観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

春先の夜の河口では

2021-03-03 22:50:16 | 春の藤前干潟

【来館時のお願い】

名古屋市野鳥観察館は、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策をして開館しています。

来館時には、マスクの着用等のご協力をお願いします。

詳細はこちらをご覧ください。

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藤前干潟

今日の満潮時間 8時31分 潮位233cm

今日の干潮時間14時41分 潮位 36cm

 

今日は午前中は風が強かったですが、午後からは風もやみ、暖かくなりました。

野鳥観察館前のスイセンの花はあっという間に多くが開花し、見頃になっています。

眩しいほどの青空が広がり、その下には干潟も広がりました。本格的な春が近づき、だんだん昼間に広い干潟が現れるようになってきています。

こちらは、野鳥観察館の玄関前のピラカンサ。先週まではまだ赤い実が残っていたのですが、遂に実がなくなりました。ヒヨドリやシロハラ、ジョウビタキが頻繁に来ていたのですが、もう今季はここには来てくれないかな。

 

そして、一昨日(3月1日)の夜、藤前干潟の河口で見られた光景をご紹介します。

この日は中潮。満潮後の引き潮の時間帯に、水中を細長いものがいっぱいうごめいていました。

これはヤマトカワゴカイの生殖群泳と呼ばれるものです。

普段は干潟の泥の中に生息しているヤマトカワゴカイですが、春先の今の時期(2~3月)の大潮(またはその前後)の夜に一斉に水中を泳ぎ(生殖群泳)、産卵するそうです。(生殖群泳は釣り用語で「バチ抜け」とも呼ばれます。)

緑色っぽいのが卵を持っているメス、ピンク色っぽいのがオスだそうです。

こんなに多くのヤマトカワゴカイが集まる生殖群泳を見たのは初めてで、幸運な日でした。

近年、藤前干潟の観察会などでは泥の中からなかなかゴカイをみつけられず、ゴカイは昔よりもかなり減っていると言われています。

こんなたくさんのゴカイがどこから現れたのだろうと不思議に思うとともに、まだゴカイがいなくなったわけではないのだろうと知ることができて少し嬉しく思いました。

また、毎年この生殖群泳を確認している方は、今年もこの光景が見られて安心したとおっしゃっていました。

来年以降もこのような光景が見続けられるようにと願います。

 

動画でもご紹介しています↓。

ヤマトカワゴカイの生殖群泳

 

 

最後に小学4~6年生対象の野鳥イベントのご紹介です。

3月14日(日)に藤前干潟(稲永ビジターセンター・名古屋市野鳥観察館)で野鳥観察会が開催されます。

飛行機の模型を作りながら鳥が飛ぶ仕組みを学んだ後、藤前干潟の野鳥観察を行います。

まだまだ参加者募集中です。

ぜひご応募ください。→詳細はこちら(名古屋市HP)

★3月14日(日)「藤前干潟野鳥観察会」@稲永ビジターセンター、名古屋市野鳥観察館(主催:名古屋市港区保健福祉センター公害対策室、NPO法人藤前干潟を守る会)

今日観察できた主な野鳥 ハジロカイツブリ2、カンムリカイツブリ1,292、カワウ57、ダイサギ1、コサギ2、アオサギ28、マガモ17、カルガモ43、コガモ7、ヒドリガモ32、オナガガモ27、ホシハジロ10、キンクロハジロ156、スズガモ57、ホオジロガモ5、ミサゴ3、シロチドリ2、ダイゼン36、ハマシギ494、アオアシシギ5、ダイシャクシギ2、ユリカモメ306、セグロカモメ22、オオセグロカモメ5、カモメ71、ズグロカモメ25

 

明日の満潮時間 8時59分 潮位222cm

明日の干潮時間15時21分 潮位 42cm


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