観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

さよならダイゼン

2021-05-22 22:32:20 | 春の藤前干潟

【来館時のお願い】

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藤前干潟

今日の干潮時間 8時50分 潮位 98cm

今日の満潮時間14時47分 潮位202cm

4月上旬から始まった、春のシギ・チドリの渡りも終わりが近づいてきました。

例年になく早い梅雨入りで雨が降り続き、藤前干潟から北の繁殖地へ旅立って行けるか心配でしたが、例年通り春の渡りは終盤でシギ・チドリ達の飛来数は少なくなり、静かな干潟に戻りつつあります。

昨日は1羽も観察できなかったハマシギですが、移動途中の群れが新たに入ったのか、早朝には200羽を超える群れを確認しました。

ハマシギの群れは旅の遅れを取り戻すためか、干潟が広がる前に藤前干潟を旅立っていきました。

トウネンは1羽も確認できませんでした。

トウネンやハマシギが旅立ったものの、数が少なくなりましたが、ハマシギやオオソリハシシギなどに比べて繁殖地が近いシギ・チドリがまだ観察できています。

5月上旬に藤前干潟で見られたチュウシャクシギは干潟で盛んに喧嘩をしていましたが、今残っているチュウシャクシギは喧嘩もせず一緒に群れていました。
毎年藤前でも夏越する、繁殖に参加しない若い個体ばかりなのでしょうか。

他のシギ・チドリが少なくなったので、キアシシギが目に付くようになりました。

今日、盛んに飛び回っていたのはソリハシシギで、藤前干潟で鳴き声が聞こえてくるシギ・チドリの声はキアシシギとソリハシシギが多くなっています。

今、干潟で観察されているキアシシギやソリハシシギは樺太など比較的近くでも繁殖しているので藤前干潟から旅立つのは一番遅く、秋は繁殖を終えると早くも7月下旬には再び藤前干潟に戻ってきます。

導流堤で集まっていたダイゼンの群れの一部が左岸にも飛来して来ました。

殆どが、きれいに夏羽に換羽した成鳥個体です。

ただ、群れが干潟に降りても餌を探し始めるのではなく一か所に集まったまま群れが動きません。

目の前をヌーが泳いで通り過ぎても、

ダイゼンの群れはお互いに「ピーユー」「ピーユー」とお互いにひたすら鳴きかわすだけです。

どうやらロシア北部やアラスカ北部への藤前干潟から5,000km先の繁殖地に旅立つ時間が近づいているようです。

もうすぐ飛び立つのかな?と思って見続けていましたが、飛び立つきっかけが付かないのか30分見続けても飛びません。

先にこっちが帰ろうとしていると、突然群れが飛び立ちました。

ここから5,000kmの旅が始まります。

一度西に向かい、大きく南に旋回し高度を上げていきます。

成鳥が17羽、若い個体が1羽。

どんどん高度を上げていき、名港トリトンの上を通り過ぎ、スコープの視野から消えていきました。

 

今日観察できた主な野鳥 カワウ699、ササゴイ1、ダイサギ15、コサギ2、アオサギ19、マガモ6、カルガモ12、コガモ6、ヒドリガモ4、キンクロハジロ3、スズガモ6、ミサゴ4、トビ1、コチドリ1、メダイチドリ1、ダイゼン42、ハマシギ219、コアオアシシギ2、アオアシシギ1、キアシシギ12、ソリハシシギ19、イソシギ1、オオソリハシシギ1、オオハシシギ2、チュウシャクシギ31、ユリカモメ2、コアジサシ17

 

明日の干潮時間 9時36分 潮位 72cm

明日の満潮時間15時48分 潮位224cm


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