ダークサイト
ダークサイトには人間の俗悪な欲望が渦巻いている.人間の俗悪な欲望といえば金と快楽である.それは男側から言えば金と女と言える。
貧困ー人身売買ー強制売春という図式は日本の売春事情の核心をついていた。女性解放運動の原動力ともなってきた。
売春に罪悪の烙印を押すことからは何の解答も導き出せない。 売春はこれからも決してなくなりはしないし、また社会から撲滅すべき罪悪でもない 。私たちは今までも売春が存在する社会に生きてきた。私達はこれからもそこに生きなければならない。
売春とは女を家庭用とエッチ用に分断する制度。
売春反対論者と許容論者 との論争はいつでもここで空回りする。
現実に性を持っている女についての現状認識が真っ向から対立するのだ。代理戦争にも似た堂々をめぐりの応酬が飽きもせずに繰り返されてきた。
シャバの暮らしに疲れた男が、ふとであった一人の娼婦のもとに通って命の選択をして元気になってまたしゃばに戻る
目的は最低限の生活保障ではなく、より豊かな消費生活である。中高生には若くてきれいな肉体という賞味期限つき期間限定の絶対的な価値があり、主婦には人妻=他人の持ち物という永遠不滅の記号的な価値がある
夜明け前に起きてかまどで煮炊きして、たらいで洗濯して、広い家を箒で掃除して、子供を半ダース生んで育てていた時代のことを考えてみれば、現代の妻と娘など王侯貴族の妃と姫みたいなものだ
金を出して買っていたのは女の子の肉体ではなく、家庭という現実とは別世界の恋人というあまりにもまぶしい幻想だった。彼が幻想を買うのはやはり家族など社会的立場の退屈な役割から抜け出すためである。
妻も夫もセックスレスで悩んでいるのに妻はその不満を主婦売春の店て稼ぐことによって解消し、夫はその店の客になる。
家庭の中にあったそれぞれの鬱屈した思いを外に持ち出せば立派な商品となる。
筆者は誰だか忘れたが、言い得て妙の指摘だ。こういう事をうだうだ言いながら、人は枯葉の如く独り、また独りと散っていく。