宮応かつゆきの日本改革ブログ

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「福島第1原発の地下水問題」で藤縄克之信州大教授が『政府対策の未検討課題指摘』 

2013年09月24日 | 原発汚染水

 23日付の「しんぶん赤旗」は、藤縄克之信州大学教授で、元日本地下水学会会長の「福島第1原発の政府の地下水対策についての問題点」を専門家の立場からリアルに指摘した記事を掲載しました。全文は是非「しんぶん赤旗」でお読みいただきたいと思いますが、藤縄教授の指摘の一部を紹介させていただきたいと思います。

 藤縄教授は、まず、福島原発事故現場が海岸部にあることを指摘しています。「海岸部では地下で、海水と真水が交流しています。そのような場所では、陸側で地下水を抜くと海水が入ってきます」そして、「原子炉の囲い込みができていない限り、山側で真水をくみ上げても、結局地下水の水位は思ったほど下がらず、汚染水の抜本的対策になりません」

 そして、藤縄教授は、「福島の事故現場では、海水と真水の交流など水の移動、放射能物質の移動、それから熱の移動、これらを三位一体で、そのすべてを調査し、さらに複雑に絡まりあう現象が予測できないと実効性のある対策をとることは困難でしょう。しかし、残念ながら、いま世界の水準はそこまでいっていません」と学術的にも大きな挑戦的テーマであることを指摘しています・

 さらに、藤縄教授は、「凍土壁には海側からは平均18度の海水が迫り、山側から平均13~14度の真水が流れ込んでいます。しかも、雨水が完全に排除できなければ、地表からも熱が入りこみます。これらの自然現象が持ち込む熱を処理して凍結させること自体が大変なことだと思います。さらには、凍土壁のすぐ内側で発生する溶融燃料と使用済み燃料の崩壊熱の除去も計算しなければなりません」

 いずれにしても、人的英知と物的資源を総結集した対策を政府が責任をもって進めることが緊急に必要ではないでしょうか。