有川 浩 著。
「阪急電車」で知った有川さんの二冊目。
どうもこの方の作品の「図書館シリーズ」というのに関連してるらしい。
ネットで知り合う男女の恋愛物語・・・っていう書き方をしちゃうと
ものすごい軽~~い話に聞こえちゃうと思うけど
それがそれがとっても深い内容なんです。
彼女は耳に障がいがある。
それを彼に隠して会う。
もちろん行き違いやら誤解やら色々出てくる。
それをなんとか二人で乗り越えようと頑張ると
また難しい壁にぶち当たる。
私は彼女の気持ちが すっごく良くわかった。
こんな言い方をすると一生懸命な彼に悪いかもしれないけど
文中にも書いてある通り
どんなに歩み寄っても障がい者の置かれてる世界なんて絶対にわからないの。
決して投げやりになってるわけじゃありません。
わからなくて当然なんだから。
彼女とは障がいの種類が全く違う二男のことで
私が身を持って感じてきた(感じている)ことだからちょっと強く発言しちゃったりしてるんだけど
特に目に見えない障がいは・・・大変です。
わかってほしい、って気持ちと それを盾にはしたくないって気持ちがグチャグチャになって
発する言葉でますます自分の首を絞めちゃったり。
んー・・・いかん、いかん。
体験談を書き出すときりがなくなって本の感想じゃなくなるのでやめときますが
生きている世界が全然違う、ということをまず受け入れる。
わかってやろう、って思わないで 対応をスキルとして習得する。
そこからやっといろんな事が始まるんだと思う。
本の中でそれをやってくれようとしている彼をハラハラしながら見てました。
今後の二人・・どうなるのかな。