SNSで賑わっているとおり、3月4日に「前会長・髙尾執行部に関する報告書」が開示された。
JARL WEBサイトの会員のみが閲覧できる。
内容は各位読んでいただくとして、私が感じたことをメモ代わりに書いておく。
(1) この有志による報告書は何を目的に開示しているのだろうか?
→報告書に述べられている通り、不正の実態を明らかにしてその是非を問うこと、および再発防止の一助とならんことを願っての開示だろう。
全ての会員には詳細な内容を知る権利と義務があるので、開示すること自体は間違っていないし、むしろ好ましい。
有志の方々の献身的な行動に敬意をもって感謝します。
→一方、報告を受けた現行執行部は、具体的に今後この問題にどう向き合うのかを併せて意思表示すべきだが、WEBに開示しただけの様だ。
有志による報告について誰かが報告の指示をしたのか、はたまた指示は無かったのか、それらが曖昧なまま曝しモノの様に情報だけが
開示されるのは、組織のガバナンスが満足に機能していないと感じる。
(2) 髙尾前会長の公私混同した金銭の不正私使用が列挙されているが、それを許した組織も当人と同じレベルで責任は重い。
→社会倫理的には髙尾前会長は当然責を負い、処罰を受けて当然だが、その不正を正すことをしてこなかったこれまでの執行部
および社員も立場に応じた責を負い、処罰を受けて当然である。年度毎に会計として示されている以上知らなかったはあり得ない。
→極論を言えば、故意であれ過失であれ人は不正をするのが珍しい事ではなく、そのための管理監督であり
監査であり様々な規程である。性善説を盲信するのは不作為とされて当然であり、自らに害が無ければ騒がない姿勢は厳しい処罰を要する。
→理事会で報告の開示を決議した、とされているが、不正に対する組織の対策方針を表明する必要性を理事会が示していないのは怠慢である。
→また、社会人として失格の不正を平気で行う人物を組織の会長に選び、長年放置した反省は会員全てが共有すべきであり、JARLメールマガジンで
資料を開示していることのアナウンスだけを公示しているのを見て、組織運営能力と危機管理能力の未熟さを感じた。
読んだ後、この2点を最初に思った。
低次元で話題にするだけで嫌な気分にさせられるが、髙尾前会長は再び今回の選挙で全国理事に立候補されているそうで
厚顔無恥ぶりがSNSで批判されている。コンプライアンスがゆるゆるの現状のJARLであれば、まだまだ好きなだけ私利私欲で
利権を搾取できるという勝算と期待があるのだろうか。
たかだか数千万円程度でそこまでやるかね?と思うが、その程度のチンピラなんだろう。おそらく当人はそれほど悪いことをした
とは思っていないと思う。それくらいいいじゃないか、と節度欠けだらしの無い自己正当化に尽きる。組織の長を担う人物ではない。
昨今の企業不祥事で解決すること出来ずに謝るしか能が無い経営トップや、国会でのらくらと詫びるふりをしつつ、いずれ時が
過ぎれば利権はしっかり維持している政治家と、無能で無責任で面の皮が厚い点は似ている。
いろいろな方がいろいろなことを言われているが、今回の報告書は会員サイトで閲覧させるのではなく
英語・中国語・スペイン語・仏語・ハングルなどに翻訳して、世界に向けて如何に酷い連盟になっているかを
開示すべきではないか?それくらいの覚悟が無いのなら、おそらく改革は無理だと思う。
先が短い高齢者が会員の大多数を占めるこの組織で、本気の改革をやるのは気が遠くなる程難しいと思う。
そこに付け込んだ今回の一連の腐敗行為。この連盟には野次馬だけで当事者がいない。
この問題は、まさに下り坂ニッポンが今後いろんな分野で直面する課題なので、これまでとは正反対の新しい発想が求められるんだろう。