■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】010 ■ 人事の忙しさ無くし『科学された人事』を中小企業に広める 7A15
経営コンサルタントを40年余やってきた経験から、すこしでも皆様のご参考になればとお届けしています。
【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】は、皆様から寄せられたり、私が支援したり、見聞したりした企業の事例を紹介していますが、お陰様で、毎回拍手をいただいています。
また、あなたのクライアント・顧問先やお知り合いの会社で、ここで紹介したい企業・団体等がありましたら、是非ご連絡ください。
■ 人事の忙しさ無くし『科学された人事』を中小企業に広める 7A15
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■ 人事の忙しさ無くし『科学された人事』を中小企業に広める 7A15
マイナンバー制度にストレスチェック、働き方改革…。国の新たな制度や取り組みに、次々と対応していくことが今、多くの企業に求められている。そんな状況を「人事部はみんな忙しい。特に中小企業では…」と捉えるのがアクティブ アンド カンパニー(東京)の大野順也社長だ。そこで同社では、中小の人事担当者に照準を合わせた各種システム・サービスを提供中。「人事の作業を最大80%も削減できるのがウリ。『科学された人事』を実現する、人事人材の新インフラを築きたい」(大野社長)と、高みを目指して突き進む。
2006年1月、大野社長は、人事や組織づくりに照準を合わせた組織活性化コンサルティングを事業目的に同社を立ち上げる。大手の人材派遣会社とコンサルティング会社でキャリアを積み重ね、30代前半での起業となる。「コンサル会社では、あるべき論を示し大上段に構える指導型の面が強かった。それとは違った、クライアントとの二人三脚で、人事に関わる諸課題を改善・解決したいと強く思った」(大野社長)と創業時の心境を振り返る。
同社が現在、主力製品に育てようと、力を入れているのが「サイレコ」と名付けたクラウド型人事管理システム。従業員情報を一元管理し、例えば、紙に打ち出す給与明細をウェブ給与明細に変更するなどで、人事の定型業務を効率化し、人事担当者の負荷を軽減。生じた余力を分析や企画といった付加価値業務に振り向けられるようにするものだ。「入社時の給与計算作業などは80%減になる」(同)と、効果は絶大のようで、同システムと社会保険労務士との業務連携キットを新たに提供するなど、日々、使い勝手の向上にも努めている。
人事担当者の組織内での比率は、ざっと100人に1人。社員200人の企業でせいぜい2、3人とされる。彼ら彼女らに、冒頭に記したマイナンバーをはじめとする種々の新制度が押し寄せて、てんてこ舞いの状態であろうことは想像に難くない。そうした忙しさを緩和し、経営判断に直結するような『戦略人事』を実現する同システムについて、大野社長は「社員数が100~300人規模の中小企業、あるいは300~500人の中堅企業で、IT関連や多拠点を展開しているようなところが狙い目」とターゲットを定めている。
同社はAI(人工知能)ベンチャーのコグニティ(東京)と提携し人事×AIの領域で新たな地平を開こうともしている。スキル、経験、資格などを勘案して、仕事・ポストにふさわしい人物を推薦するといった機能をAIに持たせ、社内人材の発掘のほか、採用時の評価・判定にも役立てる。来年の実用化に向けて開発を急いでいる。人事の領域は、まだまだアナログで煩雑な処理が多く、判断は経験や勘に頼っているとされるが、「処理や判断の自動化、合理化で、科学された人事を実現する」(同)と時代を先取りしていく。
出典: e-中小企業ネットマガジン掲載承認規定に基づき作成