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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

フリーのカラクリ

2012-03-16 09:46:48 | 日記
日本がデフレといわれるようになってもう15年以上がたつ。この間企業は様々な努力を行い自らの製品の値下げに苦慮したきた。それどころか、「無料」をうたう商品まで続々と登場する状態となってしまった。
タダにしていったいどこでもとをとっているんだろう、、、
そんな時、「フリーのカラクリ」という本が目に留まった。この本で紹介された例をいくつか紹介し、無料商品が成立つ仕組みを5つのパターンに分けてみた。

①広告収入により調達
最も一般的な無料商品を提供できるパターンである。
ツイッターやSNS、携帯ゲーム、フリーマガジン、電車、バス等に広告を掲載することにより広告収入を得る。大学生協の中には大学生が頻繁に利用するコピー用紙の裏に広告を掲載し、コピー代を無料にするところもあるようである。Googleも9割が広告収入でなりたっている。
もっとも、高い広告収入を得るためには需要が高い商品、情報の提供が必須であり、マーケティングを行って提供ターゲットを絞ったり、高い技術力をもって高品質の商品を提供する必要がある。

②経費節減のため
宣伝費節減のため自社製品の一部を無料とするパターンである。
カフェのコーヒー無料、居酒屋での焼酎無料、観光地などでは無料バスを運行したり、温泉饅頭を無料で振舞ったりなど、無料商品提供により来客数増加を狙う。まず、お客様に来店してもらうことが必要であり、来店していただければ、他の商品のついで買いにもつながるであろうという狙いである。さらに、顧客心理として「なにか買わなければ悪い」という返報性の原理が働き、購買アップにつながるようである。
昨今はやりの電子書籍についても、紙の本が売れなくなるという心配をよそに、立ち読み感覚で電子書籍を見て紙書籍購入につながるため、電子書籍をフリーにして宣伝媒体として利用しているようである。
また、自社の映画がYouTubeにアップされることに頭を痛めた映画会社が自社の宣伝を表示すればYouTubeの海賊版を認める取り組みをしている例もある。

③初期投資無料ランニングコストにて調達
スマホ、携帯電話の購入費を無料にする代わりに、2年間契約変更不可とし、通信料を調達する例、パソコン、DVDレコーダの購入費を無料にするかわりにインターネットに加入させ、通信料を調達する例が有名である。プリンターの購入費が無料になる例もありこちらはインク代で調達する。

④リサイクル品の活用
廃棄物をリサイクルし利用することにより無料で提供するパターンである。放置自転車を利用して大学・観光地での無料レンタサイクルを行ったり、忘れ傘を利用して無料レンタル傘を実施したりする。無料レンタル傘は返却すると地域通貨がもらえる場合も有り、返却の動機付けも考えられている。
無料の家電製品回収は回収品よりレアアースなどの資源を取り出して再利用することによりコストの調達を行う。廃棄家電をリサイクルすることにより日本は実は資源大国であるともいわれており非常に期待される方法であるが、リサイクルがうまくいかなければ不法投棄にもつながりかねず問題も多い。

⑤一般ユーザからの提供情報を利用
無料オンライン百科事典として定着したウィキペディアは一般ユーザの投稿により様々な分野の情報が得られる。誤情報が掲載されることもあるため業務での利用、他文献への引用はできないが、気軽に知的好奇心を満たすことができ非常に便利である。オンラインであるため紙の百科事典とよりも時代の流れに柔軟に対応できる点が利点である。
無料天気予報も一般ユーザからの情報を利用し天気予報を行っている。ユーザが現地の天気情報を送ると天気予報のメールが送られてくる仕組みになっている。一般ユーザからの現地情報は天気図やシミュレータで予想しにくいゲリラ豪雨の予報にも有用である。

参考文献 フリーのカラクリ 光文社発行

(正)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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