KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
2022年は積極的に更新していく心算です。

春の海外マラソン展望 vol.1

2005年04月10日 | マラソン時評
IT長者とか、M&A(企業買収)のプロとか呼ばれる人たちの中に、熱烈なマラソン・マニアはいないだろうか?もし、いたらどこかのテレビ局の株を買い占め、経営に参加し、番組編成に口を出し、海外メジャー・マラソンを完全生中継させてもらいたいものだが。そういう事を実現してくれる社長なら、どんなに尊大な態度を取ろうが、どんな格好で人前に出ようが、僕は全面支持する。

現実にそんな社長などいそうにない(マラソンなんて、非効率的な事を好んでいる人間が、何千憶も稼げるわけはないと思う。)ので、今日もパソコンの前で、少ない情報をかき集めることに精を出す。

まずは、まもなく、現地時間でスタートするパリ・マラソンから。

1.パリ・マラソン

皮肉なことに、この大会、'95年までは日本のテレビ局が支援をしていて、生中継されていたのだが、それが打ち切られてから(原因はシラク大統領の核実験強行に対する、日本からフランスへの経済制裁)の後、大会のグレードが上がった。優勝記録のレベルも上がり、2003年には4位までが2時間6分台という高速レースとなった。

今年は、その年の優勝者、マイケル・ロティチ(ケニア)と、昨年の優勝者、アンベッセ・トロッサ(エチオピア)、さらにはボストンとニューヨークを制しているロジャース・ロップ(ケニア)の優勝争いとなりそうだ。ロップがボストンで優勝したレースをビデオで見たことがあるが、ケニアの選手としては珍しく、
「クロスカントリーよりも、ロードが好き。」
と言うだけに、コンパクトで無駄のないフォームが魅力だった。日本からは、駅伝の強豪、コニカミノルタのキャプテン、磯松大輔と、シドニー五輪代表で元日本記録保持者の犬伏孝行が出場する。

犬伏、現在の力はどのくらいなのだろうか。先月の京都ハーフでも1時間8分台だったが、優勝争いに加わる力が残っていることを願う。少なくとも、「次のレース」に期待を持たせられる結果であればいいのだが。

女子は、2002年の東京優勝のバヌーエラ・ムラシャニ(タンザニア)と、来日回数の多い、イリーナ・ティモフィエワ(ロシア)が中心となりそう。ティモフィエワというランナーも、僕は余計な力の抜けた走りがけっこう気に入っているのだ。


2.ロッテルダム・マラソン
かつては、テレビ東京では生中継していたが、今回もまた、深夜2時からの放送のようである。プロ野球の巨人戦の視聴率ががた落ちだと言うけど、まだ生中継されているうちはありがたいと思いなさいよ。

かつては男女ともに世界最高記録を出したことのある大会。いつしか、「世界最高記録争い」はベルリン、シカゴ、ロンドンの三つ巴となり、ずいぷんと地味になった感のあるロッテルダムだが、昨年は久しぶりにコース・レコードが大幅に更新された。その記録保持者、フェリックス・リモ(ケニア)が、2連勝と記録更新に挑む。日本からは、小島忠幸(旭化成)が出場。優勝と世界選手権を狙って失敗した別府大分から2ヶ月でマラソン再挑戦である。兄の宗幸もこの大会で入賞歴があるし、かつては谷口浩美、朝比奈三代子が優勝していて、旭化成にとってはゲンのいい大会である。

女子は、ケニアから夫の母国、オランダに国籍を移したスピード・ランナー、ローナ・キプラガトが群を抜いている。彼女の独走になりそうだ。日本からも、村田史(セガサミー)が出場する。上位入賞は期待できる。ぜひ、思わぬ金星も!チーム・メイトの橋本康子は、先月の名古屋で自己ベストを記録したが、それに続けるか。

今夜の「サンデー・スポーツ」にて、朗報を待ちたいと思う。



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