参議院本会議で、安保法制案が可決された。午前2時20分だった。
国会前で反対を訴える人々の声は、聞く耳をもたない人には届かなかった。
採決前に行われた、反対意見、賛成意見をすべて聞いた。福山哲郎さんのあつい思いに胸をうたれた。
立法府の人間が、この法案を通して、「違憲裁判で決着をつけろ」という愚を、指摘していた。
本会議に先立つ、特別委員会の強行採決が、議事録の内容に瑕疵があり、「無効」であると主張していた。
ほんとうに、あの裁決は、何が行われたのか、怒号と押し合いの中で、なにがなんだかわからなかった。
なにを言っても、賛成しか頭にない自民党議員には、響かない。うすら笑いをする議員たち。
9月19日、真夜中の、日本の歴史が変わった瞬間を見届けた。