2023年『Touch~孤独から愛へ』のツアーも6月の半ばに差し掛かろうとしています。
どんどんと暑い日が多くなってきました。
今週訪れた蒜山中学校の体育館にはたくさんのツバメの巣があり、ひな達が飛び立とうとしていました。
6月12日(月)【島根県】津和野高校
15日(木)【三重県】高田中学校
16日(金)【岡山県】蒜山中学校
19日(月)【島根県】松江工業高校
津和野高校
今週は、初めて風の公演を行う津和野高校の公演から始まりました。
この公演は、体育館のエアコン竣工記念として行われました。
↑前日に準備のため体育館に入ると、バレーボール部の皆さんがホワイトボードに書いてくれたメッセージが迎えてくれました。
前日の準備が終わり、体育館を出た後で早速おすすめしてもらった源氏巻をフィリップ役の佐藤と照明担当の江田が買いに行っていました。おいしかったそうです。
本番当日、校長先生やバレーボール部の顧問の先生が体育館に来られました。校長先生から「こどもたちにとって、風の演劇はすごくいい感情を呼び起こさせてくれる」と、顧問の先生から「セットを見た瞬間、鳥肌がたちました。」とお話を聞き、楽しみにしてもらっているんだと感じました。
↑開演にあたり、生徒さんが司会を担当してくれました。
校長先生があいさつの前に「みなさん、前の方にご移動お願いします。」と一言いっていただき、ぐっと生徒の皆さん、卒業生の方々、保護者の方々が舞台に近付き、密度のこい客席になりました。
引き続き先生から「この空調はみなさんの大先輩が高校生の為にと設備してくれました。それがどういうことかも考え、感じてください。
今日は体育館が舞台に変っていますね。体育館に入った瞬間、舞台を見た瞬間、そこでどう感じたかを大切にしてください。劇団風の皆さんが本物の演劇を持ってきてくれました。演劇をみて、心がどう動くか、何を感じたかを大切にこの二時間を過ごしてください。」と話していただき、開演しました。
少し、湿度の高いむしっとする気候でしたが、空調設備のおかげで快適にリラックスしながら、みなさん観劇してくれているようでした。
カーテンコールでは生徒会長さんが
「僕はこの地域に住んでいて、またコロナ禍ということもあり、初めて演劇をみました。初めてみる演劇が風の演劇でよかったです。ほかの高校生にとっても必要な経験だったと思います。」
と話してくれ、素敵な花束もいただきました。
↑クラスでの終礼を終え一足早く体育館に来てくれた生徒さんは舞台見学をしてくれました。
事前に20名の生徒さんが撤収作業のお手伝いを希望してくれていましたが、バレーボール部の皆さんや有志の皆さんなど二倍近くの生徒さんがお手伝いに体育館に来てくれました。
たくさんのお手伝いでどんどんと作業が進んでいきました。
↑公演記念の色紙をカーテンコールのあいさつもしてくれた生徒会長が受け取ってくれました。
作業終了後ハロルド役の柳瀬に元気づけてもらう列ができていました!
高田中学校
こちらの学校は今回で四回目となると風の公演です。これまでの3回は『ヘレン・ケラー』を上演していました。
三重県総合文化センターの中ホールでの公演でした。ぞくぞくと皆さんが集まっています。
↑会場内では、先生方と最後の打ち合わせが行われていました。
開場し客席はとてもにぎやかで、開演を楽しみに待ってくれているようすでした。客席中央を使い二階席まで入りました。
代表の生徒さんのハキハキとした司会で開会し、校長先生のあいさつをいただきました。
「去年に引き続き、演劇の鑑賞です。風さんの公演は今回で四回目です。以前『ヘレン・ケラー』を見たときは、サリバン先生のイメージがガラッと変わりました。
今回は『Touch』という演目です。二時間と少し長めの鑑賞時間ですが、肩の力をぬいて楽しんでみてください。」と校長先生からお話いただきました。
代表の生徒さんの進行に戻り、拍手で迎えられながら開演です。
開演すると、ところどころで吹き出すような笑い声が聞こえ、それが伝わっていくようにリラックスした空間で観劇してくれているようでした。
ラストシーンになると集中が高まり、隣のともだちに寄りかかりながら泣いている生徒さんもいました。
終演後、当日の呼びかけで舞台見学が始まりました。多くの生徒さんのが舞台まで来てもくれました。
二階席で見ていた生徒さんも見学に来てくれました。
二階席からだと舞台までの距離があり、どうしても小道具などが見づらかったそうですが、「見学の時間があってよかった。」と小道具に触れ、しっかりと細かいところまで見て楽しんでくれました。
↑いろいろなところにも興味を持ってくれ、トリート役の佐野とセットについても話していました。
↑フィリップになりきる生徒さん。
見学後もたくさんの生徒さんがハロルド役の柳瀬との座談会に残ってくれ、多くの質問が飛びかい、盛り上がったそうです。
蒜山中学校
この公演は真庭市スポーツ文化振興課の主催で行われ、前回は2020年に『ヘレン・ケラー』の公演でこちらの学校に訪れました。
会場の時間になり、生徒の皆さんが入ってくるといつもと違う空間になっていて驚いているようでした。舞台近くまで見に行ったり、体育館の天井に吊ってあるたくさんのライトに興味深々。指をさしたり、友だち同士や先生とも舞台について話していました。
担当の先生より
「体育館が劇場に、シアター蒜山に大変身していますね。テスト期間でみなさんナーバスになっているかもしれませんが、今日は風のみなさんが本物の演劇を持ってきてくれました。少し息抜きをして、みなさんのためのシアター蒜山をリラックスして楽しんでください。」
とあいさつをいただき、皆さんの大きな拍手に迎えられ、開演しました。
↑開演前に照明機材に興味を持っていた生徒さんたち。休憩中に急遽、照明の見学スタート。先生も一緒に照明を見に来てくれました。
カーテンコールでは代表の生徒さんが
「お忙しい中、蒜山中学校にきて、僕たちに演劇を見せてくださりありがとうございました。僕は演劇を観たことが無かったので、今日の舞台がいい思い出になりました。これからもお身体に気を付けください。」と感想を述べてくれました。
終演後は舞台見学が行われ、事前に9名の生徒さんが希望してくれていましたが、当日の呼びかけで全校生徒が見学に来てくれました。
↑クローゼットの中にもたくさんの男子生徒さんたち。
↑先生も舞台見学に参加。衣装を着て決めポーズ。
↑舞台の奥の美術セットや音響照明にもたくさん見学しに来てくれました。生徒さんも先生方も一緒に隅々まで楽しんでくれているようでした。
↑休憩中に照明機材を見学してくれていた生徒さん。舞台スタッフの高階に「休憩中に照明のライトつけてきた。」と自慢していて、照明の操作卓を欲しがっていたそうです。
↑記念の色紙とともに記念撮影。
教頭先生は、7月に『Touch』を公演する北房中学校にご家族がおられるそうでご家族で『Touch』の話をするのを楽しみにしているそうです。
松江工業高校
こちらの学校は2020年からコロナ禍の影響で延期をしていて、今回で三度目の風の公演です。
島根県民会館の大ホールでの公演でした。
今回、進行を担当する生徒会のみなさんがほかの生徒さんより早く会場に入り、舞台監督の佐田と開演前やカーテンコールの進行の打ち合わせをしていました。
開場中、以前芸術鑑賞行事の担当をされていた先生に客席でお会いし
「四年ぶり、ようやく鑑賞行事ができる。子どもたちに普段の生活ではなかなか出会えない文化に触れさせられる大事な機会。それぞれに何かの出会いのきっかけになってほしい。」とあつい言葉をいただきました。この機会を待ち望んでいただいてたのだと改めて感じました。
↑開演の時間になり、生徒会の生徒さんにより進行が始まりました。
校長先生から、
「四年ぶりの芸術鑑賞です。コロナの影響でながらくこの行事が出来なかった。ようやく今回風の方々との約束を果たすことができます。久しぶりの芸術鑑賞会です。これまで、声を出さないように我慢して、反応は拍手で、という対策をとってきました。今回も感染症対策で一席空けての鑑賞ですが、声を我慢せず遠慮なくリラックスして楽しんでほしいと思います。」
とあいさつをいただき、開演しました。
開演中は客席の皆さんがぐっと食い入るように、そして、舞台を自分のと重ね合わせ噛みしめるように見てくれていました。
カーテンコールでは、夏を感じるきれいな花束とともに、
生徒会長さんから「とても楽しく、有意義な時間をありがとうございました。生徒を代表し、お礼申し上げます。」とあいさつをいただきました。
終演後は、演劇部の皆さんが舞台見学に参加してくれました。
↑生徒さんとともに先生も美術も担当している舞台監督の佐田に窓のセットなどの大道具についての説明を真剣に聞いてくれていました。
↑以前、芸術鑑賞行事を担当されていた先生。西日本の巡回公演の企画も担当している佐野と盛り上がっているようでした。
舞台見学の後は客席に移動し、ハロルド役の柳瀬と座談会が始まりました。
9月のコンクールに向けて、準備段階に入ろうとされているようで芝居をするうえでの心構えなど熱心な質問がどんどんと投げかけられていました。先生も一緒に参加されていました。
最後は公演を記念し、松江工業高校と演劇部の皆さんに宛てたそれぞれ色紙とともに記念撮影。
どんどんと陽が伸び、あつい日々が続いてきますが、それに負けない熱い思いに支えられた数々の公演。
その思いに応えていけるよう『Touch』の旅が続いていきます。
次は長崎に移動し、上五島の公演に行ってきます。
文:上田舞子(音響スタッフ)