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理想の上司に必要な要素

2017年02月15日 | コンサルティング

「いざという時に逃げたりせず、頼りになる人」、「いつも機嫌が安定している人」、「仕事は一所懸命。プライベートも大切にして、オンオフ共に大切にしている人」など、理想の上司像やロールモデルとして若手社員に挙げられる要素には、これらを始めとして様々のものがあります。

こういう話を聞くたびに、「多くの人が理想の上司としてイメージするのは、まるでスーパーマンのように完璧な人だけれど、果たしてそういう人がいるのだろうか」と感じていたのです。しかし、一昨日たまたま見ていたテレビで、有名な“O氏“が次のように評されているのを目にしました。

いわく、「勝負に対する強いこだわり持っていた」、「根性を持っていた」、「自分を持っていた」、「気合いが入っていた」、「自分から前へ前へと進み、やる気をみなぎらせていた」、「一喜一憂せずに、心がぶれず安定している」、「心臓がバクバクするような時でも、一切表に出さない、いつも通り、淡々と仕事をしている」、「負けたくないという意地があった」、「OnとOffがはっきりしていた」、「いつもよく食べていた」、「部屋では静かだった」、「疲れをとるために必ず寝返りを打っていた」、「本番前にはルーティンがあった」などなど

まるで、理想の上司像にぴったり当てはまりそうなこの“O氏”、一体どこの誰だと思われますか?

その名は、かの“オグリキャップ”。40代以上の方はご記憶だと思いますが、日本の競走馬(種牡馬)史上において数々の勝利を収めた、あの“オグリキャップ”です。

オグリキャップは1985年生まれ。1987年5月に笠松競馬場でデビューし、8連勝、重賞5勝を含む12戦10勝を記録した後、1988年1月に中央競馬へ移籍し、重賞12勝(うちGI4勝)を記録しています。

一昨日のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」では、「ただひたすら前へ 競走馬・オグリキャップ」と題して、オーナーや調教師・騎手により、オグリキャップの「プロフェッショナルとしての生き様」が紹介されていました。

それが前述の数々の言葉なのですが、これらはまるで人間のことのようですし、何より私達ビジネスパーソンが理想の上司に求める要素とぴったり重なっているように感じました。

オグリキャップはこのように理想の上司像に等しい要素を兼ね備え、数々のレースで見事な勝利を挙げ、その後、引退を決めたラストランにおいては誰もが予想だにしなかった勝利を挙げ、17万人を超える観客からあの“オグリコール”が湧きあがったということです。

こうした経歴から、オグリキャップは伝説の馬と言われるようになったわけですが、今でも“オグリコール”のシーンとあの歓声が鮮明に記憶に残っている人は多いのではないでしょうか。(私もその一人!)

そのオグリキャップも、出自は決して期待されたものではなかったため、人生(馬生)のスタートは地方競馬で、そこで勝利を重ねた結果、中央競馬に転戦したわけです。

生まれ持った性質、努力の結果つかんだ性質によって理想の上司のような要素を持ち備えたスーパーマンのようなオグリキャップ。

私たちがスーパーマンのような上司になるのは決して簡単なことではないですが、一つでも「ここは誰にも負けない」というプロフェッショナルとしての意地を身に付けていきたいものです。

それにしても「プロフェッショナル 仕事の流儀」で、人間以外が取り上げられたのは初めてではないかと思いますが、記録だけでなく多くの人の記憶に残る、今でも愛され続けている存在なのでしょう。

(冒頭の写真はNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」より

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