久しぶりにくそつまらない
映画を最後まで耐えながら
観た。
つまらないというより、作品
内容も役者の演技もテーマも
くっそくだらなかった。
結局は自民党万歳映画であり、
幼稚な人間模様のお花畑漫画
だ。
劇中、突然総理の夫となった
主人公は相馬財閥の息子で、
戦前の華族御殿のような家に
住む。
ロケ地は東京文京区にある
鳩山会館が使われた。
鳩山家は勝山藩の武士が優秀
な学力により明治士族以降
日本に学問分野で貢献したの
だが、代々学術の世界から政
治の世界に進出した。
戦前の総理の私邸はこの鳩山
会館のような明治の元君や華
族たちのような家だった。
日本の真の構造が分かろうも
のだ。
鳩山ユッキーが民主党で総理
になった時、「国民の健康の
為にはタバコを1個1000円に
して買いづらくすればどうか」
と言った時、こいつぁ本物の
たぁけだ、と確信した。
政権は即崩れるぞ、と。
その通りになった。
反共産勢力で寄せ鍋的に旧
自民党分離派と旧社会党勢
力が結集した政権だったが、
実は共産党も国民感覚など
は持ち合わせていない。
国鉄分割民営化の時のテレビ
討論会に出席した共産党の
女性議員は、分割民営化問題
を論じる際にキャスターから
質問されたら山手線の初乗り
運賃を知らなかった。
ようするに共産党でさえ、政
治屋は「庶民」ではないのだ。
そういう連中が国の表政治を
司ろうとしている。
それが日本だ。
政治屋はいても政治家はいない。
反自民での寄せ集め対抗勢力
に国民はかつてない期待を
寄せ、単独過半数で民主
党(新)は史上初政権を担っ
た。
圧倒的人気だった。
だが、内部から瓦解した。
自分らの政治屋感覚と共に、
権力構造は変えられないから
だった。
日本は内閣は政治屋に適当に
任せ、実態国家権力は別な
勢力が完全掌握している。
暴力装置や実行行政執行権力
を掌握している部分が国家の
権力の実体、本隊だ。
田中真紀子まで大臣として
入閣し、行政執行権力を選挙
で選ばれた内閣閣僚の権限に
健全に移行させようとしたが、
絶対権力に阻まれた。
彼女は「ここは伏魔殿だ」と
毒づいたが、結局財界圧力へ
の忖度を支持率維持に用いよ
うとする民主党総理により
クビにされた。
その後の民主党政権の体たら
くは「想定外」の地崩れを起
こした。
結局は、内閣が行なう政治な
どはどの党であっても茶番で
あり、国家の実質執行権力は
官僚と財界首脳が握っている。
官民癒着によりこの日本は
国家体制が完備されている
のだ。それは明治時代から
不動の構造として存在する。
この映画、あまりに茶番すぎ
て、そこがリアルだが、増税
法案を通そうとする女総理の
薄っぺらい福祉改革理念が
お花畑過ぎて極限稚拙。
原作があかんやつなのだろう。
女のシンデレラ願望が色濃く
出たやつ。少女漫画で顔の
周りに花が必ず描かれたあ
の助からない感覚。
そんなのが政治の世界に絡も
うとするから、とんでもない
薄っぺらなロマンチシズム
で満たされている。
砂糖まみれのパンケーキに
あんこを乗せて蜂蜜をたっ
ぷりかけたような。
しどい映画というのはこれ
だろう。
なお、鳩山会館は現在は一般
公開されている。
護国寺という都内一等地にあ
る。
現在まで続く日本の真の構造
を実見する社会勉強としては
訪問してみる価値はあるだろ
う。
このような邸宅に住む人間が
総理になるのだ。
それは現在も。
一般的国民感覚などは持ち合
わせてはいない。
国民庶民の苦楽とは別世界の
種族なのだ。
民主主義?
そんなもんはこの国には無い。
本物の民主主義などは。