気持ちのいいペース

ゆる~いウルトラマラソン

第4回土佐乃国横断遠足~その5~

2017年06月02日 08時21分36秒 | 土佐乃国横断遠足
東又のエイドでガーミンを装備。
今の距離、時間が分かる安心感と
時間が気になり、ちらっちらっと左腕を眺めてしまうわずらわしさ。
どっちもどっちか・・・




18時半にエイドを出て、県道のゆるやかな峠を越える
ほどなく陽は沈み、2日目の夜が訪れる。





国道56号との合流地点にある水車亭到着
ここは塩けんぴが有名らしいが、既に閉店
水車亭と書いて「みずぐるまや」と読むらしい。
ここを右折して800m程いくと37番札所岩本寺がある。

一説によると、37番札所岩本寺から38番札所金剛福寺までが
お遍路88ヶ所中一番距離が離れていて、
38番札所に向かう人達が足を引き摺っていたから
足摺岬と名づけられたとか・・・。
これから、その道を辿っていくが、既に足引き摺ってんですが・・・。

水車亭を過ぎてちょっと行くとコンビニがある。
エイド出たばっかりだし大丈夫かと思い、通り過ぎてから
説明会でここからしばらく店無いよと注意されていたコンビニだったと
思い出す。
まぁ、水もあるし大丈夫だろうと引き返さず、そのまま進む。

道は段々と郊外へ続き、それに伴って外灯も無くなっていく。



気温は19℃ まだ快適だ。



水車亭から1時間程で黒潮町突入。
辺りは山道へ入り、車はびゅんびゅん飛ばしていく。
ところどころ歩道が無くなったり、
あっても幅が人一人分だったり、
側溝にブロックの蓋が被さったもので足元がでこぼこだったりと、かなり怖い。

1日目の夜にも感じたが
高知の車って基本常にハイビーム。
外灯が無いってのもあるけど
対向車、歩行者がいてもおかまいなし。
前に車がいてもハイビームのままの人も多い。
習慣の違いなのかな?地元でやってたら喧嘩になるわ・・・。
おかげで、うっかり見てしまうと視界がホワイトアウト
足元がしばらく見えなくなってしまう。
対向車にはライトを振り振り存在をアピール
まぁ、車の方でも普段はこんな夜中に歩いている変な連中はいないんだろうから
あっちもビビッてたかもね。

街から離れるにつれ、星空は輝いてくる。
佐渡島には及ばないが、ここでも星は綺麗だ。

・・・お腹空いてきた・・・
エイドでカツ丼がっつり食べたから平気だと思っていたが
よく考えてみれば、食べたのは16時半頃
窪川のコンビニですら既に3時間は経っていた訳で・・・
自分の迂闊さを呪ってみてもはじまらず
手持ちの飴玉、緊急用のジェル、水分でしのぐ。

道は基本1本道で迷いようが無いが、次のコンビニまでの距離が知りたく
何度も取り出し、公衆電話、温泉施設、歩道無し区間の表示を目で追う。
ずっと走っていれば、ある程度時間の目安もつくが
歩きを交えると、とたんに距離感が分からなくなる。
東又のエイドを出てから誰にも会わずにここまで来ている。

長い長い道を耐え



コンビニがオアシスに見えた。
23時半。窪川から実に4時間



堪らずカップうどん大盛り購入
お遍路さん用の外のベンチで出来上がるのを待っていると
暗闇の中から東京のM山さんが現れる。
今まで誰とも会わずに孤独にがんばっていたのに、
こんなに近くにいたことに驚くと共に嬉しくなる。
うどんを食べていると、さらに1人、2人と現れる。

お腹が満たされ、他のランナーと再会出来たことで
安心感が得られたのか、眠気が押し寄せてくる。
時間は既に0時近く
コンビニの隣には道の駅があるようだ。
「道の駅で横になれる所を探します」と告げて立ち上がる。

道の駅「なぶら土佐佐賀」を探索してみる。
ベンチは1基あったが、吹きさらしで寒い。
一番風除けが出来そうなのはトイレ前。
さすがにここは止めておこうと、道の駅は諦め出発。

佐賀の町をかすめ、目星をつけていた遍路小屋は
すでに先客が就寝中。
トンネルを抜けると久しぶりの海沿いの道へ出る。
と言っても、辺りは真っ暗。
波の音だけが聞こえる。
眠気でふらふらしているのが分かる。ちょっと油断すると海へ落っこちそう。

この辺りから、道端におじいさんが座っていたり、猿が手招きしていたりと
幻覚が出現。
ライトの揺れと植木などが重なって見えるらしい。
不思議と怖さは無く、楽しんでいた。

閉鎖されたらしい消防署横を通過。
あそこの軒先でもいいか、と思ったが、廻りから丸見えなんで止めとく。

白浜海岸でようやく遍路小屋を発見。
相変わらず丸椅子が並び寝にくいが地べたに寝転ぶ
トレントフライヤーを着込み
そのまま一気に寝る。

途中、2人のランナーが同じ小屋で仮眠を取った気配がしたが
身体が起きず、さらに爆睡。

ふっと目が覚めると1時間は寝ていたようだ。
気温も下がり、風も強い為そのままトレントフライヤーは着ていくことにする。

しばらく海沿いに進むと、道は西に折れ曲がり上って行く。
トンネルに入ると歌声が聞こえる。
前のランナーが大声で歌っている。
歌ってでもいないとやってられないのだろう。
眠気覚ましにはいい方法かも。
私も対抗して歌ってやろうかと思ったが、なにも思いつかず断念。

伊田の町に入り、外灯が増えてくると
LEDのみのモノクロームな世界から色が戻ってくる。

道端にあるバス停の小屋やベンチなどには力尽きた仲間たちが
折り重なるように寝転がっている。



広大な砂浜の土佐西南公園に入る頃に空が白み始める



道の駅を抜け現れたコンビニに吸い込まれる。
ホットコーヒーと朝食を買い、明け行く空を撮影していると
OO田さん、K岡さんが現れやはりコンビニに吸い込まれていく。



黒潮町のメインストリートを行く



2日目の夜明けだ。

前方でK岡さんとK川さんが何かやっている。
追いついてみると、肉刺が潰れまくって走れなくなったK川さんのシューズを
K岡さんが改造中。



「HOKAチー」
完走に賭けるK川さんの執念が具現化する。
しかし、ランニングの荷物の中にカッターナイフ常備って・・・。(苦笑)



いつしか海と別れ川と併走する。



トンネルを越えると



四万十市突入

道を下ると道が広くなり、街が姿を現す。

彼女連れで参加中のF留さんをエールを交わしながら追い抜かし



第4CP「古津賀交差点」
写真を撮り、チェック表にタイムを記入。6時37分

ここで201.7km
既に42時間半掛かっている。

左折し県道20号に入る。
四万十川沿いの道を下る。





広い~!
清流に飛び込みたくなる。

コンビニ横を通り過ぎるが、必要無しとスルー。



M山さんとほぼ同時に第5CP「四万十大橋あずまや」到着
7時10分

K岡さん、T辺さんは先に到着しており、すっかりくつろいでいる。

しばらくするとF留さんも到着。

金目鯛のアラで出汁をとったという大根の煮物が出てくる。
T辺さんが、「大根の煮物って・・・」とディスってスタッフをからかっている。
私も味を聞かれノリで「大根を煮たものですね・・・」と言っていたが
ホントは美味しかったですよ~。

地元四万十の水のペットボトルを貰い
「92番出ます」と告げ



四万十大橋を渡っていく。
コメント (2)
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