HIMAGINE電影房

《ワクワク感》が冒険の合図だ!
非ハリウッド娯楽映画を中心に、個人的に興味があるモノを紹介っ!

ナンプラー・ウエスタン? 『Kom Kiew』

2006年07月07日 | タイ映画

 タイの若い映画ファンが見向きをしないため、日々VCD購入のチャンスが無くなっている絶滅危惧種・タイ古典アクション映画を紹介するこの不定期連載(今の所は辛うじて続いているが)、今回は、かつてどこの地域でも製作されていたご当地《西部劇》の1本、 『Kom Kiew』(74)を紹介だ!

 ストーリーは、何処からともなく現れた腕の立つ主人公が、村に勝手にやってきて悪さをして人々を困らせている盗賊団を、血の気の多い村の若い衆と共に全滅させるという、こういうご当地《西部劇》には定番とも言えるものである。

            

 難しい事は考えない。「何故、タイの山村に西部劇的設定が?」とか思わない。我々観客は、目の前に繰り広げられている擬似ウエスタン世界を楽しめばいいだけである。
 主演のソムバット・メータニーのカッコよさにシビれ、悪漢の数々の悪事に映画の中の人物と共に怒り、最後のガンファイトで溜飲を下げて自宅に帰る…。これが娯楽映画の正しい姿だと思わないか?

「西部劇って、アメリカ開拓時代の…」
 
 えぇい、うるさい。たしかに「西部劇」はアメリカ開拓時代を舞台にした「時代劇」ではあるが、その西部劇のなかで生まれた《西部劇的場面》を使ったアクション映画を我々《非ハリウッド娯楽映画》ファンは《西部劇》と呼んでいるのだ。

 劇中の登場人物が馬に乗って広い場所を走り回っていれば《西部劇》

 数人の男が横一列になって歩いてくる場面は《西部劇》

 股の中から人物を撮るショットがあれば《西部劇》

 いまいちそこの所の《西部劇》的感覚がわからないという人は伊丹十三監督作『タンポポ』を観ていただけると「あぁ、なるほど!」と納得すると思う。

 タイ製西部劇から日本の『タンポポ』まで話が飛んでしまったけど、大丈夫だよねぇ?

            
コメント
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