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松井の復帰

 松井の左手首が全治したと医師から診断を受け、両手を使ったバッティング練習を始めたとの報道があった。徐々に激しい練習に移っていき、来月中旬の復帰を目指すと言われている。
 5月上旬の骨折以来、3ヶ月以上も待たされたことになるが、まずは全治を祝わなければならないだろう。100日以上松井がヤンキースを離れていた間、私はほとんど野球のニュースを見たり聞いたりしなかった。ヤンキースが松井が不在、さらにシェフィールド選手も怪我で欠場する中、代役たちの活躍などで、勝ち星を重ねて、現在アメリカンリーグ東部地区で首位を走り、優勝マジックまで出ているのをつい最近まで知らなかった。元々松井がヤンキースに移籍してから見始めた大リーグであるから、松井がいなくなってしまったら、興味がもてなくなってしまった。にわかヤンキースファンであると公言して憚らなかった私だが、それでもあまりに手のひら返したようで、自分でもちょっと浅はかな気がしてならない。そう考えてみると、松井の欠場中は、ヤンキースどころか松井の情報もあえてシャットアウトしていたような気がする。ブログでも、ほとんど松井を話題にすることはなかった。自分が本当に松井ファンであったかどうかも怪しく思えるほどだった。

 でも、8月になって、もうそろそろ復帰できるのではという観測が流れ始めた頃から、次第に気持ちがそわそわし始めた。前回の検査で、両手でバットを振ることを許されなかったというニュースに触れたときはかなりのショックを受けた。「このまま今年は出られないのか・・・」そんな悲しい気持ちでいっぱいになった。骨折後、「焦るな松井、今年を棒に振っていいから、とにかく完全に治せ」、と思い続けてきた私なのに、いざ今年は駄目かもしれないとなると、「多少痛くても復帰しろよ、男だろ」などと檄を飛ばしたくなったのには自分でも驚いた。それもやっぱり、グラウンドでプレーする松井の姿を1日でも早く見たいと、私自身が焦っていたせいなのだろう。松井自身はインタビューなどで、まったく焦っていないと発言していたが、それには松井の度量の大きさを改めて教えられたようで、私自身の浅慮さが恥ずかしくなってしまった。

 しかし、実際問題として、松井はそう安閑と構えていられるわけではない。松井の代役としてレフトを守ってきたカブレラ選手が、だんだんと力を発揮するようになり、かなりの成績を収めている。トレード期限間際に移籍してきたアブレイユ選手は3番バッターとして派手な活躍を繰り返している。松井が復帰したとして果たしてプレーする場所はあるのだろうか、そんな不安が頭をよぎる。今日の報道では、トーリ監督が、復帰はDHで、と述べているように球際の細かいプレーをこなすのはまだ無理だと思われているようだ。シェフィールド選手の回復具合との兼ね合いもあるのだろうが、怪我をする以前の役割がそのまま残っているはずがないことは松井自身が一番知っていることだろう。それでも「不安や焦りはない」と発言できる松井の自信はどこから来るのだろう。リハビリが順調にこなせたからなのだろうか。体調が万全だからなのだろう。メジャーでの経験から来る自信なのだろうか。

 その答えが出るのは今シーズン終了後だろうが、きっと大事な場面で松井は大きな働きをしてくれるだろう。舞台が大きくなればなるほど素晴らしい力を発揮してきた男、松井秀喜の力を私達ファンは信じるしかない。私は必ずやってくれるものと信じている。

 頑張れ松井!!

 

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