うたたね日記

アニヲタ管理人の日常を囁いております。

「知りたいことは、なんですか?」

2011年03月17日 21時12分58秒 | お仕事
大規模停電でPCpできないかと思っていたんですが、どうやら大丈夫そうなのでちょこっと書き込み。
ここのところ、温かい心に触れて癒されたかもしたですが、今日はまた別の受け入れ先に出向き、準備してました。
どうやって被災者の皆さんを誘導しているのかと思ったら、一度役所に集まっていただき、そこで振り分けしているらしい(下っ端には情報が入ってこん(--;))
なのでどうしても到着が夕方近くなってしまうようですが、お陰様で普段全く出会うきっかけがない、他課の職員さんと話しする機会が持てました。
今日一緒についていた方は、東北に親戚がいるらしく、安否が心配・・・とのこと。「こうやって自分の親の代わりに、少しでも(被災者の方を)助けてやれたら・・・」としみじみとおっしゃっていました。こういう時、どうやって声をかけてあげたらいいのか、まだわかりません。「早くご無事が確認できるといいですね。」としか言えない自分が歯がゆい。
そうこうしているうちに13時間かけてようやく到着した大型バスから、皆さんが降りてくる。
「お疲れ様でした。」―――ほかにどんな声をかけていいか本当に判らず頭下げていると、一人のおばあちゃんが「お世話になります。どうぞよろしくお願いします」と、かもした以上に頭下げてくださって、あわわっ 皆さん、本当にあんなに被害あったのに、少しも慌てない。騒がない。感謝の心を忘れない。
そうしているうちに、一緒に詰めていた後輩ちゃんが「一人おばあさんが血圧高いです!」と報告。やはり薬が無くなったのと、避難所生活と寒さと遠距離移動の疲れが出てきた模様。
処置していると、今度は別の方が「今まで全然気が付かなかったんですけど、どうやら足を痛めているみたいで・・・」 そんなに脹れてはいなかったんですが、心配なのはクラッシュ症候群。痛みを訴えているのは足の一部だったので、大丈夫だと思いますが「もし急に息苦しくなったりしたら、我慢しないですぐに言ってください」といって、とりあえず痛い場所に湿布貼って応急処置。気が付けばあちこちで同じ訴えが。―――皆さん、震災のショックと避難生活でずっと緊張して気が張っていたので気が付かなかったのでしょう。でも痛みを感じる、ということは、少しでもここでリラックスできたのかな?と淡い期待をしつつ、皆さんの応急処置に回る。
初日だけ様子見ればいいかと思っていたんですが、疲れがピークに達したり、少し気が緩んだ時に、病気や怪我が悪化しやすいです。やはり職員が詰めていることは大事なんだなと思いました。
そして、昨日同様健康チェックをしていたら、一組のご夫婦が生後一か月の赤ちゃんを連れてくる。お母さん「あの・・・体重測れるって聞いて・・・」 かもした「どうぞどうぞ!」と別室にて赤ちゃんの計測。 うん、体重うんと伸びてる。皮膚の状態もいいし、鳴き声も元気! かもした「とても順調に体重伸びてますよ。皮膚の色も状態もいいですし。心配ないですよ。」にお母さん「よかった・・・母乳が出なくなっちゃったから、ミルクに切り替えていたんですけど、一か月検診の時も「体重の伸びが悪い」ってお医者さんに言われていたんで、心配で・・・」 お母さんもお父さんも不安だったでしょう。震災に原発・・・自分立でさえもストレスいっぱいでしょうに、大事なお子さんがもし被ばくでもしたら・・・そして衰弱したら・・・。ふと横を見れば、1歳のお姉ちゃんも心細そうにお母さんにしがみついている。 「もう大丈夫だよ。安心していいよ。」 お姉ちゃんにどれだけ通じ方はわかりませんが、五分後には元気に廊下を走り回っていたので大丈夫だろう。きっと(^^)
ご高齢の方々の血圧も大方測り終えて、「皆さん、他に足りないものはないですか?」と別の職員さんが尋ねたところ、
「あの、スーパーってどこですか?」
「ランドリーってありますか?」
「子供に絵本買ってやりたいんですが、本屋さんは・・・」
「常備薬買いたいんですけど・・・」
・・・そうか。足りないもの、というとすぐに「防寒具」だの「食料と水」だの思っちゃうんですが、考えてみればみんな全く知らない場所にやってきて、この近所にどこに何があるか、なんてわからないですもんね!Σ(-△-;)
早速地図を―――と思って広げてみるも、「何丁目何番地」という住宅地図とか、診療所がどこにあるか、というマップはあるんですが、「コンビニ」だの「本屋さん」だの「薬局」だの「青果店」だのという場所まで詳しく載っている地図ってなかったわ!
なので速攻かもしたの仕事=「手書きでいいからとにかく近所の地図作れ!」
これが自分が住んでいるところだったら簡単に作れるんですが、このセンターの近辺じゃ生活圏じゃないので、どこに何があるかなんてほとんど知らない(--;) やべー!「受け入れる」ってことは=「この辺の地理もちゃんと教えてあげなきゃいかん」ということですよ。
一応動態図があったので、簡単に「魚屋」とか「本屋」とか色々書き出してみる。 そういえば「赤ちゃん結構いるよね?」のかもしたに後輩ちゃん「あ、お子さん結構います。」 かもした「じゃぁミルクだオムツだ必要だよね。ドラッグストアの場所だ。」後輩ちゃん「あとコインランドリーも」「病院もすぐにわかるように地図におとそうか!」「ついでに『歩いて何分くらい』って書いておくと、目星になるかも。」etc・・・
・・・というわけでできました「速攻手書き地図」 でも「汚い字で果たして解読できるか謎!Σ(-口-;)」 ほとんど「お宝はどこに!?」の地図状態です(==;) あぁ・・・こういう時に『日ぺんの美子ちゃん』がいれば・・・(T0T)
とりあえず役に立つんだか、殆ど立たないんだかわからないこの地図を何枚か作り、センターの出入り口近くにペタペタ貼り付けました。

その後・・・

「あの・・・うちの子買い物に行ったまま、帰ってこないんですが・・・」

役に立ってねぇぇーーーーーーーっ!!(T0T)

20日にまた行くので、今度こそもっとわかりやすい地図作ろう^^;

PS:あ、帰ってこないお子様方は、その数分後ちゃんと戻ってこれました。よかったよかった(

オマケ:今日の夕刊で、被災者の避難先リストが出ていたんですが、父上「おーい、お前の勤めてるところ載ってないぞ。」
母上「あら、載っていますよ。「○○○センター 『など』」って。」
・・・『など』でくくられましたが、ちゃんと皆さん無事です。上に収容人数が届かなかったのかも。上の混乱っぷりがよく分かる(--;)

コメント (2)
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