観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

獲物をめぐる攻防

2021-05-14 23:51:46 | 春の藤前干潟

【来館時のお願い】

名古屋市野鳥観察館は、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策をして開館しています。

来館時には、マスクの着用等のご協力をお願いします。

詳細はこちらをご覧ください。

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藤前干潟

今日の満潮時間 6時38分 潮位230cm

今日の干潮時間13時19分 潮位 31cm

 

今日はとても暑かったですね。屋外では汗をかくほどでした。

秋から藤前干潟で冬を越していたミサゴのほとんどは繁殖地や北の方へ移動していき、数が少なくなりましたが、今日は魚(頭はない)を掴んだミサゴが近くを飛んでいきました。

 

一昨日はオオソリハシシギがハヤブサに襲われましたが、、、

今日はチュウシャクシギが1羽、ハヤブサの犠牲になりました。

ハヤブサがチュウシャクシギを捕えると、ハシボソガラスがすかさず見つけハヤブサの獲物を横取りしてしまいます。

せっかく捕えた獲物がカラスに横取りされて、よほど悔しいのか導流堤にとまりチュウシャクシギに群がるカラスを見つめていました。

しばらくすると今度は2羽のトビがカラスを蹴散らしてチュウシャクシギを持ち去ろうとしますが、チュウシャクシギを掴んだまま飛び上がれず諦めて干潟の上で食べていました。

トビが飛び去るとハヤブサは再びチュウシャクシギの所に現れて、チュウシャクシギを啄んでいました。

この季節のハヤブサやトビ、ハシボソガラスは子育てでエサを探すのに必死なのでしょう。

春のシギ・チドリの渡りは、疲労で旅の途中で落鳥したり、猛禽類に襲われたり、釣りのテグスに引っかかったりしてすべてが北の繁殖地に行くことができるわけではありません。

今回のチュウシャクシギは、今日のハヤブサ、トビ、ハシボソガラスのヒナたちを大きく育てるための犠牲で毎年藤前干潟で繰り広げられる光景です。

今春こそは千羽を超えてほしいと期待していたトウネンは結局200羽を超えることができませんでした。ハマシギの飛来数も1,000羽を割ってシギ・チドリの渡りは終盤になりました。

例年ですともうすぐ、サルハマシギが飛来してくる頃です。

 

最後に野鳥観察館の自動販売機についてご案内です。

今まで観察館内に設置してあった自動販売機は、昨日から今日にかけて撤去されました。

今後は港サッカー場前の自動販売機をご利用ください。

 

天気予報をみると来週の週末までスッキリしない天気が続くようです。

北に向かうシギ・チドリ達も5月中旬を過ぎると多少天気が悪くとも藤前干潟を旅立ちます。

何とか天気が持ちそうな明日の土曜日が春のシギ・チドリの渡り観察最後のチャンスになるかも知れません。

 

今日観察できた主な野鳥 カンムリカイツブリ1、カワウ30、ダイサギ14、コサギ2、アオサギ2、マガモ2、カルガモ3、スズガモ27、ミサゴ2、トビ2、ハヤブサ1、ダイゼン31、トウネン186、ハマシギ684、アオアシシギ4、キアシシギ6、イソシギ1、オオソリハシシギ8、チュウシャクシギ39、コアジサシ20

 

明日の満潮時間 7時02分 潮位224cm

明日の干潮時間13時51分 潮位 37cm


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