「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。
今年の春はコロナ禍により、多くの会社で集合研修が延期または中止となりました。たしかに、1つの会場に多人数が集まって行われる研修は3密(密集、密接、密閉)であることは疑いようもありません。
当社は6月に入ってから集合研修が(若干ですが)復活してきましたが、昨今の状況からいって再度延期という可能性も十分にあります。
一方、集合型研修の代替策として、Web会議システムを活用した「オンライン研修」を行う企業も増えてきました。オンライン研修は、ネットを通して遠隔拠点でも受講できるため、支社・支店はもちろん、テレワーク中の社員にも大いに恩恵があります。
当社はすでに何回かオンライン研修を実施しており、その経験を通じて具体的なノウハウや考え方を蓄積することができました。
先日、当社が講師を担当したオンライン研修の終了後、人材開発部門の方々と研修を振り返ってみました。その結果、オンライン研修を成功に導くにはいくつかのポイントがあることがわかりました。
1つ目は「準備が9割」です。これはネットワークやコンピュータといったシステム上の問題に限りません。受講者に対して事前に講師が「語りかける」仕組みを作っておかないと、オンラインでいきなり「初対面」の講師が登場しても、心理的な距離を感じてしまいます。講師が研修の何日か前にメッセージを送っておくだけでその距離は縮まります。
2つ目は「オンライン研修は深く、短く」です。ネットを通じて双方向で行うオンライン研修は、集合型のそれよりも受講者は集中力を使います。だからといって、講師が過度にリラックスした雰囲気を作ったり、ジョークを交えたりして「楽しい研修」にするのはNGです。集中して深く短く学ぶことが大事です。集合研修1日分を2回に分けて行うことも効果的です。
3つ目は「経験豊富な講師を選べ」です。次は某社の研修担当者の言葉です。「ある講義を”オンライン研修が得意だ”という講師に依頼したのです。機器の操作や進行はスムーズでしたが、受講者の評価は散々でした。」理由を聞いてみると、その講師はシステムには詳しかったけれど、教えるのが下手だったとのことでした。当然ですが「オンラインありき」では失敗します。集合研修で十分な経験を持った講師を選ぶことです。
簡単ですが、この3つのポイントをきちんと押さえておけば、集合研修に勝るとも劣らないオンライン研修を実現できます。
集合研修ができずにお困りの皆さん、是非検討してみてください。