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自己分析

 若冲の特集を載せていた雑誌「BRUTUS」に面白い広告が載っていた。BMWの広告だが、「人生に多くのことを求める人」というものをいくつか「定義」によって浮かび上がらせようという目論見のようだ。「定義」というほどのものでもなく、さほど深い意味を持ってもいないだろう。単なるお遊びだと思えばいいのかもしれないが、全部で21項目ある「定義」を眺めているうちに、自分に当てはまるものがいくつあるだろうと数えてしまっていた。多ければそれだけ、ソフィストケイトされた人間だというわけでもないだろう。でも、数が多ければそれだけかっこいい人間のように思えるのは、BMWのもつイメージからなのだろうか、それとも私が単なるミーハーだからなのだろうか。とりあえず、以下に写してみる。(番号は便宜上つけた)
 
  ①大人の哲学を持ち、子どものような純粋さを持つ人
  ②主流なのに、心は反主流である人
  ③スーツを着こなすが、ジーンズもはきこなす人
  ④人生も語れるが、ジョークもうまい人
  ⑤有意義も好きだが、無意味なことも好きな人
  ⑥ワインにも詳しいが、恐竜にも詳しい人
  ⑦常識は持っているが、決して縛られない人
  ⑧ITには強いが、手紙は万年筆で書く人
  ⑨家庭を愛しているが、時には家庭を忘れられる人
  ⑩孤独も好きだが、社交も上手な人
  ⑪常に冷静だが、時に情熱的になれる人
  ⑫クラシックも聴くが、ロックも愛している人
  ⑬自信はあっても過信はしない人
  ⑭美術館にも行くが、ジムにも行く人
  ⑮協調もできるが、反論もできる人
  ⑯夜更かしはするが、朝きちんと起きる人
  ⑰守るものが多くても、冒険できる人
  ⑱部下には優しいが、上司には厳しい人
  ⑲食べるのも好きだが、料理もできる人
  ⑳上質にこだわるが、贅沢は好きじゃない人
  21自分の誕生日は忘れても、約束の時間は守る人

図々しくも自分に当てはまると思ったものは、①④⑤⑦⑨⑪⑬⑰21の9項目。大甘に見てのことだ。①④⑤は、いつまでも大人になりきれない私の愚かさを表しているようで少々恥ずかしい。⑦⑨⑪⑰は、私の無計画性というか、ちゃらんぽらんなところを美化すればこうなるかなという印象だ。⑬21は、いい加減なくせに妙なところは律儀な私の性格を表しているように思う。
 逆に当てはまらないと思うものについて言うなら、②は私のすべてが反主流だからどうしようもない。⑧はITに強いわけもなく、勘だけでPCを扱っているのだから違う。⑩は社交的になれるのは酔っ払ったときだけだし、⑯は夜更かしは得意だが朝はからっきし駄目だから、とても当てはまらない。⑲は料理ができないから論外だし、⑳は上質を見分ける目がないのは致命的だ。⑫⑭では、確かに美しいものを鑑賞するのは大好きだが、クラシックを聴いたり美術館に出かけたりするほどの心の余裕がないのは自分でも恥ずかしい。
 
 とまあ、ちょっとした自己分析ができた。そういう意味ではなかなかの「定義」ではある。ただ広告のためだけに作られたものじゃないのかなという気がしないでもない。
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