前回《西部劇的》について2~3の例を出しながらチラッと書いてみたが、ちょっとイメージし難いと思い、今回はサンプルを提示しながら私的《西部劇的》なるもの紹介をしようと考えている。
まずはスウェーデン映画『ゼイ・コール・ハー・ワン・アイ』の一場面。
主人公が最後の戦いに挑む為、指定された辺ぴな場所で敵を待っている所である。
どうです?一人でこの広大な場所で風に吹かれて佇んでいるこの姿、《西部劇的》なものを感じませんか?
次はタイ映画『7プラチャイバーン2』のオープニングシーン。
荒地をスローで歩く主人公の姿にマカロニ・ウエスタンの影響を見て取れるこの場面、「口笛のメロディー」なんかがBGMで入っていたら、もう気分は《荒野の○○》《夕陽の○○》だ。
これなんか《西部劇的》なるものを象徴する場面だと思うのだが、如何か?
最後はやはりタイ映画「ザ・ミア」のこの場面。
主人公が敵のボスと対峙する場面だが、歩く主人公→股下からのローアングルという、これまたマカロニ・ウエスタン的ショットだ。このほかにもこの作品には、対峙する者たちの顔アップの繋ぎ等、セルジオ・レオーネ風な場面があったりして女性同士の戦いがテーマなのだが、《西部劇的》なものを感じる作品になっている(銃撃シーンは『リベリオン』みたいで軽そうでヤなのだが)。
あくまでもこれらの場面は、私が《西部劇的》だと思うシーンであって、万人が認めているわけではないという事を改めて強調したい。