朝刊を郵便受けに取りに行くとセミの抜け殻が七つ八つ。わが家の玄関先の門扉やら塀やらに張り付いている。早起きすれば羽化の様子を観察することが出来るかもしれないなという気持ちがよぎったが、きっと早起きできるわけないなという気持ちも同時によぎっていて、そちらのほうがずっと強い。
長い間修行してコツコツと頑張ってきた若者がやっと脱皮して世の中に羽ばたくイメージがセミの抜け殻を見ると頭の中に広がる。頑張って鳴いて来いと応援したくなる。
人間の場合、一皮むけるなどと言っても脱皮した皮を実際に残している人はいない。昆虫が進化して文明を持つようになった星では中学3年生ぐらいになって友達の家に遊びに行ったらお母さんが出てきて「ごめんなさいね。うちの子、脱皮始めちゃったんで」とか「部屋でまゆ作り始めちゃったから1週間は出てこれないわね」などと言われて寂しく家に帰り母親に話すと「おまえはセミの子だから、ほかの子達より幼生の期間が長いのよ。心配しなくても大学出る頃までにはちゃんと脱皮するでしょ」などと励ましてもらうのだろう。
その星の家庭では子供たちの抜け殻を一体どうするのか。気になる。生ゴミとしてゴミの日に出してしまうのか、しっかり保存して一生大切にし、亡くなった時に花束と一緒に棺桶に入れるのか。国も個人も過去の自分がどのようなものであったかしっかり認識していなくてはならないという歴史認識重視の文化が人々というか虫々に広く行き渡っている星であれば、抜け殻はしっかり保管してつらいことや楽しいことがあった時などに振り返って眺めるかもしれないが、常に前進することを考えている前向き社会なら脱皮した古い自分など生ゴミでポイだろう。どちらが良いとも言えない。元気があって健康的に感じるのはポイのほうだが少し軽すぎる気がしないでもない。
わが家の玄関先から飛び立ったセミ達はみんみんゼミであったろうと思われる。残念なことに羽化してすぐカラスの攻撃を受けて絶命した者が何匹かいたろうと察せられる。セミの羽化が行われた頃合いからカラスがわが家の周辺でぺちゃくちゃとよく話しているし、カラスが静かになると合間を縫ってミンミンとセミが鳴く。わが家周辺では自治会と住民が協力して生ゴミをカラスの攻撃から完璧に守る作戦を展開中で、カラス諸君は食料源が急速にしぼんでしまったために羽化したばかりのセミでも何でも食べられそうな物は何でも食べるという非常事態になって来ているのではないかと思われる。
昆虫が進化した星では悪さをする子供たちをいさめる場合に「そんなことをしているとカラスが来るぞ」と言うに違いない。いや、もっと短めに、人間なら「コラ」と言うところを「カア」と言って叱るかもしれない。子供たちは触覚を縮めて怖がるだろう。DNAに組み込まれた反応は社会が進化しても簡単に矯正できるものでは無い。誰に教えてもらったわけでもないのに自然とみんなが同じ反応をしてしまうのは昆虫だろうと人間だろうと同じこと。命を大切にして、より良い生き方を求めて変って行くのはあたりまえだ。
暑さに負けず、よく食べよく寝て、楽しく夏を過ごしたい。(三)
monipet
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センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
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株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
長い間修行してコツコツと頑張ってきた若者がやっと脱皮して世の中に羽ばたくイメージがセミの抜け殻を見ると頭の中に広がる。頑張って鳴いて来いと応援したくなる。
人間の場合、一皮むけるなどと言っても脱皮した皮を実際に残している人はいない。昆虫が進化して文明を持つようになった星では中学3年生ぐらいになって友達の家に遊びに行ったらお母さんが出てきて「ごめんなさいね。うちの子、脱皮始めちゃったんで」とか「部屋でまゆ作り始めちゃったから1週間は出てこれないわね」などと言われて寂しく家に帰り母親に話すと「おまえはセミの子だから、ほかの子達より幼生の期間が長いのよ。心配しなくても大学出る頃までにはちゃんと脱皮するでしょ」などと励ましてもらうのだろう。
その星の家庭では子供たちの抜け殻を一体どうするのか。気になる。生ゴミとしてゴミの日に出してしまうのか、しっかり保存して一生大切にし、亡くなった時に花束と一緒に棺桶に入れるのか。国も個人も過去の自分がどのようなものであったかしっかり認識していなくてはならないという歴史認識重視の文化が人々というか虫々に広く行き渡っている星であれば、抜け殻はしっかり保管してつらいことや楽しいことがあった時などに振り返って眺めるかもしれないが、常に前進することを考えている前向き社会なら脱皮した古い自分など生ゴミでポイだろう。どちらが良いとも言えない。元気があって健康的に感じるのはポイのほうだが少し軽すぎる気がしないでもない。
わが家の玄関先から飛び立ったセミ達はみんみんゼミであったろうと思われる。残念なことに羽化してすぐカラスの攻撃を受けて絶命した者が何匹かいたろうと察せられる。セミの羽化が行われた頃合いからカラスがわが家の周辺でぺちゃくちゃとよく話しているし、カラスが静かになると合間を縫ってミンミンとセミが鳴く。わが家周辺では自治会と住民が協力して生ゴミをカラスの攻撃から完璧に守る作戦を展開中で、カラス諸君は食料源が急速にしぼんでしまったために羽化したばかりのセミでも何でも食べられそうな物は何でも食べるという非常事態になって来ているのではないかと思われる。
昆虫が進化した星では悪さをする子供たちをいさめる場合に「そんなことをしているとカラスが来るぞ」と言うに違いない。いや、もっと短めに、人間なら「コラ」と言うところを「カア」と言って叱るかもしれない。子供たちは触覚を縮めて怖がるだろう。DNAに組み込まれた反応は社会が進化しても簡単に矯正できるものでは無い。誰に教えてもらったわけでもないのに自然とみんなが同じ反応をしてしまうのは昆虫だろうと人間だろうと同じこと。命を大切にして、より良い生き方を求めて変って行くのはあたりまえだ。
暑さに負けず、よく食べよく寝て、楽しく夏を過ごしたい。(三)
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「できたらいいな」を「できる」に
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