色眼鏡
眼鏡を外してから本物が見えた。空は青い。空は灰色とばかり思っていたのに、やはり自然は本物なのだ。
人工的なものは模倣作品を作りえても、自然の調和そのものまでには到達しえないのに、私は自分自身の中にある一つの大きな色眼鏡で、それを通してしか、ものが見えない。
突然といっても、仲間うちでは話があったのだろうが、総裁選挙で、次期総理大臣になると思われた現職の総理大臣が、今回限りで止めると言いだした。
そしたら、ある人は、「引き際がよく、立派だ」と称賛した。
ある人は、「問題を先送りして、にっちもさっちも行かなくなってきたから、今のうちにやめた方が得と踏んだのさ」といささか冷淡に言った。
またある人は、「よしんば次期総理になっても、とても自分の力ではいかんとも仕方がない派閥力学に動かされるだけで、顕著な業績を上げることは期待できないから辞めるんだ。」と分かったようなことを言った。
そのうちどれが真実なのか。おそらく、どれも1部分は、真実で、また1部分は外れているのだろう。
一つの現象について、人々は各各の立場からものを見て、それがあたかも正解であるかのごとく、信じて結論を出す。
真実は何か。それを見抜くことは容易なことではない。なぜなら、人々は主観という色眼鏡をいつもかけているから、
眼鏡を外してから本物が見えた。空は青い。空は灰色とばかり思っていたのに、やはり自然は本物なのだ。
人工的なものは模倣作品を作りえても、自然の調和そのものまでには到達しえないのに、私は自分自身の中にある一つの大きな色眼鏡で、それを通してしか、ものが見えない。
突然といっても、仲間うちでは話があったのだろうが、総裁選挙で、次期総理大臣になると思われた現職の総理大臣が、今回限りで止めると言いだした。
そしたら、ある人は、「引き際がよく、立派だ」と称賛した。
ある人は、「問題を先送りして、にっちもさっちも行かなくなってきたから、今のうちにやめた方が得と踏んだのさ」といささか冷淡に言った。
またある人は、「よしんば次期総理になっても、とても自分の力ではいかんとも仕方がない派閥力学に動かされるだけで、顕著な業績を上げることは期待できないから辞めるんだ。」と分かったようなことを言った。
そのうちどれが真実なのか。おそらく、どれも1部分は、真実で、また1部分は外れているのだろう。
一つの現象について、人々は各各の立場からものを見て、それがあたかも正解であるかのごとく、信じて結論を出す。
真実は何か。それを見抜くことは容易なことではない。なぜなら、人々は主観という色眼鏡をいつもかけているから、