新しい週の始まりだ。10月に入り、過ごしやすい季節になった。朝から清涼な空気に包まれて気持ちがいい。
週末は金曜日の夜、山小屋に入り、草刈りやログの外壁のペイントなどであっという間に過ぎた。
思いがけぬ良いこともあった。たまたま土曜日の夜、NHK BSプレミアム放送で山口百恵さんの40年前のラストコンサートが放映されることを知った。番組の始めから終わりまで、食い入るように観た。山小屋はテレビの音声を周辺に気遣う必要がないので、ボリュームをかなり大きくして臨場感を高めて観た。日本武道館での伝説の1980.10.5ファイナル公演の映像はまるで昨日のことのように新鮮だった。
当時21歳だった山口百恵さんは信じられないほど落ち着き、堂々としていて、28曲を歌い、引退の心境を語り、優しい空気に包まれたステージだった。ステージの終盤、娘はときどき涙を拭いながら観ていた。山口百恵さんが日本の芸能界にあって歴史に残る稀有のエンターテイナーだったことをあらためて知らされた。40年の年月を経ても何ひとつ色褪せていない素晴らしいファイナル・ステージ。2時間半余り、圧巻のショーだった。
真っ白なドレスを身にまとった山口百恵さんがステージのカーテンに消え、番組が終わったとき、娘と僕の二人、大きな拍手で感動と感謝の気持ちを表した。思いがけず素晴らしいテレビ番組に出会えた。