U.S. Job Losses in December Dim Hopes for Quick Upswing
The nation lost 85,000 jobs from the economy in December, the Labor Department reported, as hopes for a vigorous recovery ran headlong into the prospect that paychecks could remain painfully scarce into next year.
“We’re still losing jobs,” said Dean Baker, co-director of the Center for Economic and Policy Research in Washington. “It’s nothing like we had in the free fall of last winter, but we’re not about to turn around. We’re still looking at a really weak economy.”
The disappointing snapshot of the job market intensified pressure on the Obama administration to show results for the $787 billion spending bill it championed last year to stimulate the economy.
At a news conference, Mr. Obama acknowledged the December data as a setback, while outlining plans to deliver $2.3 billion in tax credits to spur manufacturing jobs in clean energy.
“We have to continue to explore every avenue to accelerate the return to hiring,” the president told reporters.
Most economists assume the unemployment rate — which held steady at 10 percent in December — will worsen in coming months. The nation would then confront the highest jobless rate in a generation on the eve of November elections that will determine the balance of power in Congress.
Mark Zandi, chief economist at Moody’s Economy.com, forecasts that the unemployment rate will reach 10.8 percent by October. The so-called underemployment rate — which counts people who have given up looking for work and those who are working part time for lack of full-time positions — now sits at 17.3 percent.・・・
(254 words)
【出典:New York Times, January 9, 2010】
【語彙】
dim:薄暗くする/視界を曇らせる, upswing:急激な上昇, vigorous:精力的な/力強い, run headlong into:~に向けて真っ逆さまに落ちる(plunge into とほとんど同義), paycheck:給与明細/給与所得,
be nothing like ~:~には似ても似つかない/~には全然足りない, turn around:方向転換する/回復する/逆の傾向を見せ始める(一語としてturnaround とすれば名詞で「転換」「好転」の意味),
snapshot:スナップ写真/寸評/概況, intensify:強める/増大させる, spending bill:予算案(budget が予算全体を言うのに対してspending bill はその予算の一部を指すことが多いけれど、同義に使われる場合もある), champion:~を擁護する/~のために戦う, stimulate:刺激する,
acknowledge:承認する/指摘や事実を認める, tax credit:優遇措置による減税(一般的な「減税」は tax cut, tax-cutting), spur:拍車をかける/せきたてる, explore:探検する/探索する/解決策を追い求める, avenue:大通り/問題解決の施策や手段,
assume:(明確な証拠や根拠があるわけではないが)推測する, unemployment rate:失業率(jobless rate と同義), confront:対峙する/直面する, eve:前日/直前, the November elections:(ここではアメリカの中間選挙のこと。大統領選挙と大統領選挙の真ん中の年に、全「representatives:下院議員」と三分の一の「上院議員:senator」及び「州知事:governor」の約半数が改選される選挙のこと), Congress:議会(アメリカの議会を意味する場合には常に大文字で表記される。日本やドイツの国会は「diet」英国の議会は「parliament」),
underemployment rate:潜在失業率(職探しを諦めた人々とフルタイムの仕事が見つからないために仕方なくパートタイムで働いている人々を加えた失業率), sit at ~ percent:~%の状態である
【読解躓きの石】
二段目の次の表現は日本人にとっての躓きの石、鴨。
これです。
It’s nothing like we had in the free fall of last winter.
構文・熟語として、
be [have]+ nothing like ~
=主語は~には程遠い/主語は~どころではない
を知っていればまず迷うことはないでしょう。
幾つか例文を挙げておけば、
There's nothing like travel by air.
(空の旅ほどいいものはない)
That book is nothing like as [so] good as this one.
(あの本はこの本の足もとにも及ばない)
Hatoyama administration's response to the alleged tax evasion scandal
about Mr. Ozawa was nothing like as much as is needed.
(小澤氏を巡る脱税疑惑についての鳩山政権の対応は必要とされる水準にはほど遠かった)
而して、問題のセンテンス
「It’s nothing like we had in the free fall of last winter.」で比べられて
いるものは、「nothing」と「we had in the free fall of last winter」。
つまり、
「昨冬の自由落下の如き我々が置かれていた状況と共有できるものはゼロである」
↓
「昨冬の自由落下の如き我々が置かれていた状況とは全然異なる」
という意味になります。
さて、今回の最大のポイントは、三段目。
これです。
The disappointing snapshot of the job market intensified pressure
on the Obama administration to show results for the $787 billion spending bill
it championed last year to stimulate the economy.
このセンテンスの構造はわかりましたか。
具体的に言えばchampioned の主語はなんでしょうか。
そして、championed の直前の it は何を指している代名詞なのでしょうか。
逆に言えば「the $787 billion spending bill」と「it championed last year」の関係
をどう考えればよいのでしょうか。
はい。
もちろん、championed の主語は直前の it です。
そして、itはthe Obama administration を指している。
つまり、「the $787 billion spending bill」と「it championed last year」の間には
関係代名詞の thatが省略されているのです。
構文の<化学式>を書けば次の通り、
【主語:The disappointing snapshot】
↓ ↑
↓【主語を修飾する前置詞句:of the job market】
↓
【述語動詞+目的語:intensified pressure】
↑ ↑
↑【目的語を修飾する形容詞句:on the Obama administration】
↑
【目的語を修飾する形容詞句:to show results for ・・・spending bill】
↑
【spending billを修飾する関係節:(that)it championed ・・・the economy】
毎回どの英文もこのように四角四面に文法的に理解していては時間も足らず身体ももちませんが、きちんと正確に英文が読めるようになるためには、逆に、二日に1回1センテンスずつでも英文法にとことんこだわって読んでみることが有効だと思います。
蓋し、英文法と早くおさらばするためにある時期は英文法に鬼のようにこだわること。
これが、急がばまわれ式の英語学習の心得なの、鴨。
英語頑張ってください。
Slow and steady, shall we?
б(≧◇≦)ノ ・・・英語は楽しい!
尚、英文法の事項に関して疑問を感じられた場合にはこちらを参照してください。
・『再出発の英文法』目次
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/4c90b691d5e0e53d8cb87f7803a437ce
【和訳】
早期の経済回復の希望に冷や水を浴びせた12月の失業者数
労働省の報告によれば、12月にアメリカ経済から85,000の職が失われた。而して、力強い経済回復への期待は、急転直下、年が明けても給与所得は痛々しいくらいの低い水準に留まりかねないという予測に取って代わられた。
「失業の拡大はまだ続いている」と。ワシントンに本拠を置く Center for Economic and Policy Research の Dean Baker 共同理事は述べている。「昨冬のあたかも自由落下状態にあるような経済情勢とはもちろん違うけれど、経済が好転しつつあるとはとても言えない。我々アメリカ人の眼前にはいまだに弱々しい経済が広がっている」とも。
労働力市場の憂慮せざるべかざる概況はオバマ政権にかかるプレッシャーをいや増さずにはおかない。而して、このプレッシャーの中で、オバマ政権は昨年同政権が景気刺激のために必要かつ適切と力説した7,870億ドルの予算案の成果を示すように促されている。
ある記者会見でオバマ大統領は12月の数値が後退したものであることを認め、これを受けて、大統領自身、クリーンエネルギー産業における雇用拡大に拍車をかけるべく23億ドルの税の優遇措置を実施する計画の概要を示した。
オバマ大統領は記者会見で「今後も、雇用の回復を促すあらゆる措置を探求し推進していかなければならない」と述べたのである。
これから数ヵ月の間、12月に10%前後で推移した失業率は更に悪化するとほとんどの経済の専門家は見ている。ならば、11月の中間選挙の直前には、この国はここ30年で最悪の失業率と対峙している可能性もなくはなく、もしそうなれば、失業率が議会の新しい勢力図を左右することは必定であろう。
Moody’s Economy.com の主席エコノミスト Mark Zandi 氏は、失業率は来る10月には10.8%に達するだろうと予測している。而して、所謂「潜在失業率」、すなわち、職探しを諦めた人々とフルタイムの仕事が見つからないために仕方なくパートタイムで働いている人々を加えた失業率は現在すでに17.3%に達しているのである。(後略)
■おまけ-上の「漫画-Cartoon」の説明
The unemployment rate is currently over 9%. President Obama has appointed many "czars," so the cartoonist is joking that the only jobs available are czars (advisors) in the Obama administration.(as of September 18, 2009)
失業率は現在9%を越えています。一方、オバマ大統領は多くの「czars」を任命しました。それで漫画の作者は、オバマ政権下で就労可能な唯一の職は「czars:アドバイザー」であると笑い飛ばしているのです。
http://www.studentnewsdaily.com/cartoon/job-openings-benson/
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