「しんぶん赤旗」22日付は、前日大阪で開催されたオンライン演説会で、志位和夫委員長は、菅首相による日本学術会議への任命拒否問題について、次のように訴えました。以下、紹介させていただきます。
「日本の今後に計り知れない災いをもたらすきわめて重大な問題であり、日本の政治の一つの分水嶺となりかねない問題です」「端的に言って二つの大問題があります」として、「第1は、菅首相が任命拒否の説明ができないことです。志位氏は、『総合的・俯瞰的』『多様性が大事』『事前調整が出来なかった』など、同問題をめぐる菅氏の答弁がすべてウソだということがはっきりしたことを『ウソの自転車操業』と痛烈に批判」
「こんなことが許されたら、日本社会全体が、何の理由もなく誰がいつ標的にされ排除されるかわからなくなる。全体主義国家へ転げ落ちる道を絶対に許すわけにはいかない」
「第2は、任命拒否が違憲・違法だということです。国会審議を通じて確定した『任命拒否はしない』という解釈を政府が勝手に変えることはできません。そんなことが許されるならば国会審議は意味をなさなくなり、三権分立が成り立たなくなる」
「志位氏は、かつて侵略戦争に踏み出した歴史的教訓を振り返って、日本国憲法に明記された学問の自由の保障の重要性を解明しました。さらに、『科学と政治の関係が問われている』と語り、次のように訴えました」
「科学と政治の倫理は違います。政治は少数意見を大切にしながら議論をつくし、最後には多数決の原理が働く。しかし、科学は多数決でなく、真理かどうかで価値が決まる。そして科学では真理かどうか最初は少数から始まります。地動説を唱え迫害されたガリレオがそうです。だから科学が発展するためには、何よりも自由・自主性・独立性が大切です」
「科学を政治の支配下においてしまったら科学は死んでしまう。社会全体の進歩がそがれ、科学を政治のしもべにしてはなりません。そして、志位氏は過去の侵略戦争と専制政治に命がけで反対した唯一の政党として、『誤った歴史を繰り返させないことは、党の存在意義に関わる重大な責任と考えています。違憲・違法の任命拒否を撤回させるまで頑張りぬく決意です」と表明しました。
「最後に、『菅政権はだめですよ』安倍前政権以上に、より強権かつ冷酷な政権が現れました。国民に説明する意思も能力もない点でも、菅首相は前任者を上回ります』『こんな政権をおめおめと続けさせるわけにはいきません。次の総選挙で、共闘の力を政権交代を必ず実現しようではありませんか。オール野党で野党連合政権をつくろうではありませんか。どうか日本共産党を大躍進させてください」