前回 から約三年、本日またまたコボちゃんで片手袋をネタにしてくれましたよ!
“2013.1.10 読売新聞 『コボちゃん』 第10915回 作:植田まさし”より画像引用
一コマ目:お婆ちゃんが一コマ目から手袋を片方落としてしまった事を告白。お気に入りだったらしい。お爺ちゃん、コボちゃん、ミホちゃんが話を聞いている。
二コマ目:なんとお爺ちゃんもお気に入りの手袋を片方落としていた!
三コマ目:残った手袋。お爺ちゃんは左、お婆ちゃんは右。
四コマ目:それぞれの片方だけ残った手袋を一揃いにし、夫婦としての自分達を重ね恥ずかしそうにしているお爺ちゃんとお婆ちゃん。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
いや~、植田まさし先生はやっぱり凄いですよ!ただ片手袋を取り上げるだけでなく、ちゃんと漫画ならではの表現に取り組んでいるんですから!
家に帰ってから手袋を片方失くしてしまった事に気付いた人は、みんな、何となく残ったもう片方が捨てられずに取っておいたりしますよね。
「いつか見つかるんじゃないか?」とか「何かに使えないかな?」とか、色んな思いを胸に、多くのお宅の箪笥に片方だけの手袋が眠っています。
僕は長年片手袋の研究を続けてきましたが、それらは殆ど「落とされた方」の片手袋なんですね。しかし、僕が出会ったのと同じ数だけ「残った方」の手袋も存在する。
見ず知らずの人のお家に入る事は出来ないので、僕が(というか誰でも)「残った方」の片手袋を撮る事は永遠に出来ない。
それが出来るのはフィクションの世界だけなのだから、今回のコボちゃんは漫画ならではの片手袋に対するアプローチなんですよね。
それともう一つ注目すべきは最後のコマのコボちゃんとミホちゃん。二人で良い感じになってるお爺ちゃんとお婆ちゃんに、「アホらし…」とばかりに背を向けてます。
でもこれは、片手袋などという誰も見向きもしない世界に熱中している僕に向けられた背中のようにも見えるんですよね~。
いや~、久しぶりに片手袋が出てきたので、今朝朝刊を広げた時はビックリするやら嬉しいやらで、一気に目が覚めましたよ。
植田先生、今回も素晴らしかったです!