じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「おくりびと」を観る

2009-03-18 04:33:41 | Weblog
★ DVDが発売されたので、早速「おくりびと」を観た。

★ 最初は「アカデミー賞」が頭の片隅にこびりついて作品に入りにくかったが、しばらくすると知らないうちに作品に吸い込まれていた。

★ 人間の生の尊厳、死の尊厳を感じる映画だった。こうした映画が世に出ることはまさに奇跡的なことだと思う。

★ 今更ながら振り返ってみると、死ほど人間にとって普遍的なものはない。誰でも必ず死ぬ。それは避けては通れない必然だ。死があるからこそ、生が尊いとも言える。

★ 命のバトンを世代から世代へ、生き物はこうして生きながらえてきた。誰もが「おくりびと」であり、誰もが「おくられびと」なのだ。

★ 俳優陣の演技が見事だ。暗く重いテーマだが、所々で見せるモックンのコミカルな演技が心を休ませてくれる。「シコふんじゃった」を思い出す。納棺の所作は美しい。広末さんもいいなぁ。「秘密」も観てみたい。山さんはいつもながら渋い演技だ。すばらしい。銭湯のおばさん(吉行さん)、火葬場のおじいさん(笹野さん)、みんないいなぁ。

★ 脚本もいい。山さんの「採用」とか、「困ったことに」とかいいフレーズだね。火葬場のおじいさんのセリフもいい。

★ 滝田監督はすごい。背景の連山は「壬生義士伝」を思い起こす。随所に美しい風景があり、移ろいゆく季節の中で人がそれぞれの人生を一生懸命に生きている姿がすばらしかった。

★ プロの仕事と言うものを見せてもらった気がする。どのような仕事であれ、自分にしかできない仕事を持つということは大切だなぁと思った。明日からもプロとして頑張ろうという気になった。

★ そして名作にはすばらしい音楽がある。さすがは久石さんだ。「summer」を聞けば「菊次郎の夏」を思い出すし、今回のチェロ曲を聴けば「おくりびと」を思い出す。

★ 感動した。
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骨太の書

2009-03-18 00:10:15 | Weblog
★ 茂木健一郎著「脳と仮想」を第6章まで読み進めた。1日数ページのスローな読書だが、読みながら考え、考えながら読むには好著である。

★ 阿部次郎の「三太郎の日記」、有島武郎の「惜しみなく愛は奪う」、倉田百三の「愛と認識の出発」、三木清の「パスカルにおける人間の研究」、さらには西田幾多郎の「善の研究」、そうした骨太の著と肩を並べる名作だと思う。

★ スケールが大き過ぎて、どこまで理解できているのかわからないが、所詮はわかる範囲でしかわからないのだから、それなりに「わかる」ことが楽しい。

★ 茂木氏はすごいねぇ。
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