英語と書評 de 海馬之玄関

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英文読解 one パラ道場:2009年の失業率は5.2%と極めて高水準だった!

2010年05月11日 16時50分34秒 | 英文読解 one パラ道場

今回は数字の数え方が課題です。例えば、TOEICに関しても「数値」の上昇や下降、
そして、その度合を読み取るのは必須の技量です。でも、急がば回れで基本から
押さえていけばそう難しいことはありませんよ。






Jobless rate climbed to 5.2% in '09
Second-highest number on record compounded
by nation's worst job offers-to-seekers ratio


The unemployment rate rose to 5.2 percent on a seasonally adjusted basis in fiscal 2009, topping 5 percent for the first time in six years, government data showed Friday

The rate, which rose 1.1 points from the previous year, was the second-highest on record after the 5.4 percent logged in fiscal 2002, the Internal Affairs and Communications Ministry said in the preliminary report.・・・

Meanwhile, the labor ministry said in a separate report that the ratio of job offers to job seekers also sank to a historic low in the period, plunging to 0.45, from 0.77 in fiscal 2008.

The number means there were 45 jobs available for every 100 job seekers.・・・



In March alone, the jobless rate rose to 5.0 percent, from 4.9 percent in February, due largely to sluggish business conditions for construction companies.

The reading, which marked the first deterioration in four months, was worse than the average market forecast of 4.9 percent in a Kyodo survey.

The number of jobless stood at 3.5 million, up 150,000 from a year earlier and the 17th consecutive monthly increase, the Internal Affairs and Communications Ministry said in a preliminary report.

By industry, manufacturers continued to fare poorly. The construction sector, which has seen a rise in the bankruptcies due possibly to a reduction in public works spending, employed 4.89 million, down 330,000.

In February, the ratio of job offers to job seekers had edged up at 0.49, up from 0.47 for the third straight month of improvement and recovering to levels unseen since March last year, the Health, Labor and Welfare Ministry said.


(263 words)

【出典:Kyodo News, May 1, 2010】




【語彙】

Jobless rate:失業率, climb:上昇する, compounded by:~によって構成される/算出される,
unemployment rate:失業率, rise:上昇する,on a seasonally adjusted basis:季節調整済みの基準で,
top:~に達する/~を上回る, log:記録する, preliminary report:暫定報告書,

meanwhile:他方, separate report:(問題や論点ごとに作成された)個別の報告書, sink:数値が低迷する,
plunge:数値が急降下する, sluggish:低迷する, reading:(報告された/観測された)数値,
deterioration:景気などの悪化,

fare poorly:業績等が芳しくない, bankruptcy:倒産, edge up:数値が推移する






【読解躓きの石】
先ずは基本の確認。記事全体に散見される「rise to A%」等の表現。

rise to A% = A%まで上昇する
rise by A% = A%だけ上昇する


この to と by の違いは重要です。
例えば、下の二つのセンテンスの違いは分かりますか。

The population over 65 increased to 20% in 2009.
The population over 65 increased by 20% in 2009.

はい。

上のセンテンスは「20%に増えた」
下のセンテンスは「20%だけ増えた」=「基準年の120%になった」

つまり、上のセンテンスは、全人口の中で、65歳以上の人口が、例えば、
「基準年は16%であったものが、2009年には20%に増えた」という意味です。

toとbyとでは大違い!




最後の段の次の表現もTOEICはもちろんGMATやGREを受験する日本人にとっての躓きの石、鴨。

これです。

the ratio of job offers to job seekers had edged up at 0.49, up from 0.47
for the third straight month


基本は、

A to B = A:B = A/B


よって、このセンテンスの主語は、

job offers to job seekers = job offers : job seekers
= job offers / job seekers

何を言いたいのかと言えば、
ここで求人が50件、休職が100人なら、この数値は、
50/100=0.5 ということ。

くどいですが、

ここで求人が75件、休職が100人なら、この数値は、
50/100=0.75 ということ。


よって、0.47から0.49に数値が変わったということは。
雇用は僅かながら改善しつつあるということです。

最後の段までの情報が全て「ネガティブ」だから、ここは、
「三ヵ月連続で雇用は悪化しており、それは昨年の3月以来なかったくらいの惨状だ」
とか勢いで全く反対の意味に訳した方もおられます。しかも、私が指導している、TOEIC860点
以上の上級者クラスでも! 要は、この誤訳は英語力というよりも「真摯さ」の問題である。
と、厳しく言えばそこまで言えるの、鴨。

蓋し、きちんと一歩一歩押さえていくこと。これがどこまでも肝要だと。
と、いつもの精神論になりますが、正直、そう思いますよね。


尚、英文法の事項に関して疑問を感じられた場合にはこちらを参照してください。

・『再出発の英文法』目次
 http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/4c90b691d5e0e53d8cb87f7803a437ce






【和訳】

2009年の失業率は5.2%に上昇していた
それは、「求人数-休職数」の比率としては史上二番目に高い数値だった


季節調整を施された2009年会計年度の失業率は5.2%に達していた。而して、失業率が5%を超えるのは7年ぶりのことだ。金曜日にそんな事実が政府の統計データから明らかになった。

失業率は前年度に比べて1.1ポイント上昇したのだけれども、それは2002年度に記録された5.4%に次ぐ史上二番目に高い数値である。と、そう総務省(the Internal Affairs and Communications Ministry)が暫定報告書(preliminary report)の中で公表した。(中略)

他方、同時に労働省は、個別の問題を扱う報告書の中で、求職者数に対する求人数の比率もまた昨年度は記録的な低さに低迷していたことを明らかにした。すなわち、2008年度の0.77から0.45に急下降していたというのだ。

而して、この数値は100人の求職者あたり45の職しかなかったことを意味するのである。(中略)

3月単月では、失業率は2月の4.9%から5.0%に上昇している。これは専ら建設業界を取り巻く景気の停滞が主な理由である。

この4ヵ月で最悪を記録したこの数値は、4.9%という共同通信の調査による平均的な市場の予測よりも更に悪い数値だった。

総務省の暫定報告書によれば、3月の失業者は350万人に達しており、これは1年前よりも15万人も多く、かつ、17ヵ月連続で増え続けている。

産業別では、製造業はあまり調子がよいとは言えず、建設業界に至っては33万の雇用を減らして489万人を抱えている状態。而して、建設業界では、多分に公共事業費の削減によって倒産件数が増加しているところなのだ。

労働省によれば、2月の求職者数に対する求人数の比率は0.47から0.49と三ヵ月連続で改善しており、昨年の3月以来見られなかった水準に回復しつつある。






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