ザ・メモリアルトーナメント後の同伴競技者であったA・スコットや大会ホストのJ・ニクラウスの声が届いている。
その前に、日本人コラムニストの舩越園子さんが書いている。
米ツアーで勝つことを目指し、勇んでやってきた今季の松山は、松山英樹の名にふさわしい選手になろう、ふさわしいゴルフをしようと思い続けてきたはずだ。
だが、昨秋から思っていた以上に悔しい思いを重ねてきた。開幕から体の故障が続き、欠場や棄権を繰り返した。
今季最初のメジャー、マスターズは予選落ち。
レギュラー大会では、フェニックスオープンで優勝争いに絡みながら「勝てなかった」と肩を落とし、先週のクラウンプラザ招待では最終日を最終組で回りなが ら序盤から崩れ、10位に終わった。
松山は、クラウンプラザ招待では、最終日の前夜に語ったそうだ。
「不安のほうが大きい。ネガティブなものが全部出てしまったら、どうなるんだろう……」と弱気な言葉を口にした。
そして、全部は出なかったにせよ、彼が抱いた不安は、ある意味的中し、現実化をして崩れ去り10位に甘んじた。
だが、今週は最終日の前夜から力強い言葉を口にしていた。
「先週と今週は違う。今週は、ある程度、自信を持っていける」
そんな松山が、自分自身を「大きな人間」と考えているか、「小さな人間」と考えているかはさておき、「悪いスコアなんて何の意味もなさない」と最初から割り切れるはずはない。
B・ワトソンやA・スコットと松山は、まるで違う状況、まるで違う心境で、ミュアフィールドビレッジのサンデーアフタヌーンを迎えようとし ている。
私には、そうとしか思えなかった。
絶対に勝ちたい。絶対にいいゴルフをしてみせる。松山は勝つ気でいた。
勝ちに行く気構えだった。
悪いスコアを出すなどというネガティブな結果を、今週の松山は考えてもいなかった。
「~舩越園子コラム~松山英樹、ビッグな男の初優勝」から引用。
確かに勝ちたいと思うのは、アスリートとしては誰もが思うことだ。
松山の優勝を石川遼は褒め称えていたが、米ツアー参戦は彼のほうが早く、日本では数々の栄誉と記録を背中にチャレンジをしてきたが、常に大きな壁に阻まれている。未勝利の石川遼としては、同学年の松山に先を越されてしまったという悔しさは、ひとかたならぬものがあったろう。
松山英樹の優勝後、A・スコットは、「ヒデキの18番のプレイを見られて、今日はとてもハッピーだった。
あのセカンドショットで試合に勝つチャンスができたんだからね。昨年の10月に一緒にプレイしたときから、ヒデキは素晴らしい選手だった。世界でもベストプレイヤーに挙げられるひとりだよ。今回の勝利で、大きな自 信がつくだろうし、ますますうまくなっていくと思う」
そしてJ・ニクラウスは、「マツヤマは、これから10年、15年と、長い間活躍する選手になる。何より、彼のスイングのテンポが素晴らしい。
そして、すごく落ち着いている。16番 で池に入れたときも、まったく動じていなかった。パッティングのストロークも非常にスムーズだ。
それが、22歳でできているのが素晴らしい」
このように語っている。
しかし、私は思う。
松山英樹は、あくまでも今回の優勝は「運」が味方をした1勝であり、プレーオフも松山英樹がドライバー抜きのスプーンでのティーショットが味方となった。
先に上がっていたケビン・ナはまさか首位に並ぶとは思ってはいなかっただろうしプレーオフまでは余りにも時間がありすぎた。
この時点では、身体の温まりが残っている松山にゴルフの神様が微笑んだのだろう。
そしてケビンとしては、まさかの結果となった。
ゴルフはほとんどが「運」を味方にしたほうが勝利をするものだが、これからの2勝目への道はかなり厳しいと予想する人も多い。
青木功は、ハワイアンオープンで「運」を味方に優勝をするが、当時は余りにもJ・ニクラウス、T・ワトソン、C・スタドラー、T・カイトなどの強敵が立ちはだかり
善戦はするも米ツアーでは1勝止まりに終わっている。
当時とは、ゴルフ自体も大きく変化をしているが、新たな時代を切り開いていくなら常に謙虚な気持ちでゴルフに取り組むことが大切だろう。
また、勢いのあるうちに2勝目をあげたなら、丸山 茂樹の持つ米ツアー3勝という記録を塗り替えれるかもしれない。
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