Amazon Prime ビデオで映画「World Trade Center」を観た。あの惨事から15回目の9.11。決して風化させてはいけないという思いもあり、映画で9.11を振り返ってみた。
この映画は10年前に作られた映画で、9.11の同時多発テロで崩壊寸前のワールドトレードセンターの階上の人々を救出するために出動した港湾局警察に勤めるベテラン巡査部長とその部下がビルの崩壊後に閉じ込められる。絶望的な状況に置かれた二人が励ましあいながら生き延びて無事生還する実話に基づいた映画だ。
9.11の映画として「ユナイテッド93」があるけど、また違った切り口で描かれた素晴らしい映画で、港湾局巡査部長ジョン・マクローリンさん役のニコラス・ケイジも部下の警察官ウィル・ヒメノさん役のマイケル・ペーニャの見事な演技に引き込まれてしまった。
ワールドトレードセンターの救出活動で殉死した人数はニューヨーク市の消防士343人、警察本部の警察官23人、湾岸管理委員会警察官37名で、被災した死者2,602人の15.5%に相当する。自己の危険を省みず勇猛果敢に生存者救出に向かった警官、消防士、港湾職員にアメリカ人気質を感じる。西部開拓時代からのヤンキー魂は今も引き継がれているのだろう。
あれから15年。今も世界中で紛争やテロが起きている。人間の愚かしさを克服することは永遠に不可能なのかもしれないけど、ほんの少しだけでも人類は世界平和に向けて進歩していると思いたい。