あれから早9日が過ぎた。
慌ただしい日々が続いた。葬儀の打ち合わせ、通夜、葬儀、告別式、挨拶回り、役所への届出などなど。
年内、仕事納めまで残された日は少なくて、慣れない手続きに疲れる。ばあちゃんと息子はこぞって風邪で熱を出してダウンしてしまった。息子のお嫁さんは昨晩、高熱だったので、今朝、いつも通り目覚めて起きてこれるか心配だ。
昨晩はご婦人がお一人、弔問に訪れてくれた。カミさんが元気だった時の話題は嬉しいけど、帰られた後で切なさが残る。心の中はぽっかりと空いたままで、これから先、いつまでも空隙が埋まりそうもない。
ふと、カミさんの声を聴きたくて思い出そうとする。はっきりと記憶にあるのに、思い出せない。もどかしい。もう一度、声を聴きたい。
よく家でカミさんと一緒に聴いたJacqueline Dupre のCDを今朝もかける。ベートーベンのチェロ・ソナタがぽっかりと空いた心を少しだけ癒してくれる。