観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

9月の渡り鳥調査隊を実施しました。

2018-09-08 16:56:16 | 秋の藤前干潟

藤前干潟

今日の干潮時間10時55分 潮位 31cm


今日の満潮時間17時28分 潮位262cm

 

今日はいつ雨が降り出してもおかしくなさそうなお天気でしたが、一時、ぱらぱらっと雨が降った他はなんとかお天気がもちました。 

このところ、シギ・チドリが数を増やしてきてから、猛禽類を多く見かけます。

今日も対岸の南陽工場の煙突の上にハヤブサの姿が見えました。

岸沿いでは干潟が干出する前から、待ちきれないシギ・チドリ達が集まってきました。

チュウシャクシギはカニを探して走り回っていました。

オオソリハシシギも水際で餌を探します(↑の左オオソリハシシギ・右ソリハシシギ2羽)。

泥の中から何かを咥えますが、餌が小さくて何を食べているのか良くわかりません。

干潟が広がり始めると、先ほどのオオソリハシシギも干潟に移動してきました(↑の手前オオソリハシシギ・後方ダイゼン)。

アオアシシギは飛んで干潟に移動する個体もいましたが、干潟まで泳いで移動していく個体もいます。

少しづつですが、飛来数を増やしてきているトウネンも観察できました。

8月中にトウネンを観察できれば、まだ赤色の成鳥を見ることができたはずですが、今シーズンは飛来数が少なく、9月になって藤前干潟に入ってきたトウネンは幼鳥ばかりで、色が地味です。

干潟にシギ・チドリが集まりだした頃、煙突の上からハヤブサが干潟に滑空してきて、シギ・チドリを飛ばしてしまいました。

シギ・チドリが集まってくると、ハヤブサもやってくるので、なんとももどかしい気持ちです。

 

また、今日は9月の渡り鳥調査隊を実施しました。

ちょっと雨が心配だったのですが、何とか外で観察&カウントを行うことができました。

上述のハヤブサや、

風に流されて野鳥観察館のすぐ近くを飛ぶミサゴ、

駆け足で干潟を走るアオアシシギ、

干潟の中からゴカイのような餌を見つけ出していたキアシシギ、

お尻を振りながらカキ礁で餌を探していたイソシギ、

ペンギンみたいに干潟をよちよち歩いていたカワウ、

干潟の上で盛んに何かをつまんで食べていたハクセキレイ などを観察できました。

また、参加してくれたお子さんたちは、カワウやカルガモなどを数えてくれました。

野鳥観察館に帰ってきてからは、今日観察できた鳥の種類と数をまとめました。今日は、20種類以上の野鳥を確認することができました。

参加してくださったみなさん、ありがとうございました。

次回、10月の渡り鳥調査隊は、10月6日(土)に実施します。

まだ、シギ・チドリが観察できますし、カモも徐々に数を増やし始めている頃だと思います。

ぜひ、ご参加ください。

初心者大歓迎です。詳細はこちら(PDF)をご覧ください。

【10月の藤前干潟の渡り鳥調査隊】
 日時:10月6日(土)10:00~12:00
 場所:名古屋市野鳥観察館
 対象:小学生以上
 定員:20名
 参加費:無料
 持ち物:帽子、水筒、必要に応じて防寒具、双眼鏡(お持ちであれば) 
 申込み・問い合わせ先:名古屋市野鳥観察館(TEL/FAX)052-381-0160 

 

今日の渡り鳥調査隊等で観察できた主な野鳥 カワウ2,000、ダイサギ41、コサギ5、アオサギ26、マガモ115、カルガモ402、コガモ2、ホシハジロ6、キンクロハジロ7、スズガモ5、ミサゴ15、ハヤブサ1(J)、ダイゼン79、トウネン29、オバシギ18、アオアシシギ53、キアシシギ9、イソシギ1、ソリハシシギ45、オオソリハシシギ7、チュウシャクシギ1、ウミネコ131 他

※スタッフがイベント前後にカウントしたものも含みます。

 

9月になって、夜の潮と昼間の潮の潮位差が逆転し、大潮になっても昼間の潮位が、あまり低くならなくなりました。

まだまだ秋のシギ・チドリの渡りは続きますが、今年中で昼間の最大干潮時間で潮位が30cmより低くなるのは明日、明後日だけです。

今シーズンは珍しく、観察館の前に干出する干潟には、シギ・チドリ達が最大干潮時間に飛来しています。

しかし、明日、明後日以降の大潮では今週末ほど潮位が低くならないので、来年の春までこの場所ではシギ・チドリを見ることが出来なくなるかもしれません。

 

明日の干潮時間11時41分 潮位 24cm

明日の満潮時間18時05分 潮位270cm
 

コメント
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