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【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業5章 中小企業を育てる 3 商社マンの基本を実直に

2024-08-02 12:01:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

  【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業5章 中小企業を育てる 3 商社マンの基本を実直に 

 
■ 【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業 
 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。
 これからコンサルタントを目指す人の参考になればと、私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。
【これまであらすじ】
 竹根好助は、私の会社の後継者で、ベテランの経営コンサルタントでもあります。
 その竹根が経営コンサルタントに転身する前、どのような状況で、どの様な心情で、なぜ経営コンサルタントとして再スタートを切ったのかというお話です。

 1ドルが360円の時代、すなわち1970年のことでした。入社して、まだ1年半にも満たないときに、福田商事が、アメリカ駐在事務所を開設するという重大発表がありました。
 角菊貿易事業部長の推薦する佐藤ではなく、初代駐在所長に竹根が選ばれました。それを面白く思わない人もいる中で、竹根はニューヨークに赴任します。慣れない市場、おぼつかないビジネス経験の竹根は、日常業務に加え、商社マンの業務の一つであるアテンドというなれない業務もあります。苦闘の連続の竹根には、次々と難問が押し寄せてくるのです。
 日常業務をこなしながら、アテンドという商社マンにつきものの業務を自分なりに見つめ直す竹根です。

◆5章 中小企業を育てる
 商社マンは、商品を輸出すれば良い、というのが、それまでの商社の生き方でした。
 はたしてそれで良いのか、疑問に纏われながらの竹根好助でした。その竹根が、何とか現状で仕事をしながら活路を見いだそうと考えていました。
  ※ 直前号をお読みくださるとストーリーが続きます。
     直前号 ←クリック

◆5-3 商社マンの基本を実直に
 アメリカ詣でという名称で、日本からいろいろな会社の経営者・管理職や現場の人達が竹根のいるニューヨークにやってくる。
 来客者は、アメリカに来ても、どこを訪問して良いのか決まっていないことが多い。来客者の会社の状況や事前に本社から連絡を受けている訪米目的に応じて、事前に訪問先のアポイントを取っておくのも商社マンのアテンド業務の中で、時間のかかる作業の一つである。
 しかし、それだけでは情報が不十分であり、必ずしもニーズにピンポイントでマッチするわけではない。むしろ、見当違いの企業にアポイントを取ってしまうことの方が多い。それでは来客者のアメリカ詣での目的を果たせない。
 朝食に付き合いながら、アメリカ詣での目的や、会社がどの様な方向に進もうとしているのか、何に困っているのか等々を訊き出すようにする。その情報と自分のつたない経験で、どの様な企業や団体を訪問したら、来客者の目的にちかづけるかを考える。
 その結果を秘書に連絡をし、情報を集めさせたり、調べさせたりする。

 予定に基づいて、来客者が行こうとする場所に案内する。訪問先が車で行ける場合には、ホテルまで車で来て、ホテル近くの安い駐車場に止めておき、その車で移動する。地理不案内の竹根には、地図が不可欠である。書店で売っている地図は、書籍タイプになっていることが多いので、車の中で調べるには扱いにくい。訪問先近くのガソリンスタンドで給油をし、その時に地図をもらう。その近辺の地図は無料で提供してくれるので、便利である。時には、ほぼ満タン状態で、給油するガソリンの量が少なく、申し訳ないので、買えなくても良いオイル交換をしてもらうこともある。
 列車で移動した方が効率が良いこともある。その場合には、グランドセントラルなど、ターミナル駅までタクシーで行く。竹根ひとりなら地下鉄で移動するのであるが、ニューヨークの汚く、危険な地下鉄に「お客様」を乗せるわけにはいかない。
 訪問先では、来客者のために通訳をしなければならない。専門用語が多く、専門用語はそのまま英語で通訳をする。来客者のほとんどは、英語の専門用語を知っていることが多いので、専門的な知識がなくても何とか通訳をすることができる。竹根は普段、Thinking in English(英語で考える)でやってきているので、日本語を介さないでコミュニケーションをとっている。そのために、通訳という英文和訳や和文英訳はあまり得意ではない。得意ではないことをやらざるを得ないので、気疲れに加え、そのストレスが加わり、疲労感が大きい。
 訪問先で商談を終え、ホテルに戻り、夕食に出かける。夕食をとったあと、ホテルに来客者を届けると事務所に戻る。
 朝食の時に訊きだした来客者のニーズに即して、秘書が調べてくれたり、資料を集めてくれたりしたものをもとに、来客者のニーズに合うような企業の選定をし、アポイントを取るように秘書に指示書を作成する。本社からの通信をもとに本社に返事を書いたり、来客者関連のレポートを作成し、それを本社宛に郵送する。秘書からの細かいメモに目を通して、諸対応を指示書に追記する。
 アテンド業務中は、帰宅するのは真夜中を廻ることが多い。
  <続く>
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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月1日 家具職人の技光るサウナ

2024-08-02 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月1日 家具職人の技光るサウナ 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載いたしていますが、お陰様で大変好評です。。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信掻くべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】
 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。
8月1日(木)
 8月1日をもちまして、「老いぼれコンサルタントの日記」も二年目にはいいます。
 読者の皆様のおかげで、三日坊主で終わらずに済みました。
 引きつづきご愛読の程をよろしくお願いします。
 ロジカル・ネゴーシエイションに関する研修の問い合わせが某社よりあり、早速、過去の研修資料を紐解き始めました。
 半日の短時間研修ですので、手持ちの材料で何とかできそうですので、受諾することにしました。
 その資料の中で、孫子の「闘わずして勝つ」ということを私が述べていることが分かりました。
 孫子の兵法は、経営管理にも参考となることが多いですので、再び孫子の兵法について、書いてみたいと言う気になりました。
 書くといいましても出版とまでは考えていなくて、ブログとか雑誌など向けに、これまでの経験からまとめてみたいと思います。
 やりたいテーマは山積しているのですが、手をつけられずにいることが多いのです。このように、何かのきっかけができると俄然ファイトが湧いてきます。
 私の事業を引き継いでくれた竹根好助ですが、その部下が時々自分の顧問先や元気な会社に私を招待してくれます。私が企業で、何を観て、何を話すか、私の半世紀のコンサルタント経験を盗み取り、コンサルタントとして、それを顧問先に活かしたいという考えのようです。
 竹根の部下が紹介してくれた企業は、遠方にあるので、オンラインでインタビューと社内見学をさせていただきました。
◆【成功企業・元気な会社・頑張る社長】 家具職人の技光るサウナ…人との縁が事業を拓く 3125-4801
 世は空前のサウナブームだという。おじさんたちのリフレッシュの場という昔のイメージは一変し、Z世代の若者たちが流行の牽引役になっている。若い女性にも受け入れられ、美容やストレス発散に利用する人が増えているそうだ。2021年の新語・流行語大賞に「ととのう」という“サウナ用語”がノミネートされたが、それから時間を経過した今もその人気は衰えを知らず、もはや文化として定着しているようにも感じられる。

 愛知県春日井市でオーダー家具や店舗什器を手掛けるA社は北海道・知床にあるリゾートホテルのサウナ施設の製作にチャレンジし、事業領域を広げる足がかりを作った。流線形が美しい3D加工のサウナはこれまでのイメージを覆す斬新なデザイン。業界の大きな注目を集め、製作依頼や相談が相次ぐようになった。
 代表取締役のM氏が1994年に創業したA社は20人以上の家具職人を擁する東海地区で最大規模の職人集団だ。熟練した職人の技と、3D設計や5軸CNCと呼ばれる切削加工機を駆使。複雑な造形も難なく作り上げる技術力を強みとしている。しかし、コロナ禍で店舗什器やオーダー家具の受注が減少。新たな販路の開拓が課題となっていた。
 そんなA社とサウナを結びつけたのは、人と人との不思議な縁だった。立役者となったのが営業開発部長のO氏。「一つの業界の中で営業をするには限界がある」と感じ、さまざまな分野のビジネスパーソンが集うオンラインサロンに参加した。サロンのメンバーとの交流からビジネスチャンスを模索する一方、サロンに参加していた学生たちとものづくりのプロジェクトを展開した。
 学生たちがアイデアを出し合い、自社の加工技術を駆使して作り上げた木製作品は大きな話題を呼んだ。それがきっかけとなって、サロンのメンバーを通じて、知床のサウナのプロデューサーとつながった。専門のサウナメーカーもしり込みするデザインで、引き受け手がなかなか見つからなかったそうだが、O氏は「サウナは作ったことがないが、できる。挑戦します!」と二つ返事で引き受けた。
 面白いことに製作したサウナが評判になると、今度はサウナ愛好家たちとの縁が広がった。サウナ好きの経営者グループや異業種の企業、地元百貨店との交流も生まれた。「サウナに入りながら、ビジネスの提案をいただくことがある」という。2月末には百貨店で開催される東海地区初のサウナ催事を監修する。北欧でサウナは社交場の役割を持つそうだが、北欧流の裸のつきあいからA社がどんなビジネスを“ととのえる”のか。今後の活躍が楽しみだ。
【 コメント 】
 もともとは、オーダー家具や店舗什器の製作をしていた会社が、「情報」をもとに、これまでとは異なる分野に自社技術を活用するというCHANCEをCHANGEにと、挑戦したことに始まります。
 機会を活かせるかどうかが、その企業の実力の高さに繋がるという典型的な好事例と言えます。
 情報の源が人脈にあるということも重視した行動が、成長の根底にあると言えます。また、設備投資の重要性も分かっているようです。
 自社の実力の範囲を常に意識して、新たなチャレンジをするかどうかを判断することを誤ると火傷をしかねないことを心得ている必要があります。

■【今日は何の日】

 当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

 この欄には、発信日の【今日は何の日】と【きょうの人】などをご紹介します。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

■ 水資源と異常天候 801

 私の住んでいます関東地方でも、ときどき取水制限が行われます。

 一方で、地球温暖化の影響でしょうか、集中豪雨による局地的な災害が多く発生するようになりました。

 2020年には、東京でも多摩川の氾濫が何十年ぶりかで起こりました。

 雨をコントロールするのは神様なのでしょうか、カミナリ様なのでしょうか?

 でも、20世紀以降、人類はあまりにも地球を痛めすぎてきました。

 その報いを、神様・雷様が与えているのではないでしょうか。

 それに対して、真摯に取り組もうという姿勢に欠けています。

 あまりにも自己中心的な考え方が蔓延していることに対して反省もありません。

 これでは、神様も雷様も許しては下さらないでしょう。

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

 

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  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db

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