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株価ビューア

 「株価ビューア」というアプリに重宝している。私自身が株をやりとりしているわけではなく、毎日の前場と後場の株価を調べるのが今では唯一と言っていいほどの楽しみになっている父のために株価を教えるために使っている。銘柄を登録しておけば、その時点での株価がほぼリアルタイムで分かる。さらに銘柄名をクリックすれば、より詳しいデータも得られるので、全くの門外漢である私でも、株価をチェックするのが楽しみになってくる。

 

 毎週、月曜日と金曜日は父がデイサービスに出掛けて、NHK・BSで放送される「マーケット情報」を見ることができないため、私が「株価ビューア」で終値を調べておいて、メもした物を父に渡すことになっている。昨日は月曜日だったので、3時半過ぎにアプリを開いたところ、父の持っている銘柄はすべて値下がりしていた。
「そうか、フランスとギリシアの選挙結果が出たのかな・・」
と思ったものの、すぐに塾だったので細かなことは分からないまま、一日を終えた。家に帰って夕刊を開いたら、
 『欧州債務危機がくすぶる中、6日のフランス大統領選決選投票で、緊縮財政路線の見直しを掲げる社会党のフランソワ・オランド前第1書記(57)が勝利した。債務危機の震源地となったギリシャでも同日、反緊縮派の野党が総選挙で躍進し、連立与党が過半数割れに追い込まれた。欧州では政権交代が相次いでおり、フランス、ギリシャ両国民の緊縮策への反発が噴出した形だ。危機対応は「緊縮一辺倒」から「成長重視」への修正を迫られるが、市場には先行き懸念もあり、信用不安を誘発する恐れもある』(毎日jp)
という一面の記事が目に入ってきた。
 サルコジの緊縮財政の詳しい内容は知らないが、国民にツケを回すような政策で不満が噴出したのだろう、とある程度は理解できる。しかし、ギリシアはちょっと違うだろう、と思わざるを得ない。死にかけている国を助けるために、支援国がギリシアに財政再建を義務づけるのは当然のことだし、ギリシアに選択の余地などないはずだ。国民もその辺の事情を理解し、しばらくは皆で我慢して、痛みを分け合おうという姿勢を見せねばならないだろう。それなのに、あえて緊縮策に「ノー!」を突きつけるなんて、何も分かっていない証拠だ。だからこんな瀕死の状態になるのだ。アホみたい・・。

 でも、よく考えれば日本も同じようなものかもしれない。巨額の財政赤字を抱えながらも増え続ける社会保障費、このままでは日本も近い将来立ちゆかなくなる。そこで今こそ、「税と社会保障の一体化改革」を押しすすめなんとか危機から脱却せねばならない。そのために先ずは消費増税を・・、と言われてしまえば、ギリシアの二の舞にはなりたくないとから、「消費税を上げるのも仕方ないのかもね・・」と思ってしまいそうだ。
 だが、消費税を上げたところで、国の体制がこのままではあまり効果が期待できないように思う。税金の使い道が余りに杜撰すぎるというのが私の根本にあるからだろうが、いくら収入が増えようともそれ以上に支出が増えてしまえばどうにもならない。今更マニフェストを守れ、と言い続けるのも無策であろうが、増税の前にもっとやるべきことがあるはずだ。

 しかし、株価ってのは世界情勢と大きく関係してるんだな、と「株価ビューア」を利用するようになって、しみじみ思う。ひょっとしたら、毎日株価情報をチェックしている父の方が私よりもずっと世界と繋がっているかもしれない・・。





 
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