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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

山と壁とツリー

2012-06-04 09:17:47 | 日記
 スカイツリー開業日の夕刊に、上を向いて暮らしている人は、うつむいて下ばかり見て暮らしている人より元気がいいという意味のことが書いてあった。元気の良い、変化のある町には文明発祥の昔から見上げるような建造物があったそうだ。
 スカイツリー人気には首をかしげたくなる部分も無いわけではないが、近辺の人々が絶えず上を向いて生活を送るようになると、思いもよらないプラスの効果が現れてくるのではないかと変な期待を寄せている。
 
 上を向いて暮らすことと話が同じかどうかわからないが、人には山や壁を見ると無性にそれを登ってみたいとか乗り越えてみたいとか、そんな気持ちが湧き上がってくるタイプの人と、プレッシャーになってしまい嫌で仕方が無いという人がいる。
 
 自然が生み出した山や壁の中でも最高峰とも言える8,000mを超える世界の山々は全部で14座存在する。高い山は座という呼び方をするそうだ。この14座の全てに日本人で始めて登りきってしまったという人のニュースが5月26日に流れた。竹内洋岳さん(41)だ。多くの人が挑み、途中で命を失ってきた挑戦だった。竹内さんも雪崩で死にそうになり背骨を折る重傷を負ったことがあったという。それでもあきらめなかったために実現した快挙だった。
 同じ5月26日には、なんと73歳の日本人女性がエベレストに登頂し世界最高齢者の登頂としてギネスに記録された。実は10年前にもこの同じ女性がエベレストに登頂成功していて、その時も女性世界最高齢登頂記録になっていたそうだ。
 このような方々は山を見ると登りたくなってしまう人々の典型的な例だろう。猿から進化して世界を巡る冒険に出た人類のDNAが脈々と受け継がれてきているのではなかろうか。一歩、また一歩、目標に向かって前に前に進むこと、挑戦を続けることが生きている自分そのものと感じる人々だ。
 
 それに反し、今自分がいる場所を大事にしてのんびり幸福に暮らそうという人たちもいる。そういう人たちがいなければ、地球上のそれぞれの土地で文明は花開かなかった。おおむね一般の人たちは、その範疇に入るのではないか。全人類の皆さんがエベレストの登頂を目指そうとするとエベレストも混雑して困るだろう。
 
 とはいえ、やはり日常生活の中にも山や壁はある。常に山や壁を避けていては、結果的にのんびり幸福に暮らすことはできないだろう。8,000m級とは行かないまでも、ちょっとした山を越え谷を渡って新しい生活に適応する挑戦を続けなければ大地は枯れ自然の恵みも過去のものとなる。
 
 うそか本当か真偽のほどはわからないが、太平洋戦争後の日本の教育は米国を中心とする連合国の意向を反映して、むやみに挑戦したがる性向を抑える方向で制度化されて来たと夜の赤ちょうちんではもっぱらの噂だ。国家をあげて下を向いてきたということだろう。しだい次第に国が活力を失っている今の状況を見ると、なるほどそういうことだったのかと、うなずきそうになる話だ。だが、そうであったとしても、ここらでひとつ反撃を開始したいものだ。高齢者のギネス記録もいいが若い人の挑戦に期待したい気持ちが強い。

 一人で出来ないことなら仲間を作って励ましあえればいいと思うが、今は切磋琢磨しあう仲間を作ること自体が、山や壁になっているようだ。のんびり楽しく生きようと言う仲間は作りやすいが、ちょっと努力がいる話しに理解を示す仲間は得難い。原発再稼働論議のようなもので、一度楽な生活に慣れてしまうと、わざわざそこから抜け出して辛い生活をしたいとは思えないものだ。それでも挑戦する道を選んだ者だけが、手に出来る幸福がある。得難い仲間を得た時には、そういう仲間を大切にすることだ。一生の支えになってくれるだろう。それもこれも自分の気持ちひとつ、ではあるが。

 スカイツリーを見上げて育った子供たちが将来どんな夢を実現しようとするのか今から楽しみにしている。(三)
 
 
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株式会社ジェイエスピー
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