渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

高速度鋼

2022年01月11日 | open





ハイスピード鋼の発明は画期的だっ
た。
これにより、世界の工業が大きく
進化したという面は否定できない。

一時期、包丁等の刃物ではハイス
よりも他の特殊合金が多用された
が、粉末ハイスが普及以降、また
最近ハイス鋼の刃物が見直されて
きているようだ。
高速度鋼は独特の研ぎ味がある。
刃味についてはエッヂの状態にも
よるので一概には言及できない。
ただ、ステンレス鋼に比べると
純炭素鋼に近いので錆びやすい。
ハイス鋼のナイフではミラーフィ
ニッシュが多いのは、そのため
はなかろうか。

耐錆性からいくとやはりステンレス
鋼が一般的には分がある。
しかし、純炭素鋼独特の切れ味は
捨てがたい。
だが、炭素鋼は錆びやすい。
鋼というのは、あちらを立てれば
こちらが立たずで、なかなか一筋
では行かない。
鋼材開発者たちも苦労している事
だろう。
刃物用だけでなく構造鋼もどんどん
進化しているが、鉄の世界は奥が深
い。
一般人としては、刃物を通して新鋼
材や特定鋼材を選べるのは幸いだ。
いろいろな鋼材での違いを味わえる。




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