kankoのひとりごと

外出できず、ネットと電話・ラジオで日々が過ぎています

「椎本」の巻

2025年01月20日 | 古典聞きかじり

八の宮が二人の娘の行く末を心配しながら死去する場面だった。

(八の宮は桐壺帝の第八皇子。源氏が第二皇子。そして冷泉帝は、第十皇子)


八の宮は、政権の中枢から外され、北の方は2番目の姫を出産後亡くなり

都の家は焼失したので、2人の娘を連れて、宇治の山荘で暮らしていた。

仏道修行に励み、宇治山の阿闍梨と親しくなった。

 

八の宮は自分の命の終わりを予感し、阿闍梨の山寺に籠ることにした。
静かな環境で心ゆくまで念仏を唱えようと思った。
その前に、2人の娘たちに向かって遺言を語る。

唯一の保護者である私も、この世を去ることになる。信用のおける後見人もいない。
しかし、軽薄な心で想い寄ってくる男に頼って、さ迷い出るようなことはするな。

自分たちは、前世からの宿命である「不幸な定め」のもとに生まれてきた人間なのだ、と分かって欲しい。この宇治の山小屋で一生を終えて欲しい。

(八の宮の遺言は、薫のように信用のおける男であれば、その誘いを受けても良い。けれども好色な男たちの甘い言葉に騙されてはならないというものだったが、「薫ならば結婚しても良い」とは明言しなかった)

父親としてまことに無責任な言葉にも聞こえるが、不幸な一生を生きてきた八の宮は、このように言い残すしかなかった。

そして、阿闍梨の山寺にこもって念仏を唱えていたが、体調がすぐれず、逝去することになる。
ひと目、娘たちに会いたいという八の宮に、阿闍梨は説得した。

姫君たちのことは、あなたがいくら心配しても、どうすることもできない。
どうして思い嘆くことがありましょう。
頭の中から、娘さんたちの存在を消してしまいなさい。
人間には皆、その人その人が持って生まれた宿世というものがあります。
親がどんなに心配しても、娘の人生がよくなるものではなく
親が全く顧みなくても、娘が幸せになることもあるでしょう。
親の側の思いと、子どもたちの幸不幸は、全く別次元のものなのです。
余計な心配などなさらない方がよろしいです。

娘たちだけでなく、あらゆるものへの執着を捨て去りなさい。
この山寺で、人生の最後の瞬間を心静かに迎えなさい。

宗教者である阿闍梨は、このように、正しい臨終へと導いていった。

そして葬儀の前に、亡き父親の亡骸と対面したいという姫君たちの願いも

厳しく拒絶した。宗教の世界の厳しさを感じます。

その厳しさに耐えられなかった父娘の人間的な弱さとが浮かび上がりますが、その弱さこそが人間にとって最も大切な優しさ、思いやりでもあるのです。

 

以上、ラジオから聞こえてきたことをそのまま書き留めたが、腑に落ちない部分もある。

紫式部は、どうして、このように主張したのかなあ🤔


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icチップ付きカード

2025年01月19日 | 日記

日曜日なのに郵便配達の人が来たので、あれ?と思ったら

「誤送されてたので遅くなりました、すみません」のあいさつ。

へ~え⁈ こんなこともあるんだ…。だから、速達でもないのに配達されたのか?

なるほど、ICチップが付いている😃(時代遅れですみません<(_ _)>)

銀行のキャッシュカードは、真ん中に4桁の番号がずらり…のクレジットカードと違って、ぐっとシンプル。

銀行も郵便局も対応が速いね。こちら、しばらく使う予定はないけれど😅


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銀行の磁気カード

2025年01月15日 | 日記

銀行へお金をおろしに行って、ATM にキャッシュカードを入れたら「このカードは使えません」の表示😖
「窓口に行ってくれ」の画面が出た。
こんなこと初めてなので心配だったが、銀行の案内の人は「あ~、それ…😊」って慣れた対応。
窓口では、「カードの磁気が劣化しているので使えない」と説明された。
このカード、年に数回しか使わないし、大切に保管しているので、私に手落ちはないと思うのだが、「磁気カード」は、そんなもんらしい。

なので、2000年以降は、どこの銀行でも「ICチップ搭載のキャッシュカード」になっているそうだ。

でも、夫や私が銀行口座を作ったのはそれよりもっと前のこと。
だから、ウチにある銀行のキャッシュカードは「磁気カード」ばっかり。

カードが使えなかったら、どうするか。
本人が、銀行の窓口で手続きすれば、即「ICチップ搭載のカード」を発行してくれる。
窓口に行けなければ、スマホで「かんたん手続きアプリ」をダウンロードし、いくつかの項目を入力して「送信」で、手続き完了。

後日、簡易書留で郵送されてくる。

もちろん、どちらも、無料。

このことを知っていれば、カードがダメでATMでお金が下せなくても、心配することはない。
ただ、銀行口座は複数あった方が、万一の場合に融通が利いていいと思った。

ふと思えば、クレジットカードには有効期限があって、ICチップも付いている。
セキュリティに関しては、大金を扱うキャッシュカードの方が遅れているのかな?
もっとも、2000年以前に作った銀行口座なんて、徐々に解約されていくから、問題は消えていくんだよね~😅


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掃除ができた!

2025年01月14日 | 日記

ず~っと気になっていた掃除ができたヽ(^o^)丿
もっとも「画竜点睛は欠いておく」が私の信条なので、そのレベルでの完了。

整理してたら、イヤというほど出てきたのが、マスク。
ケースに入れて、どの場面に行く時も、困らないよう備えていた。
つい2年ほど前のことだけど、今は強制されないんだよね😒
滅多に外出しないので、たまりこんでいた。
(慣れてないだけに、きちんと準備しておく必要があった)

ついでに、1年分の書類(連絡文書・領収書・報告書など)も整理(⇒廃棄)
これからまた、郵便などは封も切らずに、この箱に放り込むことになる。
郵送されてきた「個人情報流出のお詫び」「当社社員逮捕のお詫び」の文書もあった。
コレクションしておこう…(性格悪い😅)

老夫婦2人の暮らしになると、20年以上前とはずいぶん変わる。
食器は全部、小さくなった(大きな器は出番がない)
数は少なく、軽いのがイイ、模様ナシで薄色のが、料理が見えやすい。
服と同じように、変わっていくんだね。

というわけで、食器棚に収めるものも様変わりした。
食卓は、PCやiPadのテーブル兼用なので、食器棚の下半分は
それら関係(ケーブル・ガイドブックなども)置き場に占領されている。

居間の本棚は、衣類やタオル・身の回り品を置く棚になった(本は読めないし💦)
中身が見えない箱は困るので、ひと目で見えるよう、並べている。

床にモノは落ちてない。足の裏にくっ付いてくるモノがないのは、快適~😊

パパっと作業ができないので、何をやっても時間はかかるが、
以前よりはキレイになったと、納得してま~す😌


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大体わかった『源氏物語』

2025年01月11日 | 古典聞きかじり


『源氏物語』は、日本文学さらには日本文化の中心の中心を占めているとのこと。
「読んでみたい」と思いながら、ずっと読めない(前に進まない)ままだった。

今年度のNHKラジオ「古典講読」は『源氏物語』だったので、ゆるゆる聞くうちに、その輪郭像と、私には読めなかった理由も分かった気がした。

最初につまづいたのは、和歌が分からなかったから。
枕詞は無視するとして、掛詞・縁語での意味の広がりが理解できない。

当時の「物語」では、具体的に表現しない事柄がある
・心のうち(心理描写)は、直接的には書かない。和歌や自然描写で推し量る
・実事(男女の交わり)は書かない
・人の死をあらわに書かない

・「こころのうち」を表現したものでは、のちの『方丈記』『徒然草』などの随筆もあるが、
直接的で詳細な心理描写を書くようになったのは、西洋文学の影響を受けた近代以降のこと。『こころ』『人間失格』など。

・「実事は書かない」については、和歌の交換・行動で理解できるらしい。
光源氏と玉鬘に実事があったかどうかが、後の研究者で議論されたらしいが、架空の人物同士、どうでもいいことじゃないかと、私は思った。

・本文がない巻として有名な『雲隠の巻』
紫式部は、紫の上が死の世界へと旅立った「御法の巻」で、これ以上はないほどの深い悲しみを光源氏に感じさせた。だから光源氏の死の意味を悲しむ人などいない。
そこで光源氏の死の事実は書かれずに雲隠という巻の名前だけが残った、という本居宣長の説に講師は心が惹かれる、とのことだった。

以上「古典講読」を聞いての中間メモでした


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