息子の夏休みは、特別水泳教室で幕を開けました。
やはり朝から不安そうな息子に、リスパダールを飲ませ、
「授業と違って、楽しいで!」とか、「暑いから、気持ちいいよ~!」
と、プラスの言葉を並べ、ハグして、ハイタッチして、手を振って、なんとか息子を送り出しました。
私も、読み聞かせボランティアの打ち合わせで学校へ出向いていたので、帰りに担任の先生にお会いしました。
「一生懸命練習してましたよ。笑顔も見られたし、明日も気ぃ良く来てくれるんじゃないかと思います。」
と、先生。
「ありがとうございます。明日もよろしくお願いします。
ところで、〇〇は、赤白帽と通知簿を持って帰ったでしょうか?」
と、聞くと、
「あれ~、そのまま帰っちゃったかなぁ。。。」
と、先生が教室まで見に行ってくださると、やはり忘れたままになっていました。
自転車の私は、直に歩いて下校している息子に追いつきました。
今し方先生から聞いた話と違って、息子の表情は暗く、なんだか落ち着かない様子です。
「通知簿は~?」
「あっ、忘れた。。。」
「裁縫道具は?」
「裁縫道具は、プールの前に先生に渡した。」
並んで歩いて帰っていると、
「着替えがうまくいかんかって、◇◇先生(学年担当の先生)に次の人来るから早く出るように言われて、そのままぐちゃぐちゃに袋に突っ込んできた。」
と、息子が言いました。
「だから、靴下も履かれへんかった。。。」
元気がないのは、そのせいでしょうか。
「ちゃんと持って帰って来たんやったらええよ~。」
家に帰ってからも、息子の調子は悪いまま。
ゲームをしても、泣き叫んでばかりでやめてしまい、
「疲れた~、疲れた~」と言って、ぐちぐち言いながら、何をする気力もなくごろごろしていました。
息子達の特別水泳教室の後は、自由遊泳の時間になっています。
帰りにプールの横を通り過ぎたとき、プールサイドに子ども達がびっしりと準備運動をしている様子を見て、こりゃ泳ぐスペースなどなくて水に浸かるだけだな~、と思ったものです。
プールを楽しみにしている子ども達が、今か今かと押し寄せてきたので、先生も、着替えに時間がかかってしまう息子を急がせようとしたのでしょう。
けれど、急かされると、ますますうまく出来なくなってしまう息子。
半分パニック状態になって、帰ってしまったようです。
悪いことは、息子の場合、なかなか気持ちが切り替えられずに引きずってしまうことです。
こういう状態のときには、ほんの些細なことでもトラブルのきっかけになってしまいます。
私も、地雷を踏まないよう、出来るだけ息子と距離を置くようにします。
それでも、ぐちぐちぐちぐちと意味のないことを口にしながら、息子は、自分も周りもどんどん不愉快にしていきます。
自宅でも、苦手な水着の着替えを何度も何度も練習してきました。
練習しても、練習しても、それでもまだ要領が悪くて人よりずっと時間がかかります。
水泳の苦手は、水の感触が苦手なことだけでなく、こういうことも関係しているのかもしれません。
急ぐように息子に声かけた先生は、当然悪くありません。
そんなことで気持ちが不安定になり、普通のことが普通に出来なくなる息子、幼い駄々っ子のようになってしまう息子に対して、もどかしさと苛立ち、そして切なさを感じてしまいます。
そんなことぐらいで・・・。
何でこの子は・・・。
誰よりも息子を理解し、息子の自尊感情を育てていきたいと思っているはずなのに、そんなことぐらいで、情けないくらいに私の心は揺れ動いてしまいます。
私が、「何でこの子は」と思ってしまえば、息子はますます自信を無くし、そういう子に育ってしまうでしょう。
私が、「困難な中でも、頑張る子」と思っているなら、息子は自信を持って、そういう子に育っていくでしょう。
分かっているけど、未だに一喜一憂してしてしまいます。
大切な息子であるからこそ・・・。
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