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英文読解 one パラ道場:英語教材として読むトランプ大統領就任演説(英文全文)-【下】

2024年06月14日 13時33分50秒 | 英文読解 one パラ道場
 

2017-08-22 13:33:57


Finally, we must think big and dream even bigger. In America, we understand that a nation is only living as long as it is striving. We will no longer accept politicians who are all talk and no action -constantly complaining but never doing anything about it. The time for empty talk is over.
Now arrives the hour of action. Do not let anyone tell you it cannot be done. No challenge can match the heart and fight and spirit of America. We will not fail. Our country will thrive and prosper again.We stand at the birth of a new millennium, ready to unlock the mysteries of space, to free the Earth from the miseries of disease,and to harness the energies, industries and technologies of tomorrow.

A new national pride will stir our souls, lift our sights, and heal our divisions.
It is time to remember that old wisdom our soldiers will never forget: that whether we are black or brown or white, we all bleed the same red blood of patriots, we all enjoy the same glorious freedoms, and we all salute the same great American Flag.And whether a child is born in the urban sprawl of Detroit or the windswept plains of Nebraska, they look up at the same night sky, they fill their heart with the same dreams, and they are infused with the breath of life by the same almighty Creator.
So to all Americans, in every city near and far, small and large, from mountain to mountain, and from ocean to ocean, hear these words: You will never be ignored again.Your voice, your hopes, and your dreams, will define our American destiny. And your courage and goodness and love will forever guide us along the way.

Together, We Will Make America
Strong Again.We Will Make America Wealthy Again.We Will Make America Proud Again.We Will Make America Safe Again. And, Yes, Together, We Will Make America Great Again. Thank you, God Bless You, And God Bless America. Thank you, God bless America.  



<語彙>
(S67-91)

must:~しなければならないと(主観的または主体的に)思う(cf. have to は「客観的または状況から、そう判断する」の意味ですよ!),  even bigger:更に一層大きく(cf. このeven は比較級を強調する用法です),  as long as:~する限り,  strive:強く激しく~しようと努力をする, no longer:最早、~ではない,  complain:不平不満を述べる/不当な扱いを受けたと抗議する(cf. 日本語の「クレーム:claim」は英語では「要求する」の意味です), empty talk:朝日新聞の社説のような中身のない無内容な討議,  match:匹敵する,  thrive and prosper:難局を乗り切り切り抜ける―成功して繁栄する,  millennium:千年間, unlock:解錠する/謎を解く,  miseries of disease:疫病がもたらす悲惨, harness:なんらかの力をなにかの創意工夫と結びつけて利用する,  

stir:揺り動かす,  soul:魂/精神(cf. spirit よりもより宗教的や実存な語感、よって、情念をも含む), sight:比喩をも含む「視野」, divisions:(複数形で)社会にある具体的な分断, wisdom:賢明さ/経験に基づく先人の知恵,  will never forget:けっして忘れようとはしない(⬅所謂「主語の強い意志が迸る意志未来の用法」、意味は寧ろ「仮定法」に近い、鴨), whether:たとえ、~であったとしても,  patriot:愛国(主義)者, freedom:他者に不要で不当な害を与えない限り、また、自己責任を貫く限り、自分の好きなことをしても社会的に許されるという意味の自由(cf. liberty は「抑圧から解放された」という意味の自由), salute:敬礼する,  urban sprawl:ドーナッツ現象等で都市がその機能を喪失した上に、人口増が重なって都市の郊外に無計画に住宅地が点在するような大都市近辺のエリア,  windswept
plains:風に吹きさらしの大平原,  infuse:精神や思想を吹き込む, Almighty Creator:キリスト教の神様, 

ignore:無視する,  define:内容を決定する/定義する,  destiny:具体的な内容を含む運命, courage and goodness:勇気と人徳, 



<和訳>
最後に申し上げたいことがあります。蓋し、私たちは大きな構図のもとで考え、夢はそれよりも一層大きな夢見なくてはならないのではないでしょうか。
アメリカの国民の私たちは、国家というものは懸命に努力し続けなければ生き残れないものだと理解しています。
而して、最早、口先だけで行動のともなわない政治屋をアメリカの国民有権者が受け入れることはないでしょう。そう、いつも不平不満を口にするくせに、その問題や課題に関して自らはなにもしてこなかった輩はアメリカではもうこれ以上は受け入れないだろうということです。
無内容で空虚なお話の時間は終了したのです。
今や行動の時間に入ったということです。
そんなことは無理に決まっているなどと誰に言われようとも意に介する必要はありません。アメリカの情熱と闘争心と精神力を凌駕してアメリカ国民を萎えさせるに足るような難題などあるはずはないのですから。
私たちは失敗しません。現下の窮地を切り抜け乗り越えて私たちの国は再び繁栄します。
我々は新しい千年紀のとば口に立っています。宇宙の神秘の扉を開き、疫病のもたらす悲惨さから全人類を逃れさせる、あるいは、エネルギーや産業力や技術を結びつけ活用し、明日のそれらを創出する一歩手前まできているのです。



アメリカ国民としての新しい自尊心とプライドが私たちの魂を揺れ動かし奮い立たせるでしょう。その新しいプライドによってアメリカ国民の視野も広がり精緻にならないはずはなく、また、現下のアメリカの社会に横たわる分断を解決に向かわせるものと、私は予想しています。
この国の我々の兵士たちがけっして忘れることのない、古くからのあの箴言を私たちも再度思い返すべき時期が来たのかもしれません。そう、たとえ、その肌の色が黒色だろうが茶色だろうが白かろうが、私たちは全員が愛国者の赤い血を流すのだと。全員が素晴らしい自由を同じように享受し、偉大なアメリカ合衆国国旗に同じように敬礼するのだと。
蓋し、而して、大都市デトロイト周辺の雑然としたアーバンスプロールで生まれようが、風吹きすさぶネブラスカの大平原で生まれようが、彼等は、同じ夜空を見上げ、同じ夢で心を満たしている。更に、同じ偉大なる創造主によって生命力を吹き込まれているのです。
よって、すべてのアメリカ国民の皆さん、そう、あらゆる都市にいる人、
遠かろうが近かろうが、都市の規模の大小を問わず、山と山の間、大洋と大洋の間、【アパラチアからロッキーのあいだであれ、大西洋と太平洋の間、否、ハワイであれ、グアムであれ、すべてのアメリカの地域共同体に住んでおられる】すべてのアメリカ国民の皆さんに向けて語るこのこの言葉をどうか聞いて下さい。
あなたが無視されることは二度とありません。
あなた方の声、あなた方の希望、あなた方の夢こそが、私たちのアメリカ合衆国の運命を決定するのです。
そして、あなた方の勇気と善良さと愛が永遠に私たちアメリカ国民を導いていくのです、と。




一緒に、アメリカを再度強くしていきます。
アメリカ国民の私たち自身がアメリカをまた豊かにしていきます。
我々自身がアメリカに誇りを取り戻していきます。
我々自身がアメリカの治安を復旧していきます。
そして、一緒になって、そう私たちアメリカの国民自身がアメリカをまた偉大にしていくのです。
ありがとうございました。神の祝福が皆さまにあらんことを。神がアメリカを祝福されることを。ありがとうございました。神の祝福がアメリカにないはずはない、と。そう私は確信しています。
 
 
 
 
 

<読解躓きの石―題材テクスト選択の事情>⬅追記(2017年8月23日)

Pop-quiz about (S27)❗
―― What's the difference between the two below?

1) At the centre of this movement is a crucial conviction: that a nation exists to serve its citizens.

2) At the center of this movement is a crucial conviction: that a nation exists to serve its citizens.


・ ・ ・

・ ・ ・


1)がBBCの第一報オリジナルの(S27)で、他方、
2)は、後日、White House のサイトに掲載された(S27)です。
よって、クイズの答えは・・・。はい、

文頭から3語目の単語が、
1)ではBE式に
2)ではAE式に
表記されているでした。

双方の改訂版でも、これだけが最後まで残った
両者の違いだったと記憶しています。

後は完璧~! 流石はBBCです。
リベラル派の雄であり我々の敵なのですけれど、
敵ながら侮りがたし、鴨。

実際、例えば、毎日新聞の「トランプ米大統領就任演説全文」(2017年1月22日)
などは、センテンスの終わりとコロンやセミコロンを用いた節の区切りの誤判定が
散見される、信じたら怖い代物でした。NHK の同時通訳も凄まじかった。ですから、
BBCに対する、

>敵ながら天晴れ!

の感想はリップサービスではありません。と、と、ところで、本稿の記事を2)が出現する前に海馬之玄関ブログにアップロードしたのなら、【上】で述べたように「また、英文テクストは、現在、ホワイトハウスのサイトに収録されているものではなく、BBC版を基にしました」というのは自然な流れ、誰しも納得でしょう。けれども、就任演説から7ヵ月後、2)の出現からでも半年近くが経過した頃にのこのこアップロードしておいてのその言い草。蓋し、読者の中には「あなた、何ゆーてはりますのん」と思わはった向きも少なくはなかったに違いない。要は、自前の翻訳を世間に向けて発信しようと思うほどの方なら、普通、プロかアマかを問わず次のように考えるでしょうよ、ということ。

【スタート地点】本物がない
 ⬇ ⬇
【中継地点1】コストを捨象するならば、より正確らしそうなものを選択する
 ⬇ ⬇
【中継地点2】本物が著作権原則フリーでアップされた≒著作権の問題も全選択肢について原則消滅した
 ⬇ ⬇
【ゴール地点】本物を選択する


説明させていただきます。而して、今回、わたしはBBCから著作権侵害とかで訴えられたり、ブログプロバイダーを経由してブログの運営に制約が加えられたりするのもつまらんから、と(本当はただの怠慢で?)翻訳記事をアップするのは、早くてもホワイトハウスが「本物」をアップロードするだろう「トランプ就任演説」の1ヵ月後のつもりでした。けれども、これまた最初からBBC 版をメインに据えること、そして、もし万が一、それと「本物」がかなり違えば、両方翻訳すればええねんと決めていました。幸い両テクストは上述の如くほとんど同一で、最後にマニュアルで1語だけ打ち直すだけで題材テクストの確定完了。で、なんでそこまでBBC版にこだわったのか。それは何故か?

はい、蓋し、わたしは、――公判審理(trial)における口頭弁論手続き(argument)での弁論(speech)がその典型ですけれど、――「米英のスピーチとは<原稿>ではなくて、<発声されたもの>こそ真のテクストだ」という信念というか迷信を持っている人だからなのです。そう、現在ではそれが訴訟手続きの過半以上を占めるとはいえ、準備書面のやり取り(pleading)は英米の訴訟制度全体から見れば非本質的であるように、英米の国家的な社会統合プロセスの節目節目では――アメリカ合衆国新大統領の就任演説などは「節目」の最たるものでしょう?――、後出しの<本物のスピーチ原稿>よりも、それをその時に聞いていた人が受け取った<音声としてのテクスト>の方が遥かに重要だとわたしは考えるのです。

まして、聞き手受け取り手は、敵ながら侮りがたし難しのBBC・・・。
そこに、英国英語(BE)と米国英語(AE)の差などは入る余地はない。
テクストの選択に関して迷う余地はまったくありませんでした。
という次第なのです。ということで、、これが(⬇)本稿の原初的のテクストです。

 

(英語記事 Trump inauguration: Full text of new president's speech)
(c) BBC News
最終更新:1/21(土) 14:28

 


【毎日新聞にサービス】⬅センテンスの切れ目まちがえないでね(笑)

・パンクチュエーション
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/9430334f7fc3d0abd9ca8777d8e0daeb

 

【NHKの同時通訳についての感想】

・トランプ会見の同時通訳・邪魔だった! 
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/769c51dd358b00d4b40c1950de5fd680


 
 
★【中】と【下】は(追記⬆にかかわらず)未定稿です❗
近々、コラム等を補いますが、題材の英文テクストの性質上、
語彙と訳だけは先にすべてアップロードすることにしました
ご了承ください。
 
尚、記事完成までの間、文法と語法に関して疑問点等あれば、
下記拙稿もご利用ください。ちなみに、上の記事は英語プロパーの
説明は「本編」のみです。要注意、鴨。
 
<完成記事サンプル♪>
・英文読解 one パラ道場:英語教材として読む安倍談話(英文全文)-【前口上-本編-余滴】
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/f169c76ce342703e5816dc9ce8b9e0f1
 
 
 
【資料・・・唖然、鴨。】

朝日新聞社説

(社説)米大統領選スタート 「自国第一」脱却する論戦を
2020年2月7日 5時00

米国の政治はいよいよ危機に瀕(ひん)している。相次ぐ異様な光景が、この大国をめぐる信頼の揺らぎを世界に印象づけた。

 年初の演説で下院議長との握手を拒む大統領。報復とばかりに演説原稿を破り捨てる議長。翌日、弾劾(だんがい)裁判が政争むき出しの不毛な幕引きに終わった。

 かつて民主主義を世界に説いた米国の理想は、色あせて久しい。国内で党利党略に走り、国外では米国第一を叫ぶ姿を、世界は憂うばかりだ。

 ■不毛な政争の果てに

 この現状の中で、次の大統領を決める長い選挙が始まった。11月3日の本選に向け、2大政党による党員集会や予備選、党大会や討論などが全米で繰り広げられる。

 対立の連鎖を断ち、多様性の理念のもとに改めて国民を統合できるのか。米外交の良識を取り戻す道は何か。国際秩序の行く末も左右する重大な選択である。自由主義の守り手として築いてきた信頼への自覚を、米国政治は取り戻してもらいたい。

 米国大統領にとっての施政方針演説にあたる一般教書演説。トランプ氏は、選挙集会まがいの修辞と演出で「偉大な米国のカムバック」をうたい、3年間の実績を強調した。

 与党の拍手と野党の沈黙。議場を覆った断絶は、連邦議会が全国民を代表する場になり得ていないことを示していた。

 その構図は、弾劾裁判も同じだった。トランプ氏の「ウクライナ疑惑」をめぐり、議会上院は与党が公言したとおり、早々に無罪の評決を出した。

 外交を選挙目的で利用したのではないかとの疑惑について、与党は上院で証人の招致を拒んだ。弁護人は、再選が公益だと信じて大統領がとった行為は違法ではないとも主張した。

 「トランプ 永遠に」

 無罪が決まった直後に大統領が引用した動画の結末が、問題の根深さを象徴している。

 党派対立の末、議会による抑制の機能は損なわれた。トランプ氏の横紙破りのふるまいにブレーキをかけられない。

 権力の相互監視によって抑制と均衡を図るはずの米国の三権分立が損なわれれば、深い禍根を残すだろう。演説と弾劾の一連の政治劇は、米民主主義の危機をあぶり出した。

 ■細る中間層への配慮

 「トランプ現象はトランプ氏以前から存在し、彼が政権を去っても残る」。米外交問題評議会のハース会長はそう語る。

 確かに、国民の分断を追い風に生まれた型破りの大統領は、社会の病理を体現した「症状」に過ぎないという側面がある。

 3年前のトランプ氏当選以来、にわかに光が当てられたのは、政治から長く見捨てられてきたという意識を抱える白人労働者層の存在だった。

 収入や雇用機会などをめぐる都市と地方との格差拡大や、グローバル化による産業構造の変化などにより、米国の中間層の暮らしは厳しさを増していると言われる。

 不満が移民への憎悪や、既成政治への反発につながり、扇動的な主張をする政治家になびく。そんな現象は、米国に限らず、欧州などにも共通する。

 様々な分断をどう修復し、寛容な多元的社会を築くか。ポピュリズム政治に対する処方箋(しょほうせん)は何か。その答えを探る責任は、共和、民主両党にある。

 トランプ氏は一般教書演説で「ブルーカラー・ブーム」を唱え、支持基盤に対する優遇を約束した。「敵」を強調する分断の政治に明確な対立軸を示せるか、民主党は試されている。

 

▽濫用される「国際社会」という用語についての断想

https://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/c3e3691fe42c9648d012251a71018c54

 

 

 ■内向きでは道開けぬ

 国際社会にとっての最大の関心事は、国際協調の枠組みを壊す米国の「自国第一」がこれからも続くか否かである。

 この3年、移民・難民に対し門戸を狭め、気候変動やイラン核問題の国際合意から相次いで離脱した。貿易をめぐっては一方的な保護主義に走った。

 ロシアや北朝鮮などの強権的指導者に共感を示す一方、欧州などの友好国は突き放す。そんな「同盟軽視」は、韓国や日本に駐留する米軍の分担金をめぐる理不尽な要求にも表れる。

 目先の損得勘定で判断するトランプ氏の外交は、米国自身の長期的な利益につながらないばかりか、世界を不安定化させる恐れをはらんでいる。トランプ氏は演説で「尊敬される米国」を取り戻したと語ったが、どこの世界のことなのか。

 今のまま再選を果たせば、2期目の白紙委任状を得たと解釈するのは確実だ。選挙戦を通じて、一国主義がもたらした弊害を厳しく問い、国際協調の価値を再確認すべきである。

 トランプ現象の病根をいやす政治の模索は、一朝一夕には進まないだろう。しかし、米国の信頼低下と国際秩序の流動化はすでに起きており、世界全体の将来像を見えにくくしている。

 狭量な党派争いに堕し、内向きの論議に終始する余裕は今の米国にはない。危惧の念を持って見守る国際社会のまなざしを忘れず、実のある論戦を望む。

 
 
 
しばらくネット界隈から、離れる鴨。
でも、またお会いしましょう❗
 
(*^o^)/\(^-^*)
 
KABU 
 

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