落語にあまり興味のない方も、寿限無(じゅげむ)や時そば、まんじゅうこわいなどは聞いたことがあると思います。「寿限無は小学校で習った」という人もいるくらいですから、古典落語というのは「誰もが知っているはなし」です。
落語を学べといっても「中小企業の社長は落語をおぼえて社員を集めて一席演じなさい」ということではありません。それじゃ「寝床」になってしまいます。
さて、社長が学ぶべきものは何かというと、落語家のテクニックではなく考え方や姿勢といったものです。
なぜなら、会社という組織をマネジメントする上で必要な考え方や理論は落語のようなものだからです。
しかし最近は、X理論はダメだからY理論で行け、いやZ理論だ。PDCAでは変化の激しい時代に付いていけないからOODAにしなさい。いままでの組織形態ではまずいからティール組織にするべきetc・・・話を聞いていると、普遍的なものは何ひとつ無いように思えます。
こうした新作落語・・・いや、新マネジメント理論についてどうのこうの言うつもりはありません。
私は、ドラッカーのような古典落語・・・いや、現代にも生き残っているマネジメント理論は貴重だと思います。目新しさはありませんが、時代が変わっても語り手が変わっても通用するからです。
中小企業の社長は組織運営において、古典落語を語るように「誰もが知っている理論」を実践することが大事です。
とはいえ、それが簡単にはいかないところが落語と似ています。
精進するしかありませんね。