田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

六ツ門地区界隈と横丁

2017年06月29日 | 日々の出来事

  久し振りに街中を歩きました。西鉄久留米駅前から700メートルにわたって商店街があります。この日行ったのは六ツ門商店街で、再開発が進められています。

 左手には百貨店跡地に再開発の一環として市の複合文化施設、久留米シティプラザが建設されました。心なしか人通りが少し増えたような気もします。

 シティプラザ内の六角堂広場です。週末には何かしらイベントが開催されています。集客がない時もありますが市街地活性化の取り組みの一つです。

 メインストリートの明治通りでは月に一度、日曜市が開かれるようになりました。

  中心商店街にある横丁はほぼ壊滅状態ですが、ここ六ツ門地区ではしぶとく生き残っている横丁が幾つかあります。

 駅前付近はアパレル関係の店が多く、書店、レコード店、宝飾店などもあって、洒落た雰囲気の商店街でした。こちらの六ツ門商店街は老舗百貨店周辺の古い商店街で、少し野暮ったい感じの町でした。

 「うどん」の看板が逆さまなのは壊れている訳ではありません。

  皮肉にも、今では小売業はこちらの方が頑張っている気がします。大型店や郊外店舗に押されて駅前商店街の洒落た店は少なくなり、空き店舗とともに医療系や福祉系の出先が増えてきました。

 ここは古い旅館でした。数年前の地元新聞に町の話題として、高齢化のため廃業するという記事が出ていました。受験生などが利用していたようです。そういえば制服姿の高校生のグループが出入りしているところを見たことがあります。いまでは蔦に覆われてしまいました。

 六ツ門地区も厳しい状況には変わりありませんがまだ昔からの商店が残っています。アーケードには土曜夜市の横断幕が下がっています。夏の間だけ毎週土曜日に開催され、今年で48年目だそうです。毎年の夏の風物詩として親しまれています。新聞の写真を見ると親子連れで大変賑わっています。

 地方都市の市街地再開発に商業ビルを取り込むことは難しく、撤退した商業施設に公共施設が入居したり、高層マンションが建設されることが多いですね。まちなか居住といって、中心部の人口を増やそうとしています。疲弊した商店街やスーパーの利用につながれば良いのですが。

 このマンションは再開発地区内にあった新世界地区に建設されました。

 新世界地区は戦後に建てられた木造建物群で、狭い路地が交差していました。1ヘクタールの半分にも満たない土地に数十軒のスナック、バーや飲食店がひしめき合い共同便所がありました。新宿のゴールデン街のような感じです。久留米には文化街という一大歓楽街がありましたが、新世界を愛好するファンも多かったです。

 いまではマンションが建てられ、すっかり風景が変わってしまいました。再開発前を彷彿とさせる店がわずかに残っています。突き当りはマンションの立体駐車場です。

  マンションには珍しく、1階部分に新世界横丁と名付けられた路地がつくられています。

 若い頃は商店街に何軒かあった書店をはしごし、その日の気分で横丁の小さな喫茶店で休んだりと街歩きを楽しんでいました。いまは商店街が寂れたので、街中に出ることも少なくなってしまいました。

 10日前の新聞に、中心商店街で50年近く続いた純喫茶が店主の高齢化のため閉店するとの記事が出ていました。名残りを惜しむ常連客が店を訪れ、名残りを惜しんだそうです。

 

 

  

 

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