ヴィラ・デステは16世紀に貴族であるエステ家(Villa d'Este)によって造られました。
ミラノ近郊コモ湖には「ヴィラ・デステ」というゴージャスなリゾート・ホテルがありますね
世界中のセレヴ御用達ホテルで私が行ったのはホテルではなくティヴォリの別荘です。
このエステ家はゲルマン民族であるランゴバルド人という「ロード・オブ・ザ・リング」に出てきそうな
民族の末裔です。16世紀に教皇の座を巡る争いに負けたので隠遁生活を送る為にヴェネディクト会の
修道院跡を別荘に改装したそうです。
標高の高い土地にあり斜面を利用し、アニオ川から地下水道を造り、高い貯水槽に貯められた水を
その標高差を利用して10mも吹き上げる噴水を作るなど、その噴水の数500個
ただし第二次世界大戦の時にドイツ軍の爆撃を受け損傷しました。その後修復を経ています。
世界遺産の一つになっています。
停留所からはものの5~10分程度、標識が沢山あるので迷う事はありません。
詳しくは公式サイトでhttp://www.villadestetivoli.info/storiae.htm
このサイトの左に「information」とありますのでそこをクリックすると入場料、行き方など詳しくわかります。
入場料はキャッシュだけです。
バス停から歩くと小さな広場に出ます。そこに入口が。
左の小さな入口をくぐるとチケット売り場がありそこで11€のチケットを買います。
庭園、別荘内部が見られますが、私達はランチの予約があったので、庭園だけ
最初に断っておきますが、この庭園の素晴らしさは行ってみなければわからない。
写真では絶対にこのスケールを表現できない
ここの庭園を始めて見渡した時に鳥肌がたったんですから~
山の斜面の高低差を利用した見事な庭園です。
あのフランツ・リストもここの素晴らしさに感銘を受けピアノ曲集「巡礼年第3年」の中に
この庭園をモチーフとした曲が3曲収められています。
まずこの高低差を利用した16世紀の技術に感銘。真ん中あたりに見えるのはもっともっと
古い時代の修道院を利用したものとわかります。
庭園から望む街の風景でこの庭園の高度がおわかりになりますよね
別荘内を見たい気持ちを抑え、外に・・・
建物の外壁にこの様な洞窟型の水場がいくつも造られています。
一番高い所に別荘の建物があり、そこから出ると徐々に低くなる庭園を楽しむ・・って感じ。
この写真の噴水は「sento fontane百の噴水」といって一つ、一つが動物の顔になってます。
とーってもユニーク。動物というよりはゴブリン達って感じ。
これは「オルガンの噴水」を上から見たところ。 この噴水の上部。
この上部の彫刻の下から見た図。
正面から。
遠景。
一番有名な噴水でリストはこれを見て「エステ家の噴水」という曲を作ったのです。
もうこのスケールには驚くばかりです。16世紀ですよ、16世紀。それも低地じゃないんですから~。
なぜに「オルガンの噴水」というかというと、時間帯によりに水圧を利用してオルガンの音を奏でるからです。
水圧も凄いです。
「フローラの噴水」これ好きだわ~。
前面から見たところ。
写っている美女・・私じゃありませんから・・ってわかるって???
横から・・・
「ディアナ・エフェシアの噴水」
この辺りはエトルリア時代から栄えた所なので紀元前のギリシャ・ローマ時代の
影響を感じさせる噴水ですね。豊穣の女神って感じでしょうか?
巨岩をこんな高台に運び造った噴水の下の部分。
ローマに行く機会があれば是非、行ってみてください・・・