今日のシネマ
「百万円と苦虫女」 の タナダユキ監督の作品をもっと観たいと思って借りました。
原作は漫画ということですがある意味キョーレツな印象の映画でした。
兄と二人で文化住宅に住む初子。
父は蒸発し母は身を粉にして働いた末過労死。
明日食べるご飯もままならないような極貧生活をしている。
何をやってもうまく行かず 回りの人間にも恵まれず(同級生の三島くんを除いて)
いつもうつむいて生きている初子。
淡々と映し出されるどん底ぶり・・・
これだけ不幸を並べられても 暗いだけで終わらないのは何故なんだろう。
初子の雰囲気なんだろうか。
どんくさ~ な感じと 赤毛のアンのように妄想への逃げ道で自分のバランスを取れてることが
この子ならなんとかやっていけるんとちゃう? って思わせてしまうのかも。
初子役の東亜優ちゃん・・・初めて知りましたが なんかよかったです。
脇を固める役者さんたちがいい。(大杉蓮、浅田美代子、鈴木砂羽)
そして一番ドカンときたのは初子のクラス担任、坂井真紀。
あまりのぶっ飛びぶりに笑っちゃったほど。
でも そのイケイケ教師が初子に言った言葉、
「いつも誰かが助けてくれると思っているだろ」
これがグサっと私の胸に突き刺さった。
なんか自分が言われたみたいで。
好き嫌いが分かれるだろうけど
すごく印象に残る映画でした。