英語と書評 de 海馬之玄関

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鯨肉窃盗事件☆グリーンピース・インターナショナルの「笑える」プロパガンダ紹介

2008年06月25日 11時47分56秒 | 日々感じたこととか

        【Which is illegal;Greenpeace or Japan?】


グリーンピース・ジャパンによる鯨肉窃盗事件は司直の手に委ねられつつあり、日本国内でのグリーンピースの活動には「終了のご連絡」が出たと言っても過言ではないでしょう。而して、グリーンピース総体(以下、「GP」と記します。)も今回のグリーンピース・ジャパン(以下「GPJ」と記します。)の仕出かした「オウンゴール」に関しては、それから派生する実損をミニマムにすることに獲得目標を切り替えた節も見えます。蓋し、日本の法律やIWC規約、そして、日本国内の世論の動向に不案内な日本以外のGPのサポーターやマスメディアに対するプロパガンダ作戦に。GPはこのプロパガンダ作戦に邁進中なのではないか、と。この真偽は別にして、本記事ではそのプロパガンダの嚆矢ともいうべき文書を紹介します。

http://www.greenpeace.org/international/news/activists-arrested-200608/release-our-activists

文中堂々と「事実」として主張されている諸々の事柄の荒唐無稽。すなわち、南極海で捕鯨に従事した乗組員の方が鯨肉を入手された経緯はIWC規約からも国内法からも「密輸」などとは無縁であり、かつ、共同船舶の乗組員が鯨肉を入手した行為は事実関係がGPJの主張通りであるとしても「横領罪」が成立することはないこと。他方、GPJの活動家が西濃運輸の営業所から鯨肉入りダンボールを運び出した行為は、事実関係がGPJの主張する通りであったとしても(所謂「不法領得の意思」に関する判例を踏まえる限り)間違いなく「窃盗罪」が成立すること。これらは大学学部生でも容易に論証できることでしょうからここでは詳論は割愛します。

ただ、「グリーンピース・ジャパン職員2名の逮捕についてのご報告」(下記URL参照)の中でGPJの星川淳事務局長が「逮捕された2名については、逃亡の恐れも証拠隠滅の恐れもありません」「にもかかわらず本日、2名が逮捕されたことは極めて遺憾であり、不要かつ不当な逮捕」であると述べておられることについて一言。

http://www.greenpeace.or.jp/

容疑者が犯罪の成立を認めておらず、かつ、事案が組織犯罪の可能性がある本件においては、「逃亡の恐れも証拠隠滅の恐れもありません」などとは刑事訴訟の実務においては通らない主張なのです。それは、立川のプロ市民による自衛隊官舎でのビラ配布事件で70余日の勾留を裁判所が認めたこと、その当該事件については最高裁でプロ市民側の敗訴が確定したことからも自明でありましょう。

それにしても、日本語にされることを予想せずに書かれた記事だから、あるいは、GP自体もGPJが上げてくる「自分たちに都合のよい情報」を鵜呑みにしたからでしょうか。「プロパガンダ」は「突っ込み所」満載。お楽しみください(笑)。尚、グリーンピースが環境テロ集団でしかないことに関しては下記拙稿をご参照ください。


・このグリーンピースによる姑息な暴挙を「テロ行為」と言わずして
 何を「テロ」と言うのか
 
 http://kabu2kaiba.blog119.fc2.com/blog-entry-316.html 



・グリーンピースの人権侵害救済申立書は「グリーンピース=テロリスト集団」
 の<自白証拠>

 http://kabu2kaiba.blog119.fc2.com/blog-entry-314.html

・グリーンピースによる「鯨肉入り宅配便」窃盗事件を巡る刑事責任に関する覚書
 http://kabu2kaiba.blog119.fc2.com/blog-entry-384.html



・書評☆星川淳GPJ事務局長『日本人はなぜ世界で一番クジラを殺すのか』
     

http://kabu2kaiba.blog119.fc2.com/blog-entry-318.html







Release our activists

Greenpeace activists in Japan have been arrested for exposing a stolen whale meat scandal involving the Japanese government-sponsored Southern Ocean whaling programme.

Junichi Sato and Toru Suzuki are charged with stealing a box of whale meat which they presented as evidence of a whale meat smuggling operation. The activists requested a Japanese government investigation into the scandal, and the Tokyo public prosecutor agreed there was sufficient evidence of wrongdoing. His investigation has not yet been concluded.

Our activists are innocent of any crime. They have been arrested for returning whale meat that was stolen from Japanese taxpayers, and exposing a fraud that may reach high into the Japanese government agencies that run the whaling programme.

Please write to the Japanese Prime Minister and Foreign Minister and demand the activists’ immediate release.



我々の活動家を救出しましょう
日本政府後援の南極海での捕鯨プログラムを巻き込んだ鯨肉盗難スキャンダルを暴露したことにより、グリーンピースの日本の活動家が逮捕されました。

佐藤潤一と鈴木徹は、彼等が鯨肉密輸活動の証拠として提出した鯨肉入が入っている箱を盗んだ容疑で告発されたのです。二人の活動家はこのスキャンダルに対して日本政府の捜査を求め、而して、東京地検の検察官も犯罪が行われている十分な証拠が存在しているとことに同意しました(★KABU註:刑事告発を受理しただけなんですけど)。しかし、検察官の捜査はいまだに終わっていません。

我々の活動家はいかなる犯罪に関しても無罪です。彼等は日本の納税者から盗まれた鯨肉を日本の納税者の元に返したこと、そして、捕鯨プログラムを運営している日本政府の幾つかの機関の高みまで届くかもしれないペテン行為を暴露したことによって逮捕されたのです。

よろしければ、日本の総理大臣と外務大臣に手紙を書いて、これらの活動家が直ちに解放されることを請求してくださいませんでしょうか。


【以下上と同じGPサイトにあるレター自動生成CGIと雛形レター文面】


・Your name
・Your email address (Don't fib! You'll need to confirm)
・Subject
・Message

Dear Ministers,

I am writing to protest, in the strongest terms, the arrest of Junichi Sato and Toru Suzuki for exposing a whale meat smuggling ring.

These activists are innocent of any crime. They have returned a box of whale meat stolen from Japanese taxpayers. They have openly cooperated with police in returning the whale meat and presented a full dossier on how it was obtained.

As a result of the evidence they presented, the Tokyo District Public Prosecutor has begun an investigation into allegations of embezzlement involving smuggled whale meat which raise serious questions about the scale and extent of the abuse of taxpayers' money by the operators of the Southern Ocean whaling programme.

That investigation should proceed to the highest level of the Japanese government. Those responsible for the scandal should be punished. Arresting the activists who have exposed this scandal is not acceptable, and suggests that the corruption that they called to the world's attention runs deep in the Japanese government.

It is an essential principle of democracy that those who act to expose wrongdoing in government should not be subject to intimidation or harassment, no matter how powerful the forces they oppose.

Please, release the activists and pursue the criminals.

Yours sincerely,


諸大臣閣下

私は、鯨肉密輸一味の(存在を)暴露したことによる、佐藤潤一と鈴木徹の逮捕に対して最大級の憤りをもって抗議します。

これらの活動家はいかなる意味でも無罪であり、彼等の行為は日本の納税者から盗まれ箱詰めされた鯨肉を(本来の持ち主に)返却したもの。彼等は警察ともこの鯨肉の返却に際して率直公然と協力していましたし、当該の鯨肉が詰められた箱をいかにして入手したかに関しても詳細な書類を提出しています。 

彼等が提出した証拠の成果として、鯨肉密輸に絡んで(その証拠を受けて)東京地方検察庁は横領に関する供述の捜査を開始しました。畢竟、その供述は南極海捕鯨プログラムの実行管理者による税金乱用の規模と範囲について深刻な疑念を浮かび上がらせたのです。

捜査は日本政府の高官にまで及びうるものであり、このスキャンダルに責任を負っている人々は処罰されるべきなのです。このスキャンダルを暴露した活動家達を逮捕することは容認できるものではありません。そして、活動家達の逮捕は、逮捕された彼等が世界に注目するよう呼びかけた腐敗が日本政府の中枢深く進行していることを示唆しています。 

政府の手による悪事を暴こうとした者が脅迫や嫌がらせの対象にされてはならないこと、悪事を暴こうとした者達が立ち向かった相手がいかに強い(社会的な)力を持っていようとも脅迫や嫌がらせを受けるべきではないことは民主主義の欠くべからざる価値原理の一つです。

どうか、活動家達を解放して下さい。そして、鯨肉横領に絡む犯罪を追及してください。お願いいたします。

敬具


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1 コメント

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■クジラの個体数は回復していない、専門家らが指摘-IWC総会向けのデモンストレーションか? (yutakarlson)
2008-06-26 13:30:30
■クジラの個体数は回復していない、専門家らが指摘-IWC総会向けのデモンストレーションか?
こんにちは。最近のGPの窃盗行為など、バカバカしくて聞いているだけで、疲れてきます。フランスの科学者らが、クジラの個体数は回復していないと報告しているそうですが、その中に「クジラは疲れいる」という表現がありました。「疲れている」という科学的根拠はどこにあるのか、不可解です。オーストラリアのカンガルーも疲れているのでしょうか?このような予見を持った調査は、信頼性が低くなると思います。真偽のほどは明らかではありませんが、おそらく、IWC総会が捕鯨反対国に有利になるように情報操作の一環として実施したのではないかと思います。
テロリストのワトソンが出てきて意見を述べるIWCの総会とは一体どんな総会なんでしょう?日本側を愚弄しているとしか思えません。今回、IWC総会の議論がまともに行われないのなら、日本はそろそろ脱退したほうが良いではないかと思います。全く捕鯨国の総会出席者のほうが、長い間の無意味な議論によって鯨やカンガルーよりはるかに疲れていると思います。ここに書いていると長くなってしまいますので、詳細は私のブログを是非ご覧になってください。
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