決断の時、それは今

仰々しいタイトルだが何のことはない上りの電車に飛び乗るか、下りの電車に飛び乗るか、という話である。ちなみに駆け込み乗車は危ないので止めましょう。

社会人生活が始まってすでに１０数年経つがいまだに東京のJRと地下鉄の路線図は頭に入っていない。そもそも川崎生まれの川崎育ちなので、川崎のすぐ隣、多摩川の川向うが東京なのだが全く東京という土地に縁が無く過ごしてきた。そのため、環八とか環七とかも車の免許を取って遠出をする様になってから、あれっ？環八ってすぐそこじゃん、とか、東横線って田園都市線？とか訳わからんことを平気で口にする、川崎生まれの完全無欠の田舎者だった。

そんな田舎者も10数年経つと路線図は頭に入ってはいないがなんとなく雰囲気で乗り換えのイメージはできるようになっている。

昨日は四ッ谷で用事があったのでその帰り道、JR中央線の上り電車は21:16東京行、下り電車は21:18高尾行、しかも上り電車が若干遅れているのでほぼ同時にホームへ到着するタイミング、どっちに乗る？上り？下り？考える時間は15秒から30秒というところか。

上りなら１駅先の新宿乗り換えで湘南新宿ライン待ち、
下りなら3駅先の東京乗り換えで横須賀線待ち、

さあ、どうする、どうする、電車来ちゃうよ、上りにするの？下りにするの？

新宿だと1駅先だけど湘南新宿ラインは本数少ない、
東京だと3駅先で更に乗り換えが地上4階から地下4階くらい移動する、

さあ、どうする？下り電車が先にホームに来たよ。新宿行っちゃう？どうする？ほらほら他の乗客はどんどん乗っていってるけど乗らなくていいの？自分の中で焦らす声が聞こえるから始末に悪い。

ここで決断！東京にする！

プシュー、という音とともに下り電車のドアは閉まり出発進行。
ホントに乗らなくて良かったのかー？

すぐに上り電車も到着。3分遅れの21:19発車。

東京駅に到着し駅の最深部に続く長い長いエスカレータを降りて横須賀線のホームに近づくと、発車の音楽が流れ始めた。お、これは！と足早に残り数段の階段を降りると電車が私を待っていたかの様にお出迎え。

ラッキー。あの時四ッ谷駅での決断は間違いじゃなかった。やっぱ上りだよ上り、と得意顔で横須賀線に乗ってきた乗客は私です。

それにしても大したことじゃないのに、どうする？どうする？というあの切迫感は何なんだろうか。電車の停車時間約30秒の間に決断しなければいけないからだろうか。失敗してもなんてことないのに。

さっき調べたらJRより丸の内線を使った方が早かったようだ。そもそも路線の選択ミスをしていたのはやはり田舎者の証でしょうか。（野）


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