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第1,241話 情報のファクトチェックとは

2024年11月20日 | 仕事

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

記者:「それはファクトなんですか?」

返答者:「それはわかりませんが、作り手(ユーチューバー)が調べていると思いますよ!」

去る11月17日に行われた兵庫県知事選挙の結果判明後に、テレビ局が街頭インタビューをした際のインタビュアーと答え手の間で、このようなやりとりがなされていました。

職員へのパワーハラスメント疑惑等で県議会から不信任を決議され、失職した知事の出直し選挙でしたが、その結果は前知事が再選されました。前述の街頭インタビューでは、知事を支持した人が「ユーチューブではパワハラはなかったと言っている。テレビの報道がいい加減だ。テレビは信用できない」と興奮冷めやらぬ様子で語っている姿が報道されていました。私自身はこれらのユーチューブを見たわけではありませんが、話の様子からはマスコミ等で報道されていたものとはかなり違った内容であると想像できます。これを含め、今回の一連の流れを見ていて改めて思ったことは、自分が目にする情報には事実がどうかわからないこと・間違っていることが含まれている可能性も否定できず、自分で情報の取捨選択をできるようにならなければならないということです。

インターネット上で膨大な情報が発信されるようになり、SNSをはじめとして私たちの身の回りには様々な情報があふれかえっている状態だと感じています。その情報はまさに玉石混合で中には明らかな間違いや偽情報が含まれており、そうした誤情報や偽情報を信じてしまった結果、誤った判断や行動をしてしまう例も少なくないようです。

日本ファクトチェックセンター(JFC)が国際大学グローバル・コミュニケーション・センターと実施した2万人を対象とする調査では、実際に拡散した偽・誤情報を51.5%の割合で「正しいと思う」と答え、「誤っている」と気づけたのは14.5%だったとのことです。人は誰でもバイアスがあって、情報が自分の感覚に近ければ「正しい」と受け取る傾向があるということです。

前述のインタビューに答えた人も、ユーチューブの内容が事実なのかどうか(少なくともマスコミで報道されていることと違うのはなぜなのか)を自身で考えることなく、頭から正しいと信じているように見えました。

インターネット上の真偽の不確かな偽情報や誤情報に振り回され、間違った判断や行動をしないようにするためには、情報の真偽を検証するファクトチェックを行うことが重要であり、最近では総務省も「ファクトチェック」の推進をしているとのことです。

弊社が担当させていただいている研修でも、インターネットから入手した情報を参考として受講者に提示する機会が時々あります。これまでも情報元の組織や概要を調べることはしていましたが、私自身もその際に自身のバイアスに基づいて情報を判断していることも確かです。

情報はファクトであって初めて意味をなすものであり、誤情報は人の判断を誤らせるものであるとの認識のもと、これまで以上に情報のファクトチェックを怠らないようにしなければならないと思っています。

もちろん、個人でできるチェックには限界があるとは思いますが、それでも何かの情報に接したときに、わからないことがあったり、ちょっとでも疑問を感じたりしたら「これは本当に事実なのだろうか?」と一旦冷静になって、考えてみることが大切だと改めて考えています。

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