渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

オトコの伝説

2018年05月21日 | open



一人のオトコがいる。
1970年代のちょい悪少年たち
で知らぬ者はいない。










矢沢永吉、舘ひろしは知って
いても、このオトコ高橋誠一郎

通称セイちゃんを知らない70's
「元不良」はモグリだ。

セイちゃんは私に言う。「不良
少年と非行少年は違う」と。

そうしたことさえも、今の時代
には理解不能族だらけになって

しまった。
閉塞の時代。
だからこそ、歴史の中にオトコ
がいたことを紹介したい。






オトコは最近ハーレーを降りた。
身内の若者に愛機を譲ったのだ。

これは最後の走り納めの時の写真
だ。今は125スクーター。













オトコは走り抜いた。
いや、今でも走っている。
最近では古流刀術と日本刀の
世界を堪能しながら。


70's当時の私にとっては雲の
上の人だったが、その人から
直に数年前に連絡があった時
は、私は今起きている事態を
信じ難かった。
「もしかしてピンクドラゴン
の高橋さんですか?」と尋ね
るとそうだという。
「セイちゃんと呼んでくださ
い」とのことだ。
私は恐縮緊張しまくり(笑)。
ウエスタンアームズの国本社
長ともお友だちなのだそうだ。
セイちゃんは、自身のファー
ストドロウ用の特製リグも作
っており、それの具合を国本
社長が確認している写真も貰
った。至宝なり(笑)。

セイちゃんと知りあってから、
数年が過ぎ、今もメールや電話
のやりとりで、バイクや銃や射
撃の話で二人で密かに盛り上が
っている。セイちゃんは拳銃実
弾射撃も海外で相当こなしてき
たようだ。
そして、私とも日本刀を介して
縁が繋がった。
古流剣法を始めたセイちゃんは、
これまで現代刀を何口か入手し
ていたが、自身の魂と共にいら
れる古刀を探し求めていた。
日本刀について私が相談を受け、
いろいろどういうのが良いか
等についてやり取りをして、方
向性が絞り込めた。
それが、つい先日、たまたま良
いタイミングで、その話の直後
に良刀が見つかった。
セイちゃんはそれをすぐに入手
した。
今、刀術用の替え鞘の製作を依
頼している段階だ。
切れ物の戦国戦場刀である。

日本刀が結ぶ縁。
1970年代のロケンローな少年
時代には、私はまさか今こうし
ているように高橋誠一郎氏本人
と自分が懇意になれるなどとは
夢にも思わなかった。
今は「品行方正」がウリの時代
らしく、男どもは道草で毒にも
薬にもならない草を食う動物に
なっているらしいので、漢(お
とこ)はいない。
単なる性別で♂であるというだ
けのことだ。
そういう時代、とてつもなく
つまらない時代、枠に収まっ
て思考停止することだけが美
徳であるかのように詠われる
気持ち悪い時代、という今の
時間軸の中で、やはり今の時
代にわずかながら残存してい
るオトコたちは、アルカディ
ア号の乗組員だったし、これ
からもそうであり続けるのだ、
と私は改めて確信するのであ
る。
オトコは己の信じるもののた
めに起つ。そして走る。
私はセイちゃんを見ていてそ
う思う。
これは奇しくも、セイちゃん
がまだ無名だった矢沢永吉や
荒井由美のステージを手がけ
て、永ちゃんとユーミンがビッ
グになっていったように、走
り続けるオトコは時代を作る
のだ、と私はセイちゃんと接
していて強く認識するのであ
る。
「スピードの中で精神は肉体
を超越する」と言ったのは、
オートバイで死んだアラビア
のロレンスだったが、走り続
けるオトコは年齢を超越する
のだとも、私はセイちゃんと
接していて思い知らされるの
である。



セイちゃんの店には、店内に
このマシンがオブジェのよう
に飾られている。
 女「これ、何ていうの?」
 男「オートバイ」
 (片岡義男『彼のオートバ
 イ.彼女の島』)というやつだ。


なぜハーレーでなく、トラ
(英国トライアンフ)なのか?
答えは明瞭。
それは、ディーンがトラだから。




男のこだわり 〜鍔〜

2018年05月02日 | open



剣友のこだわり。
鉄鍔は黒い錆を。

てなことで、ハマの剣友は現在赤錆
付け最中の模様。
赤錆出たら、それをお茶で煮てから
漬け込む。
すると真っ黒クロスケ。
それを油(バルブオイルは駄目)で磨き
あげ、さらに乾拭きでしっとりした
艶を出す。
これで鉄鍔はバッチョリング!

まあ、キャンパーが防錆のために
オピネルナイフのブレードを
黒染めしてるようなのと同じ
タンニンパワーなんですけどね。
染め具合によっては良い黒になります。