宮応かつゆきの日本改革ブログ

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安倍首相の「積極的平和主義」の危険な内実と対極の道探求の志位委員長の東南アジア歴訪

2013年09月29日 | 安全保障関連

 安倍首相の国連総会の一般演説に関して、28日付「朝日の社説と同日付の「しんぶん赤旗」が「主張」がとりあげています。「朝日」の「社説」は、「首相の掲げた『積極的平和主義』とは何を指すのか」と問いかけ、日本のPKO参加を例に、「国連の承認のもと、自衛隊が中立、公平な立場で平和活動にかかわるのは意義深いことだ」としながら、「気がかりなのは、首相が前日に米国の保守系シンクタンクで講演した際、『集団安全保障』だけでなく『集団的自衛権』にも触れながら、積極的平和主義を唱えていたことだ。日本にとって集団的自衛権は、主に日米同盟にかかわる概念である。国際社会が一致して取り組む集団安全保障とは性格が異なる」と問題点を指摘しています。

 そして、同「社説」は、「憲法9条のもと、日本は紛争への直接介入とは距離をおく平和主義を掲げてきた。
その条件下で自衛隊はPKOに参加し、高い評価を得てきた。 こうした平和主義と、集団的自衛権の行使を含めた積極的平和主義は、全く別物である」と指摘し、「集団的自衛権の行使を容認すれば安全保障政策の大転換になる。
その議論を、積極的平和主義という言葉であいまいに使って進めるべきではない」と批判しています。
是非参考にしたいと思います。

 「しんぶん赤旗」の「主張」では、安倍首相が、「積極的平和主義」という言葉を持ち出した場面をまず紹介しています。「首相が『国家安全保障戦略』を検討するとして12日に開いた『安全保障と防衛力に関する懇談会』でのあいさつで持ち出して以来くりかえしているものです」、そして、日本は、国連の「集団安全保障措置」の中でも、武装した軍隊が派遣されるPKFには参加していないことを明らかにしています。 

 その上で、「安倍首相がハドソン研究所での演説で、『私の国はアメリカが主導的役割を発揮している地域および世界の安全保障の枠組みでの弱い環であってはならない』とのべたことは見過ごせません。日米同盟を堅持し、アメリカの世界戦略の一環を担う立場を強めるものです。『積極的』とは、アメリカと肩を並べて『海外での戦争』に乗り出すための口実です」と危険な内実を指摘しています。

 国連安保理は、シリアで使用され化学兵器(神経ガス・サリン)について、全会一致で、「国際管理下でシリアの化学兵器を廃棄する」道筋を示す「決議2118」を採択しました。潘基文国連事務総長は「歴史的決議」だと評価しました。「米国などによるシリアへの軍事介入が回避される見通しとなったことは平和解決を望む国際世論にとって大きな成果です」(「しんぶん赤旗」29日付、「主張」)

 また、米国のオバマ大統領とイランのロウハニ大統領が電話会談を行い、「イランの核開発問題を外交的に解決を目指すことで一致」したことが28日大きく報道されました。両首脳の直接対話は79年以来34年ぶりのことです。

 世界の紛争と緊張を緩和し解決する方向は軍事力でなく、対話と外交であることが国連を中心に大きな力を発揮しています。こうした流れをより積極的に促進する活動を東アジアで展開しているのが、志位和夫委員長を団長とす日本共産党の東南アジア訪問団です。今日29日付「しんぶん赤旗」は1面で、志位委員長とインドネシア副外相との会談内容が報道されました。 

 ワルダナ副大臣は、「アジア・太平洋地域の平和を実現するためには『ASEANの中心的役割』と『動的均衡』という2つの要素があると指摘。~軍事に軍事で対抗するやり方は容認されません。現在の喫緊の課題は、潜在的な紛争を外交と平和的交渉で解決する最善の策を見つけることです」と強調しました。

 日本共産党の野党外交の発展を感じました。
今後の政策活動や国会論戦に大いに期待できるのではないでしょうか。 訪問団は今日帰国されるそうです。訪問団のみなさんに御苦労さまでしたと申し上げさせていただきたいと思います。