毎日いろんなことで頭を悩ましながらも、明日のために頑張ろうと自分を励ましています。
疲れるけど、頑張ろう!
夢の跡
日曜日の午前中、用事があって伯母の家に立ち寄ったところ、昼食を伯母の娘婿がやっている店で食べようと誘われた。その店のことは3月にブログでも紹介したが、陶器会社を息子に譲った人が半ば道楽で始めた定食屋であるが、ちゃんとした修行をしたことのない人が作るものにしてはなかなかの味を出している。そこそこの賑わっていて、開店して1年以上経つ今もつつがなく営業している。私は3月以来一度も立ち寄ったことがなく、たまには顔を出さないと申し訳ないと思っていた矢先だったので、渡りに船とばかりに伯母の誘いに従った。
山間にある陶器工場の一隅に立てられた、山小屋風の建物であるが、空調も行き届いていて、ゆったりとできる空間となっている。メニューは8品、どれを注文しても800円と切りがいい。私の従姉妹が、一年経ってもなれぬ手つきで注文を聞いたり、食事を運んだり、片付けたりと大忙しである。この日は店に入ると先客が8人ほどいたが、そんなに大勢の客がいると、従姉妹は半ばパニック状態になってしまって、傍目で見ていていると可哀想になるくらいである。遊んでいても楽に暮らせる人たちが、道楽とはいえ、汗を流しながら働いているのは不思議な気がする。開店以来なんでこんなことを続けているのか、私には理由がよく分からないが、やってる本人達にさえ理由がはっきりしていないのかもしれない。
私は五平餅を冷麦と一緒に頼んだ。何故だか、今までそこで五平餅を食べたことがなかった。今ではその店の、ちょっとした名物料理になっている五平餅をやっと注文することができた。
おいしかった。もち米は硬くもなく柔らかくもなく、ちょうど食べやすく焼き上げられていた。何よりも味噌だれが絶品だ。胡桃をつぶして混ぜてあるようで、舌触りがぶつぶつするがそれがまた風味を醸し出していて、ピリッとした味を引き立てている。冷麦も薬味に自家なりの柚子が添えられていて、おしゃれな感じがした。器の一つ一つに手作り感が味わえるのは当然のこととはいえ、趣味がいいものばかりであるのはさすがだ。
などと満腹になって外に出て、そういえば、とあることを思い出した。同じ敷地内に従姉妹の夫の兄一家がやっていた洋風レストランがある。その一家も陶器会社を経営していて、その地域では一番の老舗として有名な会社であった。それが何を思ったのか、昨年の愛知万博に訪れてくる人々を当て込んで、立派な洋風レストランを開業した。観光バスが何台も止まれるような広々した駐車場を持ち、おしゃれなたたずまいのそのレストランは、山の中で異彩を放っていた。
しかし、このレストランが7月始めに閉店してしまった。営業していた陶器会社が資金繰りができずに倒産してしまったのだ。負債は5億円とも言われているが、その報を聞いた者は、私をはじめ誰もが当然の結果だと思った。当初から無謀な計画であることは衆目の一致するところであったが、当事者たちはどんな夢を追ったのだろう、一気に暴走して倒れてしまった。こうした事業をプロデュースする人がいて、その人の口車に乗ってしまったのだとか、色々な噂は飛びかっているが、要は自分の身の丈にあった仕事をしていなかったのが、最大の原因なんだろう。冒険するのは時には必要だろうが、地に足をつけていなければ嵐に巻き込まれて吹き飛ばされてしまう。そうしたことが彼らには分からなかったとしか思えない・・
建物はすべてカーテンが引かれて中が見えないようになっていた。こんな建物、使い道がないことくらい明白だ。一体どうなるのだろう、他人事ながら心配だ。
山間にある陶器工場の一隅に立てられた、山小屋風の建物であるが、空調も行き届いていて、ゆったりとできる空間となっている。メニューは8品、どれを注文しても800円と切りがいい。私の従姉妹が、一年経ってもなれぬ手つきで注文を聞いたり、食事を運んだり、片付けたりと大忙しである。この日は店に入ると先客が8人ほどいたが、そんなに大勢の客がいると、従姉妹は半ばパニック状態になってしまって、傍目で見ていていると可哀想になるくらいである。遊んでいても楽に暮らせる人たちが、道楽とはいえ、汗を流しながら働いているのは不思議な気がする。開店以来なんでこんなことを続けているのか、私には理由がよく分からないが、やってる本人達にさえ理由がはっきりしていないのかもしれない。
私は五平餅を冷麦と一緒に頼んだ。何故だか、今までそこで五平餅を食べたことがなかった。今ではその店の、ちょっとした名物料理になっている五平餅をやっと注文することができた。
おいしかった。もち米は硬くもなく柔らかくもなく、ちょうど食べやすく焼き上げられていた。何よりも味噌だれが絶品だ。胡桃をつぶして混ぜてあるようで、舌触りがぶつぶつするがそれがまた風味を醸し出していて、ピリッとした味を引き立てている。冷麦も薬味に自家なりの柚子が添えられていて、おしゃれな感じがした。器の一つ一つに手作り感が味わえるのは当然のこととはいえ、趣味がいいものばかりであるのはさすがだ。
などと満腹になって外に出て、そういえば、とあることを思い出した。同じ敷地内に従姉妹の夫の兄一家がやっていた洋風レストランがある。その一家も陶器会社を経営していて、その地域では一番の老舗として有名な会社であった。それが何を思ったのか、昨年の愛知万博に訪れてくる人々を当て込んで、立派な洋風レストランを開業した。観光バスが何台も止まれるような広々した駐車場を持ち、おしゃれなたたずまいのそのレストランは、山の中で異彩を放っていた。
しかし、このレストランが7月始めに閉店してしまった。営業していた陶器会社が資金繰りができずに倒産してしまったのだ。負債は5億円とも言われているが、その報を聞いた者は、私をはじめ誰もが当然の結果だと思った。当初から無謀な計画であることは衆目の一致するところであったが、当事者たちはどんな夢を追ったのだろう、一気に暴走して倒れてしまった。こうした事業をプロデュースする人がいて、その人の口車に乗ってしまったのだとか、色々な噂は飛びかっているが、要は自分の身の丈にあった仕事をしていなかったのが、最大の原因なんだろう。冒険するのは時には必要だろうが、地に足をつけていなければ嵐に巻き込まれて吹き飛ばされてしまう。そうしたことが彼らには分からなかったとしか思えない・・
建物はすべてカーテンが引かれて中が見えないようになっていた。こんな建物、使い道がないことくらい明白だ。一体どうなるのだろう、他人事ながら心配だ。
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